自閉症児を持つ母親にインタビューしていると、睡眠不足、慢性疲労、エクスサイズする時間がない、などの話をよく聞く。
先日インタビューした人は、子どもが生まれてから睡眠時間は平均3時間。やることが多いだけでなく、自閉症の子どものこと、将来のことがいろいろ心配で眠れないらしい。
私自身、3時間とまでいかないが、睡眠時間はここ数年極端に少なくなってしまった。高機能自閉症の息子が不安症状と軽いうつと診断されていることから、宿題がたまったり、テストの時期には、ストレスで不眠になることが多い。眠れないといらいらする息子をなだめながら、つい口げんかになり、そういう息子が声のボリュームを制御できないため眠っている下の娘を起こしてしまう。娘と息子は口げんかになり、家の中はストレス飽和状態。その息子に対応しつつ、自分のたまっている仕事と家事をこなし、夜中にごろごろ甘えてくるネコに起こされる。6時間以上連続して寝るような日は、殆どなくなってしまった。
しかし自分がこういう経験をしているからこそ、同じような境遇の母親たちの気持ち、痛み、ストレスがよく理解できる。インタビューしながら、思わず泣き出してしまう母親たちの涙を目にしながら、自分もつい涙ぐんでしまうこともある。
こういう母親たちの苦労を少しでも社会に理解してもらいたいという思いがあるので、研究を行っていても充実感がある。