東広島交響楽団 佐村河内守 交響曲「HIROSHIMA」
2013年8月24日(土)
東広島交響楽団の演奏会を聴きに行くことになったのは、偶然です。
私にはFMエアーチェックの音源を交換している同好の士がいるのですが、その人に刺激されて、久し振りにFM放送を聞いていて、この演奏会のことが放送され、知ることになったのです。同好の士には大感謝!です。
佐村河内守の「HIROSHIMA」は大反響になっていて、全国ツァーが行われているのですが、広島での公演は12月28日と大分後です。このアマチュア楽団が演奏すると知って、大拍手を送りたい気持ちになりました。
アマチュア楽団ですから、技術レベルがどうのこうのと評論しても仕方ありません。
ただ、私の感想として、チャイコフスキ-の出だしの弦合奏の響きを聴き、平板な音でこれは率直に言って期待できないと感じたんです。ソリストにも悪いのですが、音程がこれだけ外れるのも珍しいです。しかし、彼は音大出の専門家ではないのです。果敢に挑戦する姿勢を大いに評価しましょう。しかも、音楽の持つ力でしょうか、少々の技術的な問題は、音楽そのものがカヴァーします。
「HIROSHIMA」の聴きどころは、何といっても、暗い楽曲が長く続いた後に、それから解き放たれるように、壮大なスケールでエンディングを迎えるところでしょう。最後の5分あたりから、明るい楽曲へ転じ、ダイナミックな音響とともに、私の身体は震え涙が止めどなく流れました。これほど魂を揺さぶられるシンフォニーを聴くのは久し振りです。
・日時 2013年8月18日
・場所 広島大学サタケメモリアルホール
・曲目 チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲
佐村河内守 交響曲第1番「HIROSHIMA」
・ヴァイオリン 工藤篤
・指揮 井手口彰典(チャイコフスキー)
松尾亮平
・演奏 東広島交響楽団
この楽団は、演奏の度に編成されるということです。
広島大学の構内にありますので、駐車場は十分あります。夏休み中だからかな・・。
サタケといえば、広島の誇る世界的企業ですが、この佐竹ご夫妻がこのホールの建設に多大な尽力をしたのです。
この日は、灼熱といっていいでしょう。猛暑日でした。主催者の計らいで、開場は開演の1時間前でした。ただ客席に入れたのは30分前からですけど。
このホールの建設の経緯です。当時学長の原田康夫の提案によるものとあります。この原田氏は仕事の関係で個人的に知っていますが、相当剛腕です。
大学の構内ですから、敷地はたっぷりしています。
2階席の再後列からです。1000人規模です。
オーケストラ団員は102人!アマチュアの楽団でもホールが狭いこともあって、圧倒的にダイナミックな響きでした。
珍しい光景を見ました。コントラバス奏者の一人が演奏中に弓を床に落としたのです。大きな楽器を支えながら弓を取るまでの時間が長くて・・。でも合奏の強みです。音楽に影響することはありません。
カーテンコールです。指揮者が遠慮して左端にいます。
今日の演奏は、大「ブラボー」でした。
しかも、演奏料無料とはどういうことでしょう。
もったいないです。この価値のある演奏会に500人程度だったでしょうか。本当にもったいないです。