自衛隊統合幕僚監部の内部文書
2015年9月4日(金)
9月3日の朝日新聞の報道です。
自衛隊の河野克俊統合幕僚長が昨年12月、アメリカ軍幹部に対して、(安保法制について)「来年(2015年)夏までに終了するものと考えている。」等と述べたものです。(統合幕僚長とは、制服組のトップでしょう。昔でいうと元帥ですね。)
この発言は、ヤベー首相が安保法制の通常国会への法案準備を公言した2105年12月24日の記者会見の前なのです。一体、河野氏は何を根拠にこのような発言をしたのかが問われる訳です。(ただ単に予想を言ったまでという言い訳は、通用しません。アメリカの軍当局に対しての公式発言なのですから。)
一体、平素から、アメリカ軍と自衛隊とはどのような関係になっているのかと、心配になります。他の発言からは、アメリカ軍におもねるようなものがあり、ひょっとして、「アメリカ軍の従属軍」のような関係になってはいやしないかと危惧せざるを得ないのです。
これ、自衛隊にとって、いやヤベー首相にとって、本当にヤベーことになりますよ。国会でどのような扱いになるか分かりませんが、参考人招致をして質すべき問題です。①国会軽視の極です。しかも、政治的に中立であるべき行政官がです。②防衛大臣が知らないとしたら、文民統制が行われていないということです。
この文書が本当のモノだとしたら、中谷防衛大臣はシラを切っていることになります。当然、大臣には報告しているハズですから。「確認できていない」という答弁ではなく、報告を受けたかどうかについて答えなければいけません。
この文書を暴露したのは、共産党の仁比参議院議員です。共産党は他にもこの国会で自衛隊の内部文書を暴露していて、本物の蓋然性が非常に高い、というか間違いないでしょう。右上に「取扱注意」とあります。この文書を共産党へ提供した人は勿論自衛官と思いますが、確たる信念をお持ちの方とお見受けいたし、敬意を表するものです。自衛隊内部では犯人捜しが行われるでしょうが、憲法違反の法案をゴリ押ししていることが、自衛艦が暴露するに当たっての動機になっているので、ただ単に規律を厳しくしても何の意味もないでしょう。規律により、人々の正義まで縛ることは難しいです。
余談ですが、自衛隊も頭でっかちの組織ですね。統合幕僚副長、防計副部長なんて不要でしょう。
余談ついでですが、「了」という表示が気になります。手書きではありませんし、ゴム印を押した風でもありません。何より、印を押すのが通常でした。ひょっとして電子決済をしているのでしょうか・・。自衛隊の機密保持について、不安ですが、ハッカーなんかに狙われていると思いますね。大丈夫でしょうか・・。