~ 2012年実施の経済協力開発機構(OECD)の国際学習到達度調査(PISA)では、日本の15歳の学力回復傾向が明確になった。 ~
やったあっ!
えらいぞ、日本の教育機関、先生たち。えらいぞ、おれら。
数年前の調査のときは「PISAショック」なる言葉まで耳にした。
とくにやり玉にあがったのは、「読解力」だった。
それで、今の国語教育ではだめだ、PISA型の読解力をつけよう、と多くの方々が意見を述べてらした。
「猫も杓子も」状態だったとも言える。
本も出された。ま、本は出るな、商売だから。
教育行政、民間の教育団体、大学も研究者も、みんなのっかって「PISA、PISA」言っていた。
思わず、「ここは?」と言って肘を指すと「ぴさ」と答えてしまう先生もいたくらいだ。
そして、それぞれがそれなりの取り組みをする。
自分的には「あっという間に」に回復することができた、と思う。
つまり、その程度のものであろうと。
こういう感じの問題が出るので対策をしましょう、という取り組みをすれば、スコアはあがる。
読解力の本質うんぬんではなく、日本の国語教育能力の問題でもなく、傾向と対策が適切にできたと見るべきだと思う。
日本は、すぐにそういう対応ができるというシステムをもつという意味で、教育先進国と言えるだろう。
だいたい「PISA型読解力」って何なのか?
情報を受け取る(例:文章を読む)だけでなく、その情報が評価でき(例:ほんとに合ってるの? と思え)、それについて自分の意見が言える、というような、広がりのある読解力だと、自分では理解している。
だとしたら、従来の国語教育のなかで、PISA型とは呼ばなくとも、そういう大きな読解力を想定して、その力をつけようとしていた先生はたくさんいる。
「PISA型」って言われたら、すぐにとびついてPISA、PISA言う人は(しつこい?)、たんに勉強不足であり、そういう姿勢こそ、PISAじゃない。
何はともあれ、やればできることがわかったので、先生方、安心して1点でもよけいにとらせる仕事に、今後も邁進しましょう。