おかんのネタ帳

日々の雑感や興味のあることを書いています

五箇荘 商家に伝わるひな人形めぐり

2019-02-27 23:26:47 | 湖国日記
先週末、東近江市の五箇荘まで行ってきました。
本当は、地元市民ホールで見たかった「おうみ狂言図鑑」。
行けなかったので、五箇荘のてんびんの里文化学習センターへ。

ちょうど、五箇荘の「商家に伝わるひな人形めぐり」を開催中。
一緒に行く人生の後輩(落語ファンに引き入れた人ですが)が、
五箇荘の近江商人屋敷にも行ったことがないというので、
重要伝統的建造物群保存地区である金堂の、金堂の街並み交流館、
近江商人屋敷の中江準五郎邸、外村宇兵衛邸、外村繁邸で、
御所飾り、有職ひな人形などを見学しました。



けっこう、見学者がいたので、この辺も観光地なんですね。



合併して東近江市になったので、昔のイメージとちょっと違うけど、
街並みは変わらず、古い建物や大きなお寺とか、きれいな川とか、
やはり、風情がありますね~。



あまり、おひな様の写真を撮ってないんですが・・・
御所飾りは、段飾りが流行る前の時代・・明治、大正に流行ったとか。



中江準五郎邸では、現代の雛匠東之湖さんが、
近江八景をモチーフにした創作雛を展示。
毎年、違ったものを展示するようで、人気があるらしいです。



ここでは、小幡人形が常設展示されています。



中江準五郎邸は、戦前に朝鮮半島・中国大陸を中心に20数店の百貨店を経営した
「百貨店王」三中井一族の五男である中江準五郎の本宅。

中江家は呉服商の近江商人、昭和9年に株式会社三中井百貨店として、
本格的な百貨店経営にのりだし一大百貨店となりました。
しかし、昭和20年の終戦とともに海外の資産を失った三中井百貨店は
その歴史の幕を閉じます。後継者を育てる間もなく、
中江家の兄弟が亡くなってしまったのだとか。



外村宇兵衛邸は、五個荘商人として活躍していた外村与左衛門(6代)の末子が、
分家して興した家です。呉服商として成功し、のちに、
御幸毛織を株式会社化し、高級紳士服メーカーの礎をつくったとか。



蔵の中に、中村治兵衛家の、幼い養嗣子に書き記したという、
家訓のような書き物が展示してありました。
近江商人の「三方よし」の原点になったといわれています。


※クリックすると大きくなります。



タンスや長持ちなどもきれいにのこっています。





おひな様が描かれた掛け軸も展示されてました。



外村繁邸は、4代目外村宇兵衛の妹みわが婿養子吉太郎を迎えて分家したのが始まりとか。
東京日本橋と高田馬場に木綿呉服問屋を開き活躍したようですが、
三男として生まれた繁は、文学への夢が捨てきれず弟に家業を託し作家に。


こちらもおひな様が飾られています。


おひな様も良いですが、台所とかもなかなか興味深いです。



こんなものが貼ってありました。
妻の心得、みたいですよ。



主人の下着、妻の下着まで女中に洗わせないとか、
午前中は女中に小言を言わない、とか、書いてありますね。



蔵には、作家としての繁の資料などが展示してありました。



近江商人の家訓はいろいろありますけど、
今まで、見た中で一番印象的な言葉は、

「始末してきばる」

県外へ行って商売をする主人や使用人を盛り立てつつ、
本家に残る妻や使用人は、始末してきばる、わけですね。
宇兵衛家にあった家訓には、貯金をして、ぞれを全部使わず、
6割か7割で商売しなさいとか、借金をするなとか、
近江商人の商売の仕方がわかりますよね~

この日の目的は、おうみ狂言図鑑。
長くなったので、この感想は、また後日・・・