11月。今年も残すところあと二ヶ月か。
今月本番が4本あるので、あわただしく過ごしている間に師走になってしまうのだろう。
一時間目の空き時間は、そんなことを思いながら予定表を見ているだけで終わってしまった。
二時間目は普通に教科書の現代文。「私を置き去りにする身体」という文章で、相変わらず「デカルトの二元論は … 」というところからはじまる。
ていうか、直接書いてなくてもすべての評論はこの議論を前提にして読むべきなのだろう。
三時間目は、大講堂に集まって人権啓発映画「ほんとの空」を観る。
映像が流れ始めたとき少しざわついたので、静かにしようねという主旨の言葉を絶叫したが、人権映画観るときに(そうでなくても)、大声で罵倒するようなしかり方はいけないと反省した。
作品は、日本人のかかえる人権に関する問題がてんこ盛り状態で、しかし各題材が消化不良になっているわけでもなく、役者さんの演技の質とあいまって、いい出来だったと思う。
白石美帆さんが中学生にお母さん役で、そうかこんな役をやるようになったんだと思いながら、かなり萌えた。あと、中学生役の二人の少年が実に上手だった。
思えば、昔は笑うしかない作品もあった。貴重な時間をつかって無理矢理見せてごめんねと言いたくなるようなのが。
こういう映画こそ、潤沢な資金と、最高のスタッフでつくるべきなのだ。
中途半端な出来のもの(今日のはちがうけど)を見せるくらいなら、時間はかかるけど、普通の映画を見せた方がいい。
「おくりびと」とか「嫌われ松子の一生」とか、教材になる作品はいくらでもある。
是枝監督にオファーをだしたら、ものすごいのを作ってくれるにちがいない。
午後は、明日のにじの家演奏にそなえて、ひととおり通したり、しばらくやってない曲を思い出したりする合奏。 最後に合同オケの「フィンランディア」をちょっとだけ確認し、楽器の積み込み。
居残り組をこれから送って業務終了である。