ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
毎日更新しています。

宝塚100年に向けて・・・原点に帰れ7

2012-09-05 17:29:35 | 宝塚コラム

 国会図書館には結構宝塚のものがあるようですね。

登録証も作ったし、ネットを駆使し学生気分で行ってみようかしら

いっぱしの研究者みたい・・・・

もうちょっと若かったらなあと思う、今日このごろです。

 

 宝塚脚本集 昭和11年12月号 

 

今回は、須藤五郎という演出家の海外留学の報告を一部お届けします。

今やみーんな海外に行ってる時代ですが、あの当時は「期待」と

「プレッシャー」の中、その成果がどんな風に現われるか、スタッフは勿論

観客も大きな関心を寄せていたのでした。

須藤氏はそんな期待の中で1年間、ヨーロッパに留学。

主にドイツの演劇をみてきたようです。

ドイツ・・・・といえば紫吹淳らが行ったベルリン公演が思い出されますね。

あの劇場も歴史あるものだったと思いますが、同じ景色を彼も見ていたので

しょうか?

 オペレッタと新国民劇 

ファン諸君の問いに答えて・・・須藤五郎

 

 ベルリンにおいてもオペラと並んでオペレッタは盛んなようであります。

  今日、宝塚において上演されているレビュウは欧米の物に比較して

  すこぶる健質なものであります。

  同一に論ずべきものではありません。

 宝塚においてはなおレビュウ方面においても将来性は十分あるのであります。

 ここで「オペラ」「オペレッタ」「レビュウ」の違い・・・厳密にわかります?

  中々理解できないのですが、古典芸術としての「オペラ」に対し、オペレッタは

  台詞が挟まれているもの。レビュウはダンスも含んでいるもの・・でしょうか?

 ヨーロッパではオペラが衰退し、より躍動的なオペレッタの方が人気が

  あったようです。

  日本においては宝塚誕生20年ですでに「宝塚は終わった・・・」と思われて

  いた時代です

  浅草オペラや日劇ダンシングチームの誕生で、「少女歌劇」は面白みがないと

  いう意見が出てきたわけです。つまり「珍しくない」という事ですね

  でも、須藤氏は「まだ将来性はあるぞ」と言っているのです。

 

 現在欧米諸国において隆盛を極めつつあるオペレッタと、小林校長が

  年来主張されている新国民劇とを併せ考えます時に、その両者の間に

  非常に近いものを発見するのであります。

  また、少女歌劇というものを念頭にして考えますときに、いわゆるレビュウよりは

  このオペレッタレビュウの方がその将来性があるのではなかろうか、

  日本の健全なる新興芸術としてのこのオペレッタを盛んにする事により

  多く意義があるのではないだろうかとも考えられるのであります。

 小林校長のいう「新国民劇」というのは

  わかりやすく

  大衆的で

   大人でも子供でも楽しめる芸術

 です。歌舞伎や狂言のような難しいものではなく、外国オペラや新劇のような

 理解しにくいものでもなく、楽しくてほっこりして「見てよかった」と思えるもの。

 勿論、そこに「上品さ」も入ります。

 そしてヨーロッパにおける「オペレッタ」」もそういう流れであるという事です。

 歌で綴るオペラの中にわかりやすい台詞が入り、ダンスが入り・・・・

  躍動感があって楽しいって事ですね。

 

 これまで宝塚で上演されていたものは厳格な意味では2,3のものを

  除いてはレビュウとは言いがたいものでありまして、大体はオペレッタなので

  あります。が、外国のオペレッタと比較しますと、レビュウの要素がより多い

  様に考えられます。

  これは最も懸命な方法でありまして、今日の観客層を考えます時に

  このオペレッタからレビュウ要素を少なくするという事はオペレッタの魅力を

  失う事でありましょう。

  しかし私の考えるところ、観客層がより音楽的訓練を積み、より多く音楽に要求を

  もたれる時に、この上に変化が来るのではないだろうか、そうして、その時に

  欧米諸国のごときオペレッタが生産され、校長先生が長年希望されている

  新国民劇というものが創生されるのではないだろうか。

  私はこの見通しのもとにファン諸君と共に歩みたいと思います。

  独りよがりはしたくない、私としては常に考える所は諸君と共に歩み

  時代と共に歩み、しかも将来によき思想を持つことであります。

 宝塚においては出し物全般を「レビュウ」という言い方をしています。

  ミュージカルもショーも全部「レビュウ」

  でも、厳密にいうと「オペレッタ」であると。

  戦前の少女歌劇 → 「ベルサイユのばら」歌舞伎的グランドロマン

 → 「WSS」ミー&マイガール」におけるブロードウエイミュージカルの輸入

 → 「エリザベート」における宝塚的オペレッタの確立

 → 「スカーレットピンパーネル」におけるブロードウエイミュージカルの宝塚化

 → 「ロミオとジュリエット」における宝塚的オペレッタ風コンサート 

ここまでの流れで宝塚は本当に幅広い芸術分野の一つになりました。

特に「エリザベート」においてはメイクや衣装までもががらりと変わって

随分垢抜けたといわれたものです

 

 では100周年を向けて宝塚はどこへ行くのでしょうか?

 ファンとしてはやっぱり「宝塚の輸出」でしょう。

 オーストリアから来た「エリザベート」が小池修一郎の手によってトートが

 主役の宝塚版として生まれ代わり、それがヨーロッパで上演された経緯も

 あります。

 (なぜか帝劇等東宝では先祖返りの如く古臭い方向へ行こうとしてますが)

 小池氏の演出力はヨーロッパのみならずブロードウエイでも一定の評価を

 受けている筈。

 それなら小池版「オーシャンズ11」をブロードウエイで上演するとか

 「太王四神記」を本場韓国へ輸出し、さらにヨーロッパへ持っていくとか

 そういった方向で考えるのが自然なのではないかと思います。

 

 一方、小林校長の「新国民劇」の伝統を受け継ぐべく、オリジナル作品の

  レベルアップと定義化(宝塚歌劇の定義)をすべきでしょうねえ。

  いわゆる小柳奈穂子の世界をもっと広めていく必要性があるでしょう。

  彼女は小池氏のような作品はかけないかもしれない。

  でも、「大人も子供も楽しめるファンタジー宝塚」の世界を作りだすことは

  出来ます。これは貴重なこと。

  これこそが小林校長の「新国民劇」の具現化といえるでしょう。

 

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宝塚100年に向けて・・・原点に帰れ6

2012-09-04 07:13:01 | 宝塚コラム

 昭和11年11月号 宝塚脚本集 

 

今回はちょっと一般ファンがどう思っているかご紹介しましょう。

 タイトル 「士気緩む?」

例えばレビュウの最中、舞台からきょろきょろ客席を見たり、

生徒同士顔を見合わせてふざけたり、懸命に鑑賞する方でははなはだ

不愉快である。

  その昔の劇場は客席と本当に近かったんですね。

  生徒がふざけているとはっきりわかるくらいに見えちゃう距離。

  他にも舞台袖でふざけて笑い声が聞こえたとかいう話もあります

 今ではさすがにそういう事はないけど、でもよく観劇に来た生徒が

  舞台の生徒と目配せしているのが見えたりしますし、特定と観客と

  コンタクトを取っていたり・・・というのはありますよね

  そういうのを微笑ましいととるか、プロ意識に欠けるととるか。

 

 タイトル 「私の抗議二つ」

一つ目はチケット売り場のお姉さんが非常に高飛車であるという意見。

この意見はかなり散見する。

もう一つは「バレエコンクールについて」

(愛読者大会における組対抗バレエコンクール)

「優勝を争う事によって皆さんの勉強になる事と存じますが

あの大会に集まった大観衆の中に真の舞踊のわかる人が果たして何人

いる事でしょう。曲目にもよりましょう。振り付けにもよりましょう。

結果においてバレエの上手下手より人気競争みたいな気がしてなりません。

 まず「チケット売り場のお姉さん」の態度が非常に悪いという点について。

   これはこの方だけでなく複数の方が苦情として寄せているので

   実際そうだったんでしょう。

   今でこそ少しはよくなったと思いますが、2000年ごろまでの宝塚って

   劇場のお姉さんがやたら偉そうで高飛車で最低の評判でした

   おみやげを売る人ですら「上から目線」だったから、非常に不愉快でした。

 バレエコンクールについては、愛読者大会で組別バレエコンクールを

  行い、客席に審査をしてもらうという方法だったようですが、結果的に

  ダンスの上手下手じゃなくて人気がある組が勝ったーー何の為のバレエ

   コンクールなの?という話

  この意見も複数寄せられているので、そう思った人が多いのでしょう。

  今だと・・柚希と霧矢とで勝負して、どっちが勝っても「うーん」な状態みたいな?

 10年くらい前まで行われていたNHKのBSで放送して欲しい過去の作品を

  募集していた事がありましたが、毎年同じ組の同じ作品ばかりが上位に

  入ってつまらなかったことがありました。

  公正な投票とはいえない・・・・昔も今も代わらないですね。

 

 タイトル 「座席券について」

私は16日、愛読者大会の朝、暗いうちにおきだして五時少しすぎの電車で

宝塚へ来ました。

駅から劇場までは勿論マラソンです。

入り口にはもう雨側に別れて数十人くらいずつ人が列を作っておられました。

雨のそぼ降る朝でした。

雨に打たれながら2時間かっきり待たされて、漸く場内に入れましたけど

飛びつく様にして座席券売り場で手にした座席は何と1階の最後列から

5番目というしかもすみっこの席でした。

暗いうちからか馳せつけた私には本当に情けなくなりました。

それに最も不快に覆いましたのは座席件の引き換えに列を組んで待っていた

時のことでした。私よりずっと後に居られた方でしたが、見回りに来られた

従業員の方に大きな声で「ちょっと〇〇さん、これ取っておいて頂戴。

いい場所を頼むわ」って言いながら大会の切符引き換え券を二枚渡され

ました。その頼まれた人は笑いながら受け取って引き換え場所の方へ

行かれました。

(中略)

その人は午後1時ごろに宝塚へ来て。知人を従業員に持っているため

でしょうか。2階正面の「と」を一人で3枚もとっておられました。

 これを最初に読んだ時、書いた人の気持ちが痛いほどわかって

大きく頷いたし、一方で「何で今もこういう不公平感が解消されないのか」と

思った記憶があります。

今じゃネットで買うのが当たり前のチケット。

でも昔は朝からぴあに並んで真っ先に店に入って数秒後に「売り切れてます」と

言われた経験のある方、手をあげて

何で?うっそー?と思ってもしょうがない。

一体チケットはどこへ?

 今だって表向き「売り切れ」でも裏では必死にリピーターに売りまくってる

  ファンクラブもありますし。ファンクラブへの貢献度(何を基準?)で

   チケットが買えたりお断りが来たり。

  特にディナーショーなんて、お断りが来て諦めたけど客席の3分の1は

  生徒だったりしますよねーー

  純粋に朝、早起きしてきちんと並んでもいい席が買えない宝塚って・・・

  あの頃から「大人の論理」が支配していたのかと思うと

 当たり前ですけど生徒と知り合いの方はいい席が買える。

   貸切企業と懇意だとSS席は当たり前みたいな?

   誰かのファンじゃないから冷静に受け止められるけど、やっぱり事実は悲しい。

 

 タイトル 「宝塚観劇禁止是非」ー女学生にー

東京の某女学校において宝塚観劇を生徒に対して禁止したことは、

宝塚当局は勿論、各方面に相当な論議をかもした事と思います。

・・・・ある女学校の生徒が学校の帰りに制服のまま楽屋へ行ったり、

寄宿舎へ行ったりするというので、母の会で問題になった事がありました。

「制服を着たまま学校の帰りになんか行ってはいけません」というと、

生徒は学校へ着替えを持ち込んで帰りに着替えて、はやり寄宿舎へ行きました。

学校へブロマイドを持ち込んだり、前売りの日には揃って遅刻をしたりします。

女学生は熱狂するのもいいでしょう。楽屋口に立つのもいいでしょう。

けれどそれが宝塚のファン以上を出てはいけません。

つまり宝塚こそ自分の生活の全てと思い込まないことです。

宝塚の生徒は生徒としての本分を守るように、ファンは自分の本分を

守らなければなりません。

女学生もまた、女学生の本分を常に忘れてはならないのです。

 女学校で「宝塚禁止令」ってすごいなーー

  まさか60年以上たって客席のおおよそが「昔の乙女」になるとは

  思わなかったかもしれませんが(笑)

 天海時代でしたか?天海の自宅までおしかけたファンがいたとか

  バブル時代のおばさま方の話を聞いていると「一緒に帝国ホテルに宿泊」

   エピが普通に出てきちゃったりしますが。

 一部の10代に「下級生狙い」のファンが存在する事は確かです。

  彼女達のステイタスは「ジェンヌとお友達の自分」なので、音楽学校の頃から

  手紙を送って知り合いになり、「お付き」をして顔を覚えてもらい、差し入れを

  したり入りや出をやる・・・その見返りとしてジェンヌとお友達風に会話して

  貰って、時々あまったチケットを回してもらったり・・・・

  実際目にして、その情熱たるやすごいなーと思いつつ、動機が不純だなと

  思う事もあり。

   でも、ジェンヌからするとありがたい存在ですよね。新公卒業くらいまで

  面倒をみて・・・さあ、次はってな感じですが。

 

こうやってみると、宝塚100年もどうどうめぐりのような気がします。

 

 

草笛美子さん。

日向薫のさよなら公演「紫禁城の落日」の中で、紫苑ゆうが白城あやかに

対して「そうしていると宝塚の草笛美子にそっくりだ」というシーンがあります。

 

 

 

 

 

 

 

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平清盛・サマーレスキュー・ビューティフルレイン

2012-09-03 16:46:49 | ドラマ・ワイドショー

 お茶ノ水幼稚園に脅迫メール?ゆうゆう殿下を名指しって・・・

28歳の男子がゆうゆう殿下の名前を知ってる事に妙に関心(?)でも

何で脅迫?これはかなり大事ですよ。

 

尖閣問題について、日本のワイドショーもいい加減に

「反日は自国への不満のストレス解消・・ゆえに日本は大人の対応をすべき」

という論理をやめるべきではないかと

そんな風に分析したからって何が変わるわけでもないでしょう。

むしろ「でたらめですら語って領土を奪おうとする中国に対し何をすべきか」とか

「マスコミ操作・威嚇・ネット操作」何でもありの国に勝つ為にはどうsべきか」

ってそっちが大事でしょう

石原都知事の「次は私が行きます。行って逮捕されます」は名言かも。

こういう「先制攻撃」をしかけないともう駄目な状態だって・・何でわからないかな。

 

 平の清盛 

「え?清盛ってもう死ぬの?」と思った人もいたか・・・・・な?

単なる「後半へ続く・・の前の総集編」だったんですが

でも、今回は清盛の誕生秘話というか、久しぶりに白河院などが出て来て

豪華でしたよね。

白河院が出てくると画面が引き締まるわーー

白河院に比べると清盛の太政大臣なんて・・・へってなもんでしょうけど。

 

清盛が病気の間に跡継ぎ争い勃発?仕掛け人は時子の弟?

それでもラストは綺麗にまとまって死ぬんだから平家は恵まれていると

思うのは私だけか?

源氏に比べると平家は子孫も多いし、隠れ里もあるし

 

で・・後白河院の慌てぶりが可愛い

久しぶりに松田翔太が可愛いと思いました。

反発しあう後白河と清盛。でも心は繋がって。

そんな平家を何で後白河は潰そうとしたんでしょうね。

何でもかんでも「友情」にするなよーーとひとしきり。

 

 サマーレスキュー 

今回は誰が滑落?と思ったら、山荘のおじさんでした。

こうも毎週誰かが滑落する山なんて誰も登りたいと思わないんじゃ?

っていうか、危険すぎるでしょう。

山荘からそんなに離れていない場所ですら滑落するなら

あのおじさんは心臓が悪い。

怪我を口実にちゃんと診察してあげればよかったのにね。

・・・何を言いたいのかわからなくなりました。このドラマ。

 

 ビューティフルレイン 

今回は芦田愛菜ちゃんの「涙」が一杯見る事が出来て

愛菜ファンはずーーっと「萌え」でいられたのでは?

どアップも一杯あったし、眠ってる顔やら自転車で転ぶ顔とか・・・

写真館でコスプレでパパと大量に写真を撮るなんて、世の中のパパの

究極の憧れをやってのけちゃったわけだし

(いくらかかったんだ?)

 

しかも今回は病気によるトラブルもなくて。

病気が進行しているのか薬が効いているのかさっぱりわからない。

10年後を考えて美雨を沼津へ」という父ちゃんの台詞。

ええ?10年後?ってかなり先だよねーーじゃあ、もうちょっとしてからでも

いいんじゃないか?って思うよね。

実生活でそんなに困ってないし。(会社もくびにならないし)

ただ単に日常生活を淡々と描くだけではドラマにならないでしょう。

日常生活なら「愛くるしい」並みに毎回泣かせてくれないと。

だらだらした印象がありますよね。

 

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韓国史劇風小説「天皇の母」70(フィクションです)

2012-09-02 15:23:54 | 小説「天皇の母」61話ー100話

宮内庁には「大膳課」というのがあって、天皇・皇后・皇太子・ノリノミヤの

食事を作っている。さらに宮中晩餐会等の料理も大膳課が担当。

「天皇の料理人」は日々、天皇の健康を気遣い、食材は御料牧場から仕入れ

御用達の店から仕入れ、予算にあわせつつも健康的でおいしい食事を作る。

先帝もそうだったが今上も「質素」の人であったので、

食事はよほどのことがない限り、大膳に「お任せ」メニューで品数も少なく

するのが常だった。

若いノリノミヤも同じで食事に文句をつけたり注文をするといった事は

ほとんどない。

出されたものを静かに食べて終わる・・・それが天皇家の聖なる食事風景。

 

だった筈なのに。

ここ最近、やたら伊勢えびだの、フォアグラだのと高級食材の注文が多い。

誰の注文だ?」

皇太子殿下だよ。何でも彼女が来るからって」

彼女って誰?例の外務省の女か?」

それそれ。最近やたら東宮御所に来るんだよ。食事時に。で、

そのたびに晩餐会だぜ」

外務省ってのは贅沢な所なんだな。皇室の食事が本当は質素だって

知ったら結婚しないんじゃないか?」

そうかも・・・・皇太子殿下自体は食べ物に好き嫌いはあまり言わないけどな」

そんな会話が聞こえつつ、仕事をしている所に、突如現われたのが

ヤマシタ侍従長。

これは侍従長。わざわざこんな所に」

ワタナベ調理長はにっこり笑って出迎えた。

外は冷えますな。やはり冬だし」

ヤマシタは寒そうに手をこする。

東宮御所にしても宮内庁にしても暖房は十分に行き渡っているわけで。

そんなに寒いわけではないだろうに。

「ロッシーニステーキを作れないか」

は?ロッシーニステーキ?いや、作れますけど随分と値がはります」

うん。最高級のフォアグラを使って欲しい。出すのは19日」

そうなると生フォアグラを空輸して取り寄せないといけませんが、予算は

大丈夫でしょうか。そうでなくてもここ最近は高級中華料理を夕食に

振舞われる事が多くて文句を言われます。

このままでは陛下の耳にも届くのではないかと」

「会計の方は何とかするから。19日は大切なお客様が来て皇太子殿下は

きちんとおもてなしをしたいと考えておられるのだ」

はあ・・・」

料理店じゃあるまいし、おもてなしが高級料理というのは皇室らしくない。

そうはいっても仕事だから・・・・

承知しました」

ワタナベは食材確保に駆けずり回る日々を送る。

 

そして、その前の12日。

最高級中華料理店「富麗華」ではオワダ一家が集まって

乾杯の音頭がとられていた。

マサコの結婚を祝って」

紹興酒の強い香りが五臓六腑に響き渡る。

ありがとう」

マサコはにっこり笑っていた。

それで最終的には何を約束させたの?」

レイコの台詞にマサコはぷっと吹き出した。

さすがにユミコが「ちょっと失礼よ。まあちゃんは純粋な気持ちで受けたんだから」と

たしなめるがセツコまで

でも、1度断ったのにまた受けるってことは・・」と続ける。

えへん」

マサコは偉そうに立ち上がった。

皇太子殿下はこう言ったわ。「マサコさんの事は僕が一生かけて守ります」って」

きゃーー!」

双子が一斉に甲高い声をあげたので、それは個室の外にも漏れ響いた。

やっだーーキザ。あの顔で」

さすが本物の皇子様よねー」

マサコは紹興酒で染めた頬をさらに真っ赤にして

やっぱりこれくらい言わせてからじゃないと結婚は出来ないわよね」と言った。

いよいよお姉様は皇太子妃なのね。将来の皇后だわ」

レイコがちょっとうっとりした顔で言った。

何を言ってるの。皇族って大変なのよ。きっと皇后様からいじめられるわ。

だって皇后様だって昔、苛められたんでしょ」

セツコは冷静に言う。姉が皇太子妃と言われても今ひとつぴんとこないのだ。

でも彼は・・・守るって言ったし」

マサコは自信ありげに笑う。

皇后だって何もいえないわよ。私には。だって聖心でしょ?」

「まあハーバードのお姉様には負けるわよね」

レイコのおもねるような口調にセツコは「学歴なんて結婚したら役に

立たないんじゃないの?」と水を差す。

っていうか、お姉様、外務省を辞めて本当にいいの?」

そうねえ・・・」

外務省・・・北米2課の連中は何て思うかしら?つまらない事でぶつぶつ

文句ばかり言ってる上司とか、陰でこそこそ言ってる同僚とか。

そんな連中を一気に見返してやれる。

このまま外務省にいても女性差別のせいで出世できないかもしれない。

でも

外務省にいて外交をやるのも皇室で外交をやるのも同じですよ」

と皇太子は言ってた。「皇室外交」これこそが自分の目指す道だ。

私は国と結婚するの。皇室に入って皇室外交をやって貢献するのよ」

国と結婚って・・・・随分大きく出たわね

まあちゃんは理想が高いのよ。でも実際の結婚はそんなもんじゃないけど」

ユミコもちょっと心配そうな顔になる。

娘が結婚というものを全く理解していない。転職するかのような言い草に

ちょっとひっかかるものを感じた。

毎日一緒に過ごす相手に「情」がなければ暮らすことなど出来ないだろう。

それをマサコは本当にわかっているのだろうか?

マサコが皇室入りしたらお前達も「妃殿下の妹」になる。心して暮らせよ。

準皇族のつもりでな」

ヒサシの言葉に全員が頷いた。

多分後々、この日が最も幸せと感じた時だったろう。オワダ家にとって。

 

 

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踊る大捜査線LAST TV

2012-09-02 14:57:05 | ドラマ・ワイドショー

 「踊る」よ・・お前もか。という気が。

 

 踊る大捜査線・LAST TV 

 

 遊んでばかりの警察署員

最初、子供達への交通指導のやりすぎあたりまでは普通に笑って

見てました。

でも、中国人の王さんの結婚の話あたりから「どうでもいいような話」の連続で。

いつも思うけど、湾岸署ってあんなに人が一杯いるものなの?

あれじゃ、窃盗犯が入ってきてグッズをとっていっても全然わからないでしょ

それに結婚式の余興の練習が多すぎ 思わず仕事しなさいっていいたくなる。

地方公務員がこんなに遊んでお金を貰っていいのか?

時節柄、笑ってすまされない場面のオンパレードでした。

(前署長らがまたも制服着て派閥を作ろうとするとか、天下りの話とか

昔は笑ってみていられたのにね)

 登場人物が多すぎる

メインのキャラのほかに画面に写りこむ人数の多さに辟易。

色々伏線を引いているんだろうなあと一生懸命見てたけど、全然関係

なかったりして

何だってあんなにお祭り騒ぎ状態にしてしまうのか。

強行犯係だけをメインにして、あとは一歩引かせなさいよ・・・

すみれさんが全然出てこなかったり、和久君が途中で消えちゃったり。

すみれ&室井のお見合い話なんてどうでもいいって。

誰も期待してないし

 山なしオチなし、意味なし

これって「やおい」語でBL小説の王道的ストーリー展開ですが

まさに今回の「踊る・・・」はこれでした。

全部を署の中収めてしまおうとするから、ストーリーに無理が出る。

1場物なら三谷幸喜の方が得意だよーー

殺人事件まで起きてる大掛かりな詐欺事件&国際犯罪なんちゃらがかかって

いる話なのに、メインは王さんの結婚式。

そこに何と単独で女性が乗り込んでくる。

大げさな警備が馬鹿みたいに見えます。

と、思ったら今度は犯人が逆に人質にされちゃった

すわ、王さんは中国のスパイだったのか?と思ったら

「キョウコさんと死にます」だってーーー

女性一人、拳銃を持ってるからといってもドレス姿の女性にびびる警察。

それも変だけど、王さんが詐欺にあった事を日本のせいにされて

黙ってる警察もどうよ・・・・

結局、女性は逮捕されたけど、殺人を犯した点からみるとやたら軽くてあっさり。

前回の映画でも思ったけど、いつの間にこんな「山場」作りが下手になったのか。

 

 中韓にへつらうって

これまた時節柄「いかがなものでしょうか」

中国から来た王さんにへこへこする日本の警察。

大使館に外務省まで結婚披露宴に参加?湾岸署がこぞって中国風の

結婚式を演出?

何でそこまで

場面のほとんどがこの「披露宴の演出」にかけられてて、これってもしかして

フジテレビさんの政治的な意図があるか?と思わせるような。

と、思っていたらやっぱり出たよ・・・韓国人女優

王さんが好きになったのは「きょうこさん」という日本人でしょ?

青島くんが騙されたのも「さくらちゃん」という日本人でしょ?

なのに、「イ・スヒョン」という名前の韓国人詐欺師だった

じゃあ、これは中国人が韓国人に騙された話かーーじゃ、撃ち合いしようと

ほっとけばいいのいに、わざわざ事態の収拾に出る日本の警察。

湾岸署・本店・警察庁までかかって一人の韓国人女性にびびりまくりでしたよ。

ばかみたいじゃない

本当の「踊る大捜査線」はこういうストーリーじゃなかった筈。

官僚的なシステム構造に挑む青島が面白かったのに、青島自体がシステムに

取り込まれてどうするよ・・・・もう絶対に出て来ない「事件は現場でおきている」

 

ドラマが終わってみれば残っているのは「おくんち」と爆竹と

チャイナドレスばかり。メインの話ってなんだっけ状態。

ラストのお祭りにしてもあまりにもお粗末すぎます。

それに、アプリオタクがやってた顔認証システムはCSIでは普通に使ってる。

顔がわかるのが遅すぎです

 

時節柄・・・でなくても、何でわざわざ中国と韓国が出てくるのか?

ここまでフジテレビは中韓に汚染されている?

何が何でもどこかで「韓国」が出て来ないと我慢ならないわけ?

名作「踊る大捜査線」の晩節を汚したような気がしました。

 

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皇室ウイークリー

2012-09-01 08:45:37 | 皇室ウイークリー

御日程

両陛下

8月23-29日・・・・両陛下 → 軽井沢・草津滞在

・ 両陛下 → 大日向開拓地散策

          音楽祭鑑賞

・ 天皇陛下 → 弓地湿原散策

            通常業務

・ 皇后陛下 → ワークショップ参加

8月30日・・・両陛下 → ~150年を遡る幻の古写真~「下岡蓮杖の世界」)鑑賞

 

秋篠宮両殿下

8月24日・・・眞子内親王 → エディンバラへ出発

8月25日・・・紀子妃殿下 → 全国高校生の手話によるスピーチコンテスト出席

 今週は皇族方はお休みウイークだったようです。

   でも、東宮家は2週続けて予定なし。

   登山して、二期倶楽部で食事してりんどう湖ファミリーランドで遊んで・・・

  側近から「お盆期間中には海や山には行かない方が・・・」と進言されたのに

  見事に無視して「愛子内親王の為」ひたすらお出かけ&外食の日々みたいです。

  帰京予定は9月3日。普通は学校が始まる日ですけど、学習院はちょっと

  何日か遅いんですよね。だからって・・・・・

 

 三笠宮殿下退院 

昨日、三笠宮殿下は退院されました。車椅子の様子をテレビで見ましたが

大変お元気そうでよかったーー

これからもリハビリに励んでなお一層お元気になられる事をお祈りしています。

 

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