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白から始まる秘密 太田紫織

シリーズものと言っても、次が待ち遠しくて入手したら間髪をいれずに読みたくなるものもあれば、次をなかなか読む気になれないものもある。この作品は、シリーズ第6作目になるが、入手してすぐに読たくなる1冊だ。こうした違いは、もちろん作品の質にもよるが、それ以外に、作品と次の作品までの間隔という要素もあると思う。あまり間隔が長すぎると、登場人物のキャラクター等を思い出すのが面倒で、読むのも面倒になってしまう。一方あまり短すぎると飽きてしまうということがあるかもしれない。本シリーズなどは、そのあたりの間隔がちょうど良いのかもしれない。本書の場合、内容としては、第1巻の前の話がはいっていたり、主人公と相棒役の高校生の関係が若干変化してきていたりして、ストーリー自体がやや転換点にあるようだが、作品の間隔という点ではぴったりという感じになっていて、スムーズに前を思い出して読めたし、次もまたスムーズに読めそうな気がする。(「白から始まる秘密」 太田紫織、角川文庫)

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