資産額、富豪62人分=貧困36億人分
2016年1月21日(木)
国際NGO「オックスファム」は、2015年に世界で最も裕福な62人の資産の合計が、世界の人口のうち、経済的に恵まれていない下から半分(約36億人)の資産の合計とほぼ同じだとする報告書を発表しました。
3,600,000,000÷62≒58,064,516。つまり約5,800万人分の資産と一人の資産が均衡しているという試算が成り立ちます。もっとも、貧困層には資産がゼロの人もいますので、それらの人をいくら足してもゼロにしかなりませんが・・。
2010年には、最貧層50%の資産が388人の富豪の資産に該当していましたが、この5年間で集中が進み62人になりました。その総額は5年間に500億ドル増えて1兆7,600億ドル(約207兆円)になりました。一方、最貧層50%の資産は1兆ドル減っています。凄まじい格差の拡大です。
富豪や大企業は、海外にあるタックスヘイブン(租税回避地)に預けて公平な税の支払いを逃れていて、その額は7兆6,000億超に達するとしています。
また、すべての先進国、ほとんどの発展途上国で労働者の所得が下がっています。富豪は利子や配当でもうけ、その資本利益率は国の経済成長率より継続的に高くなっていると指摘しています。ピケティの「r>g」ですね。もっとも、ピケティは国全体を言っている訳で、富裕層と貧困層の間の「r>g」は、「dr>g」で、「d」という定数が付きます。「貪欲」の意味です。(^_^;)
グローバル企業が富を生み出す源泉ですので、各国政府が協調して、格差縮小に取り組む必要があります。そのためには、世界市民は団結しましょう、と思います。