水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

廣津留すみれ(2)

2021年10月22日 | 学年だよりなど
1学年だより「廣津留すみれ(2)」


「少しの工夫で、努力はごく普通にできることです。ときには楽しいものに変わることさえあります。」――日々の英語の勉強も、東京まで日帰りでレッスンに通うことも、はたから見れば大変な努力だが、すみれさんにとっては普通の日常になっていた。


~ 毎晩「明日のTODOリスト」を作るのも日課でした。
 ……すべきことを思いつくままに書き出し、優先順位を決めて、重要でないことは省略。残ったタスクを上から順にどんどん消していく、というビジネスマンのような作業をしていました。
 その中で、時間の使い方や段取りを「自分で考える」ことが当たり前になっていきました。親にあれこれ用意してもらわずに、東京日帰り往復をこなせたのもこの習慣のおかげです。
 今でも、リスト作りは大好き。とくにリストを消す瞬間が好きです。
 日々の多忙さを、「タスク」という敵を倒すゲームのように捉えているので、消すたびに達成感と高揚感が得られるのです。~


 はたから見ればものすごく頑張っている状態が、当人にとっては「普通」になっている。
 努力してがんばっているのではなく、工夫しているのだ。


~ TODOリストを書く習慣は、タスクの重要度を見極めるトレーニングにもなりました。それは日々の用事にとどまらず、「私の人生に必要なこととそうでないこと」を意識する姿勢にもつながりました。
 勉学とバイオリンは、子ども時代の私の重要な2本柱でした。バイオリンに関わることはいずれも、週末の東京往復も含め、時間をかける価値のあるものでした。
 一方、学校生活を送る中では、「ムダでは?」と思うこともありました。
 たとえば、たいていの子が通っている進学塾。教育熱心なご家庭ほど「いい塾に通っていい大学に入る」ことを追求しますが、学校でも教わることをもう一度、塾で習う必要があるでしょうか。そういうわけで、廣津留家は塾通いをしない方針をとっていました。
(廣津留すみれ『ハーバード・ジュリアードを主席卒業した私の「超・独学術」』) ~


 みなさんには「共通テストで8割とる」という大きくて難しげなタスクがある。
 しかし、定期考査8割を重ねる、そのために今週はここまで、毎日これだけやっておく……、というように細分化していくと、そこまで困難な作業ではないことに気づける。
 「いい人生を過ごしたい」「いつか成功したい」は、大きな、しかも漠然としたタスクだ。
 できるかぎり細分化してみよう。日々のTODOリストにおとしこめたなたら、あとはチェックしながらやっていくだけだ。
 細分化したリストを作ってみると、本当に必要なことかどうかも見えてくるものだ。
コメント
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