むかし通勤電車の中で松本清張の新潮文庫本をよく読んだものだ。推理物の読書歴はそんな程度だけど、先日図書館に行ったら、リサイクル図書を無料頒布していたので一冊だけ貰ってきた。
先ずはショート・サスペンスを読んだ。結城真一郎『三角奸計』、何となく題名から分かるが、三角関係からの悪だくみがあって、殺人事件が起きるのだろう。
読みだすと、三人の男がコロナ禍のリモート飲み会をやり、一人の男がスマホのGPS機能を使って、妻の浮気の相手に迫るというストーリー立てである。
最初の題名からして何となく内容が想像でき、リモート飲み会という若者文化が少し鼻につく。
読み始めてすぐに結末が解った。結局、それを確認する為に一気に読み終えた。もとより期待はしていないが、そこには活字はないような、たぶん記号の文字でしかなかったような、…。
「活字の世界」というのは、現代の「小説というジャンル」の中には生存するのは難しいと感じた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます