玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

近現代史の裏側(23)―木戸と鈴木の関係―

2024-01-11 10:34:55 | 近現代史

『木戸日記』によると、近衛が総辞職を決めた後の二日間、木戸内大臣と鈴木貞一企画院総裁は四回(電話も含め)接触しているそうだ。

当時の富田健治内閣書記官長は、終戦後に海軍少将高木惣吉に「東条は最初から政権を狙っていた」、「鈴木貞一がその下働きや相談にあずかった」との疑念を洩らしたそうだ。

【野村実『天皇・伏見宮と日本海軍』文芸春秋より】

東條が9月6日御前会議の決議(外交交渉が行き詰まれば英米開戦を決意)の白紙化に簡単に乗ってきたのが、ずっと不審であった。

それならば、荻外荘での近衛との会談に歩み寄りがあっていい筈である。木戸は東條を信用していたのか?実は、木戸は鈴木貞一との親交は長かったのである。【次回へ】

 

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こいつらに気を付けよう!

2024-01-10 10:17:23 | 時事

テレビやネットで必ず「自民党はダメだが、野党もダメ」という奴ら。佐藤章とか青木理とか真面そうな奴もよく云うが、隠れ忖度屋かも知れない。

明日にでも野党に替われると思っているのか。その簡便な脳ミソに驚く。

今や自民党の下部組織は実は霞が関官僚だろ。ここを変えないと、つまりパー券同様天下りを禁止しないとどうにもならない。

前回、民主党を倒したのは、天下り官僚軍団であり、財界に忖度したメディア軍団ではないのか?テレビや新聞で、誰も本当の総括をしないから、よく解らないけど、…。

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軍は国民を助けず

2024-01-09 14:31:10 | つぶやき

沖縄戦では、軍に従って守ってもらおうとした島民は、助かるどころか、スパイの嫌疑まで掛けられて酷い目に遭ったという話が厳然とある。軍から離れて北に逃げた者は助かったものが多いそうだ。

満州でソ連が攻めてきたときは、日本国民を守らず、関東軍は逃げたそうだ。

今回の能登沖地震に自衛隊の派遣が少ないのではないのか。

台湾有事に酔ってすっかり国防軍気取り、今までの「お助け隊」の気持ちが薄れたのか。

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悪夢の後は裏金作りか

2024-01-08 14:00:31 | ぼやき

安倍氏がいなくなった後だが、財務省の佐川氏に、警察の中村氏に、日銀の黒田氏に、高級官僚としての責任が無いのだろうか。

何か不思議な気がする。通常の世界では、悪事や失政の片棒を担いだ者は、道義的に、評判的に、罰せられるべきではないだろうか。

過剰忖度の高級官僚が知らん顔してぬくぬくと第二の人生を送っている。

世論誘導した「悪夢の民主党」の後の「裏金作りの自民党」の10年間で、この圀は随分と痛んでしまった。

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近現代史の裏側(22)―東條首相誕生のすり合わせ―

2024-01-05 13:47:30 | 近現代史

近衛首相の後任となる筈だった東久邇宮が、開戦論者の東條を首相にしたのか、「その理由が分からない」と言った。

敗戦となって、その「戦争責任」の観点から宮中は説明に苦慮していた。

木下道雄『側近日誌』によると、12月5日、「9月6日御前会議条項の白紙に返せ」との天皇のお言葉がないと、木下侍従次長は天皇に聞いている。天皇は木戸内大臣に説明させたと答えている。

史料上では、『木戸日記』12月5日に、松平侯(内記部長)が木戸邸を訪問している。何を語ったかは書いていない。この時点では内記部長は木下侍従次長の配下になっていた。

多分、東條首相誕生の「筋書き」をすり合わせしたのではないか、と私は推察している。

天皇の戦争責任に直接係る「東條内閣誕生の経緯」は天皇の相談役であった木戸内大臣にも重大事であった。

『木戸日記』が宮中に無い以上は、側近は木戸本人とすり合わせしておく必要があったのではないか。

その結果として、『昭和天皇独白録』の中では次の表現になった。

【寺崎英成・マリコ・テラサキ・ミラー『昭和天皇独白録』文芸春秋】

「木戸をして東條に説明させた」とあるが、「時局極めて重大」であるならば、天皇は、何故、自らの口で言わなかったのだろうか。【次週へ】

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