折節の移り変わるこそ

季節の移ろいの中に、感じたままを一日一日。

水仙、自然と人の心の橋渡し

2009年04月06日 22時25分05秒 | 清明
                □ スイセン(Narcissus tazetta)
                  ヒガンバナ科スイセン属の耐寒性多年草

◇ 二十四節気の清明を過ぎて、今週からは春の陽気が戻ってきそうです。
  霞がかった青空に、雲雀が羽ばたきながらひっきりなしにさえずってました。
  折りしも散り初めた桜の樹の下は、ピンクの絨毯が敷き詰められています。
  春の中でも季節は移ろい、人の心にいくばくかの愛惜の情を残すのです。

     
       □ カップ咲き水仙「ヨハン・シュトラウス」(鉢植え)

◇ これから晩春に向かうという頃になって、庭の水仙が見頃を迎えました。
  「見頃」とはおおげさですが、ここにも「わが世の春」が、そんな意味です。
  ひところ、取り付かれたように水仙を植えたことがあります。
  通勤バスの窓の外、暖かくなる頃の水仙の群生は、清々しく感じたから…。

     

     

     
  □ 香り豊かな水仙、シックな佇まいの水仙、雪のような鳥のような…。
    水仙の魅力って、たとえば、この様な感じだと思います。     

◇ 濃い緑の葉がなだらかな曲線を重ね、白に黄色のアクセントの花がすっと…。
  冬の冷たさと春の暖かさを兼ね備え、穏やかでも確かな春の到来を感じる花。
  うちの狭い庭でも、水仙の花は「大地」に根ざしているような感すらあります。
  「水仙」の漢字は「水」と「山」の間に「人」古来水辺に佇む花だったのでしょうか。

     
            □ スイセン「クム・ラウデ」(Cum Laude)

     
             □ スイセン「トレポロ」(Trepolo)

◇ ギリシア神話のナルキッソスの話に通じる心地さえ感じて、愉快な気分です。
  英語の詩で知っているのは、ほんのわずかですが、誰しも高校英語習う「水仙」
  その冒頭の部分が特に好きでした、そらんじて口ずさめる部分は数行だけ…。
  イングランドの湖水地方、憧れの光景を一度この眼に焼き付けたいものです。

     

     
           □ 私には、こういう房咲きが「水仙」


(una poedia di oggi)

          The Daffodils     William Wordsworth (1770 - 1850)

     I wandered lonely as a cloud
     That floats on high o'er vales and hills,
     When all at once I saw a crowd,
     A host of golden daffodils;
     Beside the lake, beneath the trees,
     Fluttering and dancing in the breeze.

     Continuous as the stars that shine
     and twinkle on the Milky Way,
     They stretched in never-ending line
     along the margin of a bay:
     Ten thousand saw I at a glance,
     tossing their heads in sprightly dance.

     The waves beside them danced; but they
     Out-did the sparkling waves in glee:
     A poet could not but be gay,
     in such a jocund company:
     I gazed - and gazed - but little thought
     what wealth the show to me had brought:

     For oft, when on my couch I lie
     In vacant or in pensive mood,
     They flash upon that inward eye
     Which is the bliss of solitude;
     And then my heart with pleasure fills,
     And dances with the daffodils.

   明日4月7日は、その詩人ウィリアム・ワーズワースの生誕の日です。

     
       □ スイセン「リップ・バン・ウィンクル」(カクタス咲き?)

     
       □ スイセン「バルボコデューム」原種系でしょうか…。
         水仙の「林」の中でひっそりと咲いていました。

   ☆☆☆ クレマチス、この頃 ☆☆☆

     
        □ クレマチス・モンタナ系「ブロウトン・スター」
           (Clematis montana 'Broughton Star')
              咲くの、咲かんの、どっち!?

     
    □ クレマチス・パテンス系「ダッチェス・オブ・エジンバラ」
        (Clematis patens 'Duchess of Edinburgh')
      初年度の昨年は咲かなかったので、少しドキドキです。

コメント (4)
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