久しぶりに、ジュリー・クリスティを観た。思えば60年代後半だったか、あの「ドクター・ジバゴ」の映画を観たのは。ロシア革命を背景とした、見ごたえのある作品だったと思う。あの映画では、アラビアのロレンスで鮮烈な印象を与えたオマー・シャリフと初めてみるジュリー・クリスティ。他には、ジュラルディン・チャップリンやアレック・ギネスが出ていた。
今、アメリカで、「Away From Her」という映画が限定公開上映されている。老境の夫婦の、今避けて通れないアルツハイマーをテーマとしている。この映画は中々の秀作だと思う。
昨年、やはり、佳作の「Notebook]という、これも認知症を題材とした映画があった。この映画は出来も良かったし、内容的に若いカップルのロマンスが組み込まれていたので、大衆受けする映画にもなっていた。
「Away From Her]は、当事者にとっての、もっと現実的な問題を観客に浴びせかけけようとしている。何十年も連れ添った人と離れる事実、記憶をなくしていく中で、新しい恋人(あるいは心の拠り所)が出来てしまう現実、それを受け入れ、自分も変わっていく現実。老人の性の世界。綺麗事では済まない現実を突きつけられ、考えさせられてしまう映画である。日本で公開されるかどうか分からないが、もし公開されたら、特に50歳を過ぎ、認知症が他人事ではなくなる世代には是非観ていただきたい。認知症の世界の、男と女の物語である。
ジュリー・クリスティも、あの「ドクター・ジバゴ」のラーラから大いに歳をとったのだが、作品数は意外と少ないのだ。その理由が彼女に関する記事から分かった。
映画のメジャーデビュー「ダーリン」でいきなりアカデミー主演賞をものにし、「ジバゴ」がヒット。この英国からの新進女優はアメリカの映画界を上り始めるのだが、あまりの金(カネ)亡者達のエグイ、ハリウッドという世界に嫌気が差し、さっさとイギリスに帰ってしまった。以後は、映画とは極力距離を置き、出ても自分なりに納得できる映画しか出ないようになった。
今回の映画も、製作者のセーラ・ポーリーが再三オファしたのを断り続け、最後にセーラがロンドンへ直談判に行って漸く決まったものらしいのだが、ジュリー・クリスティは映画の役より、セーラ本人に惚れ込んでオーケーを出したらしい。
今、アメリカで、「Away From Her」という映画が限定公開上映されている。老境の夫婦の、今避けて通れないアルツハイマーをテーマとしている。この映画は中々の秀作だと思う。
昨年、やはり、佳作の「Notebook]という、これも認知症を題材とした映画があった。この映画は出来も良かったし、内容的に若いカップルのロマンスが組み込まれていたので、大衆受けする映画にもなっていた。
「Away From Her]は、当事者にとっての、もっと現実的な問題を観客に浴びせかけけようとしている。何十年も連れ添った人と離れる事実、記憶をなくしていく中で、新しい恋人(あるいは心の拠り所)が出来てしまう現実、それを受け入れ、自分も変わっていく現実。老人の性の世界。綺麗事では済まない現実を突きつけられ、考えさせられてしまう映画である。日本で公開されるかどうか分からないが、もし公開されたら、特に50歳を過ぎ、認知症が他人事ではなくなる世代には是非観ていただきたい。認知症の世界の、男と女の物語である。
ジュリー・クリスティも、あの「ドクター・ジバゴ」のラーラから大いに歳をとったのだが、作品数は意外と少ないのだ。その理由が彼女に関する記事から分かった。
映画のメジャーデビュー「ダーリン」でいきなりアカデミー主演賞をものにし、「ジバゴ」がヒット。この英国からの新進女優はアメリカの映画界を上り始めるのだが、あまりの金(カネ)亡者達のエグイ、ハリウッドという世界に嫌気が差し、さっさとイギリスに帰ってしまった。以後は、映画とは極力距離を置き、出ても自分なりに納得できる映画しか出ないようになった。
今回の映画も、製作者のセーラ・ポーリーが再三オファしたのを断り続け、最後にセーラがロンドンへ直談判に行って漸く決まったものらしいのだが、ジュリー・クリスティは映画の役より、セーラ本人に惚れ込んでオーケーを出したらしい。