海外ライヴの贈り物 成澤玲子著
2016年2月17日(水)
楽友からお借りした本です。著者は、NHKのFM放送のスタッフで海外からの音源を担当していた方です。1959年から1980年頃まで約20年間の放送の裏話が綴ってあります。
海外からの音源は、当時はテープによっていました。私はFMエァチェックを1968年からしていまして、オープンリールテープだったのですが、その関係でテープに興味を持つようになり、成澤さんのテープにまつわるエピソードは非常に興味深いものがありました。何と、テープが縺れたのを解くため、ビルの上階からテープを垂らして巻き戻していたと言います。(ただ、ちょっと眉唾ものではありますが。風が不意に吹いた暁には、それ以上に悲惨なことになりそうですので・・。)
この本を読んで一番感激したのは、成澤さんが過去20年間で何が一番よかったかとたずねられと、と自問自答して挙げた音源が、「1970年代前半にディーン・ディクソンが指揮したマーラーの第七交響曲である。」と書いていることです。実は、私、この音源を録音していたのであります。(^_-)-☆
成澤さんは、ワーグネリアンでもあります。なにやら「エイリアン」のような雰囲気の呼び方になりますので、流行りのワーグナー女子ということにしましょう。ワーグナーやバイロイト音楽祭に関する知識はハンパじゃありません。この本の紙幅の三分の一はこの関係です。あまりのマニアック振りに、私しゃ付いて行けませんでした。
私はワーグナーの音楽の魅力は分かっているつもりです。聴きだすと怒涛の大波に乗せられた感じになります。ただ、あの長時間の演奏には辛抱たまりません。
成澤さんは、ウィットに富んだ話術も巧みです。上の2枚の文章はその好例です。きっと知性あふれる人だったと思います。
楽友に、many thanksです。
成沢さんが、民族音楽を紹介していたとは知りませんでした。
1970年代ですが、男性(名前は小泉だったような気がします。)の民族音楽の番組は記憶があります。確かに、今聴いてみたい気がします。
私は、ネットを通じた知合いと音源交換をしています。よろしければ、お願いします。