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進化とは何か リチャード・ドーキンス

著名な進化生物学者による「進化」に関する啓蒙書。前に読んだことのある「利己的な遺伝子」の著者だ。巧みなキャッチフレーズと比喩で一般人にも判りやすい解説をしてくれるのが嬉しい。5つの章に分かれているが、それぞれに面白い話があって楽しめた。特に「単純な眼でも無いよりはマシ」という話は、よく進化の解説書に書かれている疑問へのスッキリした回答になっていて目からウロコ。また、SF「銀河ヒッチハイクガイド」からの引用の「自分を食べてください」と喋る動物の話は、そういう含蓄があったのかと初めて知った。さらに、ジガバチが自分の巣に餌を運び入れる手順の実験も大変秀逸。そうしたエピソード満載の一冊に感服した。(「進化とは何か」 リチャード・ドーキンス、早川書房)
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