キキ便り

アメリカ便り、教員・研究者生活、シンプルライフ、自閉症児子育てなど

日本人のマナーの良さが話題

2011-03-15 20:42:06 | アメリカの大学で教える

東日本大震災の被害状況を少しでも多くの学生たちにマスメディアとは違う観点から紹介しようと、教えているダイバーシティの授業で、「Japan Earthquake」というオンラインフォーラムを開設してみました。

妹家族が関東に住んでいるので、スーパーでもう牛乳や卵、お米が棚から消えていて困っている、電車が止まっているため月曜日は自転車1時間半で職場に通う、計画停電で電池が欲しいけどお店にもうない、などの情報を綴ってみることにしました。情報が氾濫する中、授業というつながりで関係が形成されている私を媒介にした日本の被災者〔被害の程度に大小はあっても)情報はとても関心があるようで、いろいろな方法でぜひサポートさせて欲しいという学生も出てきて、本当に嬉しく思いました。

ある学生より、こんなに大変な被害にあっても日本人のマナーのよさ〔お店や家などのものを盗んだり、暴動にならない)が注目されているけど、ダイバーシティ・文化比較の観点からどう思うか、という鋭い質問が出されました。

確かにネットを見ても、カトリーナのハリケーン、ハイチの地震らと比較され、書き込みの中には人種差別の議論の火花をバチバチさせているようなものもありました。

CNNの記事の中では日本文化に精通しているボストン大学のメアリーホワイト氏のコメントが紹介されていました。

http://news.blogs.cnn.com/2011/03/12/orderly-disaster-reaction-in-line-with-deep-cultural-roots/?hpt=C2

アメリカと比べ、社会階層の差が大きくないこと、暴力や人のものを取るのはよくない倫理観が根付いているというところはなんとなく同意しますが、イマイチぴんとくる答えではないようです。他の日本人の回答を見ていても、罪ではなく、恥の文化だから、とか、いろいろ書いてありましたが、いったいどうなのでしょう。

震災の被害が長期化し、今後の災害の見通し〔特に原発関係)が立たない中、ストレスが蓄積していくと、礼儀正しい日本人の姿はどうなるのでしょうか。そういうことも思い巡らしなからも、多くの人たちが極限のストレスの中で相手を思いやり、自分を犠牲にしている様子を知り、遠くの地からアメリカ人たちと一緒に心からエールを送らせてもらっている毎日です。

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