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ゆで卵の丸かじり 東海林さだお

このシリーズは、ひたすら惰性で読んでいるだけなのだが、よく考えてみると非常に重宝な有難い存在だ。読む時間が数分しかなくても問題なく手に取れるし、前に書いてあったことを思い出す必要もない。何か記憶に残そうという努力も必要ないし、立ち止まって自分で考えてみようということもめったにない。少しつまらないテーマだなと思ったら、2,3ページ読み飛ばしてしまっても全然困らない。それでいて妙に面白いし、深く納得させられることもしばしばで、次に何が出てくるかが楽しみになる。いつごろかまでは単行本で新作を追いかけていたが、今は文庫本で読むようになった。どのくらいのペースで新しい文庫がでているのかも気にならないし、ただ本屋さんで平積みになっているのを見つけたら入手するだけ。シリーズ物は読んだかどうか一瞬迷ったりするのだが、その点でも負担感ゼロだ。あらゆる面で負担感のない有難い存在だ。(「ゆで卵の丸かじり」 東海林さだお、文春文庫)

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