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その女アレックス ピエール・ルメートル

今年最大の話題作ということで読んでみた。期待を裏切らない傑作だと思うが、少し残念なのは、あまりにも世間の評価が高いので、こちらもついハードルを上げてしまったような気がするし、多少のことが起きても驚かないという心境で読んでしまったことだ。この本はとにかく全く事前の知識なして読むのが最善、できれば傑作だということも聞きたくなかった。傑作だということが判らなければ読んでいたかどうか判らないので、言っていることが矛盾しているような気もするが、とにかく本書は、読む前に誰かと本書について聞いたりしない方が良いし、読んだ後も誰かと本書の話をしてはいけない、そんな気が強くする作品だ。(「その女アレックス」 ピエール・ルメートル、文春文庫)

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