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街場のメディア論 内田樹

比較的新しい「街場」シリーズの1冊。著者の文章は、一時期凝った「中島義道」と少し似ているところがあるが、中島よりも、理知的で穏健なところが、私のような普通の人間にはちょうど良いように感じられる。「日本辺境論」を読んでからのファンだが、どれを読んでも面白い。まだ読んでいない本が数冊残っているが、少しずつ楽しみながら読んでいきたいと思う。特に、著者の本で個人的に一番気に入っているところは、文章の中の括弧書きの部分がめちゃくちゃに面白いということだ。括弧書きを読んで思わず吹き出してしまったことも多い。その点、本書はその括弧書きが他の本に比べて少ないような気がして少し残念だった。(「街場のメディア論」 内田樹、光文社新書)

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