キキ便り

アメリカ便り、教員・研究者生活、シンプルライフ、自閉症児子育てなど

いじめを乗り越えて

2011-03-28 20:17:49 | アメリカ小学校事情

先週は、娘の横にクラスの女の子たちが何人か一緒に昼食時に座ってくれたものの、今日は無視され、一人で男の子ばかりのテーブルで食べたらしい。

しかも、女子たちは娘から二つ離れたテーブルに座ったそうだ。

音楽の先生が通りかかり、「大丈夫?」と聞いてくれたらしい。うなずいて答えたらしいが、娘も歯を食いしばって泣かずに我慢したらしい。

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様子を聞いてみると、娘はクラスの皆の前で先生より頻繁に褒められるらしい。

出された宿題をちゃんと期日までにやりとげるとか、テストで満点をとるとか、授業で先生の話をおしゃべりせずにしっかり聞くとか、前の学校では別に特別に褒められるようなことではなかったが、今の学校では風紀が悪いのか、それが他の子たちにはTeacher's petとして映るというのが、娘の持論だ。

「でもね。私、先生たちにもあまり好かれているとも思わないんだけど。まあ敢えて言えば算数の先生だけが、私のこと気に入ってくれているかな」という悲観的な娘。

それでも、休まずに学校に通う決意を見せているのが娘の偉いところだ。

「日本の避難所で苦しんでいる人のこと思えば、たいしたことじゃないと思うし。。。」

そういう風に自分なりに割り切っていながらも、傷ついている気配が痛々しい。だが自分なりにいろいろ考えた様子で、「これから、毎日一つずつ、自分がラッキー〔幸運)だと思うことをリストに書こうと思う」と娘は提案し、紙とペンを持ってくる。今日のリストは、We have food to eat(食べ物がある)。

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大震災のその後

2011-03-28 12:16:12 | アメリカ便り

大震災から2週間半。

テレビがない我が家ではインターネットでNHK、朝日新聞、BBC,CNNのニュースを毎日何度もクリックするのが日課になった。想像を絶する悲しみや苦しみを経験しいらっしゃる方々のことを考えるたびに、気持ちが重くなり、だんだん心が麻痺していきそうな感覚になる。アメリカに住んでいる私でさえそうなのだから、被災者の方々、日本に住んでいらっしゃる方々はどんなに大変なことかと思う。

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ここアメリカでも規模に差はあるものの、募金活動がいろいろなレベルで行われている。

私が所属するワシントン州立大学でもこのようなウエブサイトとビデオが製作され、被災者のために少しでも役に立つようにと募金を集めていることが分かり嬉しい。

http://www.cfd.wa.gov/japan.html

昨日顔を出したヒューストン市の香港マーケットでも募金のブースが設けられていたし、日本食スーパーのドアにも募金集めのために日本人のコミュニティでガレージセールを行うようなちらしが貼ってあった。

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数年前、Tsunami: The Aftermath (津波:その後)というHBO製作のドキュメンタリーを視聴した。タイで起こった巨大津波で家族を失った人たちを中心に、その周辺のジャーナリストや政治家などの動きも含めて製作されたフィクション。特に記憶に残ったのは、幼い娘を気がおかしくなりそうな思いであちこち探しまくる夫婦の葛藤だ。もしかしてどこかで生きていてくれるかもしれないというかすかな希望を持ちながら、これから生きていくという設定だが、これほどつらいことはないだろう。このことについては、Pauline LossがAmbigous Loss 〔曖昧な喪失)という理論で紹介しているので、またいつか触れてみたい。

http://www.imdb.com/title/tt0758789/

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