今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

馬籠宿の氷灯

2016年02月06日 | 

東濃の中津川温泉を気に入って定宿にしているのは、もちろん宿そのものが気に入っているからであるが、中津川という所も気に入っていて、この宿だけでなくこの地を訪れるのも楽しみにしている。
私が都市だったら、姉妹都市の提携を結びたいほどだ。 

なので、毎回3泊する定宿の旅での日中は、(観光地はすべて訪れたので)市民のような顔をして、市の図書館に行って本を読んだりして、中津川の日常を楽しんでいる。
もちろん、連泊に要する酒やつまみも、市民御用達の地元スーパーで買い込む。 

このように中津川の日常は堪能するのだが、逆に市の祭やイベントにはなかなかタイミングが合わない。

そんな折り、偶然なのだが、中津川市に編入された木曽の馬籠宿(ここが近いこともお気に入りの理由になっている)で「氷雪の灯祭り」が滞在中に開かれることを知った。

宿場の中央をつっきる道(中山道)沿いに、氷で作ったぼんぼりを並べるものらしく、18時から開催という。
つまり、日帰り観光バスで訪れる団体客には無縁の、泊まり客だけが堪能できる貴重なイベントだ。
なので夕食時間を遅くして、開催1時間前に馬籠宿の駐車場に車を停めた(駐車場が満車になる前をねらった)。

暮色に覆われていくうちに、道沿いに並べられた氷灯に火がともる。
道沿いの土産物店はすべて閉じているので、邪魔な明りはない。
夜になれば、宿の看板のぼんぼりと道に並んだ氷灯だけとなる(写真)。

馬籠宿の中ほどにある藤村記念館前では、甘酒とトン汁が振る舞われる。

訪れる客はカメラ撮影を目的とする人が中心で、時間が時間だけに一般観光客の姿は少ない。
これが見物客でごった返したら、道に並べられた氷灯はまったく見えなくなる。

宿場の人たちは灯が洩れないように店を閉ざしてるので、可哀相だがこの氷灯を楽しめない。
ということで、この時間にやってこれる奇特な人間だけが、この美しい風景を堪能できる。

こういう経験ができる中津川ってやっぱりいい。