ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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8人の女達

2022-09-05 07:00:00 | ヅカOG その他舞台

 初めてサンシャイン劇場に行きましたが・・・まあ・・・遠い。奥の奥の奥。

滅多にいく場所じゃないから劇場より水族館に心ひかれちゃった。

劇場は・・・一階席が4階から入って2階席は6階から入って・・って面倒じゃない?

2階席だったので休憩時間までプログラム買えず。しかもいちいちチケット見せて。

いつかOGだけの舞台があったらいいのにな・・(ガラ・コンだけじゃなく)っていう夢を叶えてくれました。まあ、全て女性役ってのがなんでしたけど、これを機会にOGだけの熟練した技を見せてくれる舞台が多くなるといいですよね。

 8人の女たち 

開演5分前に地震があったんですよ。2階席にいて「え?」って思って怖かったけど、誰も気づく様子がなくて・・気のせいかと思ったけどそうじゃなかったんですね。上演中じゃなくてよかったです。

さて、「8人の女たち」ですが、そのうちスカステで放送されるかもしれないのでネタばれは出来ないよね。

原作はフランスの劇作家ロベール・トマ。完全な1幕芝居のストレート・プレイです。

とはいいつつ、ちょこちょこ美声を発するチャンスもありってところかな。

テーブル、ソファが置かれた部屋。奥は玄関に繋がっている。

正面上がったところに部屋のドア。ここがこの家の主人の寝室。

メイドのシャネルは朝からうきうき。自分が面倒を見て来たシュゾンお嬢様が帰ってくるからです。もう一人のメイドのルイーズを𠮟りつけ、居候で女主人の母、マミーと楽しくお話している時に女主人のギャビーが娘のシュゾンを連れて帰って来る。

シュゾンはおしとやかで上品な大学生。その妹カトレーヌは未成年のくせに煙草を吸うわお酒を飲むわ行儀が悪いわ、いいところなし。

そしてギャビーの妹、オーギュスティーヌはひねくれ者のオールドミス。

全員が揃った所で父を呼びに部屋に入ったら、背中にナイフが刺さって殺されていた。

電話線は切られ、番犬は鳴かず、密室状態でどうやって?誰が犯人?

後半になって、死んだ当主の妹ピエレット登場。

彼女はシャネルのポーカー仲間、当主の妹で浪費家、そして現在も恋愛中。

次から次へと一人ひとりの過去や本性があぶりだされていく・・・さて、真犯人はだれでしょう?

というお話です。

全員、「赤」を基調とした衣装を着ています。

ギャビーは紫。朱色はシュゾン。紫よりいくらか赤っぽいピエレット。似たような色を着ているのに区別がつくって所が、いかに彼らの個性が強いかわかります。

OGの結束力は強く、伊達にトップ張ってたわけじゃない。

セリフの応酬もツーと言えばカーで、よどみなくそれぞれがのびのびとしっかり演じていた印象です。

私自身、驚いたのは湖月にしても久世星佳にしても生で見るのは本当に久しぶりなのに・・なのに舞台が始まった途端、全然そんな気がしなかったという事です。

いつもなら「わあ。懐かしい」とか思う筈だけど、そんな事思わなかった。

ただ、「蘭乃はなと花乃まりあ!うわーー二人とも花組のトップだ~~久世さんが真琴さんに敬語使ってる。夢咲ねね半端ないっ!」とかそんな感じでしたね。

 

 湖月わたる・・・ギャビー。元は貧乏な家の娘だったらしいけど玉の輿に乗ってお金持ちと結婚して2人の娘を持つ。でも実は離婚しようと思っていたらしい。

背が高くて目立つし、ドレスもよく似合っていて中心にどんといるのは当然という感じ。最後の方でピエレットと女の闘いを演じますが、学年差があるとは思えない程素敵でした。

 水夏希・・・まさか眼鏡かけて三つ編みで出てくると思いませんでした。コメディエンヌの才能を発揮して笑わせてくれました。自分を世界で最も不幸な女だと思っていて、いつも悲劇のヒロイン。のわりには姪の動向をいつも探っているような女性です。

声だけで「あ、水夏希」ってわかるのがいいですよね。この役は彼女しかいない。

 珠城りょう・・・ピエレット。テレビで女性役を演じて以来違和感はありません。

ドレスもよく似合っていたし仕草もいいわ~~ただ、浪費家とかあばずれとか悪い女アピールされてもあまりそんな感じはしなかったわ。根が真面目だから?ただし色気なし。色気がないのは湖月も一緒なので色気ない同士が愛だの恋だのっていうのが、生々しくなくていいのかな。

 夢咲ねね・・・この人の目力の強さには参りました。夢咲ねね半端ない。だらしなくて不真面目で文句ばかりいいつつ、主人に色気で近づこうとしていたどうしようもないメイドなんですけど、この人ならそうだろう・・的な感じでぐいぐい芝居を引っ張っていました。

 蘭乃はな・・・シュゾンお嬢様。まさにお嬢様といいつつ実はご懐妊。自分に問題を抱えている筈なんだけど、芝居では積極的に回りに聞き込み。ある意味リーダーシップをとっていました。「お嬢様」と呼ばれて違和感ない女優に久しぶりに会ったわという感じです。メイドのシャネルに溺愛されているのもわかる、明るく品のいい落ち着いたお嬢様でしたが・・・

 花乃まりあ・・・今回は何と言っても花乃まりあに演技賞を上げたいです。次女のカトリーヌはまだ子供なのに生意気で下品で行儀が悪い子。(実際にはそんな風にはあまり見えなかったんですが)でも、とにかく可愛いったらありゃしない。宝塚時代、あれは一体何だったの?って感じです。

そして重要なカギを持つ女の子でもあり。長いセリフをとくとくと喋り山場へ持って行くのはさすがでした。

 真琴つばさ・・・マミーは最初、車椅子に乗っています。でも実はそれは同情をひく為だったとわかります。棚にこっそり酒を隠して飲んでいるし、株券も持って強欲な部分も見せますが、大方は娘を心配し、孫を心配するいいおばあちゃん。ただ、今の生活を失いたくないという気持ちが強いので、それがあらゆる行動に走らせたのかなと。

 久世星佳・・・マダム・シャネルはこの芝居の女王様ですね。久世なくしてこの芝居は成り立たず。さすが久世星佳。やっぱり久世星佳という感じです。15年もお屋敷に仕え、シュゾンもカトリーヌも彼女が育てたようなもの。決して出しゃばらず、常に回りに気を遣い・・・という助演のスターです。やっぱり基礎がある人は違うなと思いました。

 

終演後・・・この8人は今後どうなっていくのかしらと考えました。

色々面倒な説明をしなくちゃいけないし、文無しになるわけだし、詐欺にもあって。家族はばらばら?それとも結束?

色々イメージして楽しみながら帰路に付きました。

 

 

コメント (2)
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