二年前だが、中国人留学生と話す機会があった。彼は「ポピュリズム」を研究していると言った。自国の政治を譬えているのかと思ったら、橋下大坂市政の事だと云うことだっだ。適確な着眼に敬服した。
もうすぐ大阪都構想住民投票が行われる。つい最近関西の三都を見たから言うのではないが、関西は、経済的にも、文化的にも、何よりも元気という面においても、確実に地盤低下している。このままであってはならないという関西人の焦りは感じるが、今度の大阪都構想が賛成多数で成立するならば、大阪市民は将来に向かって致命的な誤選択をしたことになるだろう。
普通に考えて、大阪府の議員数はそのままだとして、大阪市の議員で五つの区議会の議員を賄えるのか、またそれに付随する議会事務局の職員を大阪市議会事務局で賄えるのだろうか?そこで、まず確実な無駄ができる筈だ。そして、何よりも悲しむべきは、大阪府に併合されれば、関西随一の人材集団と言われる大阪市職員は、普通程度の府職員の下風を嫌って、優秀な人材は流失してしまうだろう。この人材の流失損害は、あのポピュリズム政治家の我儘殿様のマスコミ的存在価値と較べられない程の将来にわたっての組織的損失を生じることになる。
関西の凋落を、このまま何もせず見守るより、何かをしなければならないという切迫感は十分に理解するが、大阪府に呑みこまれる大阪都構想ではなく、大阪市が発展して、大阪府を飛び越して、新たな特別自治体になることを選択すべきである。それは横浜の『特別市構想』に似ているが、大阪市こそがその特別の立場にもっとも相応しい都市であると信じている。かつての特別市構想は、神奈川県のGHQへの策動で潰えたと言われている。今こそ、日本第二の都市の存立をかけて『特別市』を大坂で実現すべきであると私は考える。