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怪しい店 有栖川有栖

色々な「店」を舞台にしたミステリーを集めた短編集。軽い内容のものから本格的なものまで様々なバリエーションが楽しめる1冊だ。ミステリー作家「有栖川有栖」と犯罪学専門の火村教授のコンビが登場する長く続いているシリーズ物とのこと。作者の本は何冊か読んでいるはずだが、不思議なことに2人が活躍する本を読んだ記憶があまりない。最近の本にあまり登場していないのか、それともキャラクターの印象が何らかの理由で薄いのか? さらにもう一つ不思議なことは、本書を読んでいて感じたことだが、このコンビの主従関係が途中でしばしば判らなくなてしまうことだ。「ホームズーワトソン」コンビであれば、その主従関係は一目瞭然だが、本書の場合、どちらが探偵役なのか、読んでいてふとそれが判らなくなってしまうことがしばしばあった。これが、このコンビの本が頭に残らない理由の1つかも知れないなどと、とりとめのないことを考えているうちに読み終えてしまった。(「怪しい店」 有栖川有栖、角川書店)

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