カープ誕生物語 中沢啓治著作
2016年10月8日(土)
カープのリーグ優勝に、気分が高揚し、「カープ誕生物語」を買っちゃいました。TV番組で紹介されたことも、読んでみようと思った動機です。私が読んだ後は、二人の孫に回覧します。
弱小球団カープが広島の原爆からの復興の心の支えであったことが良く分かります。
球団経営が危機に陥った時に、市民が樽募金で球団を支えたことは有名です。樽募金のお金が直接選手の給料として渡されたということです。プロ野球球団は12球団ありますが、カープはonlyのチームなのです。いわば市民がスポンサーなんですね。それだけ愛着があって、熱狂的になれるんです。多分、他の球団のファンはそういったカープ・広島が羨ましいと思います。
音楽喫茶「ムシカ」の場面があります。ムシカも戦後復興の象徴となった音楽喫茶で、人々は中から聞こえてくる音楽に涙したと言います。
私は、23歳の頃、1年間に366日くらい通っていました。丁度ベートーヴェン生誕200年で、ベートーヴェンの主要な作品を全部聴きました。
これは、カープが初めて優勝した1975年の優勝を決めた時のシーンです。三越百貨店が中央にあります。私は仕事の帰り、このビルの角でTV放映されていた試合を観戦しました。勿論職務規律違反であります。9回ホプキンスがライナーで3ランホームランを放ったシーンは今でも脳裏に焼き付いています。この絵では人影が全く見えませんが、実際は、これほどでは勿論ありませんでした。
「はだしのゲン」で有名な中沢啓治さんは、私の尊敬する漫画家です。リアリズムですね。
9月16日の朝日新聞です。
和田秀樹氏は、東京大学医学部卒業の精神科医です。この方の高齢社会に関する本を読んだことがありますが、多角的で非常にユニークな視点でした。
和田氏は、「安倍晋三首相が演出するような強いリーダー論や組織を引っ張るエリート養成論がさかんです。でも、そもそも日本社会のよさは、学歴などに関係なく、だれでもがいいパフォーマンスを発揮し、全員で組織を支えることだと、僕は思います。」と述べておられます。私も共感するところ大であります。
「ど根性のたたき上げで着実に力をつける人たちにシンパシーを示すことは、強者がつくる論理への静かな反抗にもなります。そこに、日本社会の希望を感じます。」とも述べています。私ゃ、この部分は少々理解いたしかねます。
私が感じているのは、カープと巨人は対極にあるということです。巨人は、金権自民党に重なります。