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「過剰反応」社会の悪夢 榎本博明

逆ギレする老人、クレーマー、モンスターペアレンツなどの現象を「過剰反応社会」という言葉で括り、そこから見えてくる社会の病理を解説してくれる本書。そこに描かれているのは、自分と違う意見や不快な出来事に対して不寛容な人々が過剰な反応を見せ、それに対して会社や学校が過剰な反応で対応するという負の連鎖だ。自分としては、その問題について団塊の世代に象徴的に見られる現象のように捉えていたが、どうやらもっと根深いものだと考えなければいけないようだ。この連鎖を断ち切る特効薬はなくても、一人でも多くの人が変だと思うことで少しずつ変えていかなければいけない。本書はそれに役立つ一冊だろう。(「「過剰反応」社会の悪夢」 榎本博明、角川新書)

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