過去のアメリカサッカーの歴史を見ると、まさしく「不毛地帯アメリカ」という気がする。いくら、アメリカが野球でワールドシリーズと銘打って試合をしようと、所詮アメリカ国内のスポーツイベントに過ぎないし、日本等、他の国も参加してのワールド・ベースボールと言っても、これも地方イベントに過ぎない。後にも先にも、「世界のスポーツ」と今もって声高に言えるのは、やはりサッカーだろう。
そのアメリカが世界をアッと言わせたのが、1950年のワールドカップで、頂点に立つイングランドを下したことだったが、アメリカでは、その頃でさえ、サッカーなんて知らない連中が殆どだったから、恐らくニュースにもならなかったのだろう。この記念すべき試合は「Miracle on Grass」と呼ばれている。日本にも、「マイアミの奇跡」というのがあったが。そんなアメリカが20年後に、再び世界をアッと言わせた。プロチーム「ニューヨーク・コスモス」の誕生だ。神様ペレ、皇帝ベッケンバウワー等、身震いする選手を集めたから、沸きに沸いた。土台の無い悲しさから、短期間で終わってしまったが、こんな仕掛けが出来たのは、実はアメリカが移民の国であることによる。同じ移民でもオリジナル移民とも言えるイギリス系ではない移民の存在が有ったからこそ実現した話である。
長らく不毛地帯と言われたアメリカも、日本人程の性急さではないが、着実に底辺を拡げている。そして、アメリカの4大スポーツに続く第5のスポーツと期待され始めた。
1970年台の「ニューヨーク・コスモス」の誕生と終焉から、30余年経って、漸くアメリカが動き出した。スポーツが沸くにはヒーローが必要だ。そのきっかけを作ったのが、女子サッカーだ。殊に、ミシェル・エイカーとミア・ハムの出現が大きい。瞬く間に小中高にサッカーが広がり、試合に行くと、皆ミア・ハムのジャージーばかりと言う現象だ。サッカー熱は小中高の男子にも広がった。サッカー不毛地帯だったアメリカが女子ワールドカップでは常に世界をリードしているのだから、面白い。
アメリカは、今や、世界ランキングでベスト10まであと一歩の所まできている。過去、何故「不毛地帯」と言われてきたのか、分かったようで分からなかったのだが、いろいろな人のコメントから、最近漸く見えてきた。
1)サッカーはイギリスが故郷みたいなもので、そこから脱出してきたイギリス人の末裔たるアメリカ人としては、独立戦争を戦った如く、決して彼らの真似だけはしたくないという心情。
2)アメリカ人は弱いものには見向きもしない。
3)物事全てダイナミックに動くものしか興味ない。ヘトヘトになりながら漸く1点を取るスポーツなんか見たくもないのだ。アメフト、バスケ、ホッケーはシーソーーゲームの如く点が入り続ける。野球は引き分けの試合もあるが、ヘトヘトにはならない。
4)観るスポーツは、リラックスして、適度の休憩があって、食べたり飲んだりできないとアメリカ人は満足しない。そう言えば4大スポーツは全てこの条件を満たしている。
以上は、今までよし坊の中でも既に理由付けていたが、極めつけに出会って積年の課題が解けたような気がする。
アメリカのサッカー関係者の言葉だが、「アメリカ人というのは、長い時間緊張感を維持することが出来ない民族だ。45分間も、何時その1点が入るか緊張し続けて観るなんて出来ない」。
確かに、サッカーを観戦すると分かるのだが、決定的なシュートが何時出るか、試合中は席を立つことが出来ない。最後の10秒で入ることがある。日本の、あの「ドーハの悲劇」は正にそれだ。
アメリカも、そんな最後の10秒に酔う楽しさを覚え始めたということだろうか。移民のDNAが息づいているから、大ブレークするかもしれない。そうなった時のアメリカは怖い。
そのアメリカが世界をアッと言わせたのが、1950年のワールドカップで、頂点に立つイングランドを下したことだったが、アメリカでは、その頃でさえ、サッカーなんて知らない連中が殆どだったから、恐らくニュースにもならなかったのだろう。この記念すべき試合は「Miracle on Grass」と呼ばれている。日本にも、「マイアミの奇跡」というのがあったが。そんなアメリカが20年後に、再び世界をアッと言わせた。プロチーム「ニューヨーク・コスモス」の誕生だ。神様ペレ、皇帝ベッケンバウワー等、身震いする選手を集めたから、沸きに沸いた。土台の無い悲しさから、短期間で終わってしまったが、こんな仕掛けが出来たのは、実はアメリカが移民の国であることによる。同じ移民でもオリジナル移民とも言えるイギリス系ではない移民の存在が有ったからこそ実現した話である。
長らく不毛地帯と言われたアメリカも、日本人程の性急さではないが、着実に底辺を拡げている。そして、アメリカの4大スポーツに続く第5のスポーツと期待され始めた。
1970年台の「ニューヨーク・コスモス」の誕生と終焉から、30余年経って、漸くアメリカが動き出した。スポーツが沸くにはヒーローが必要だ。そのきっかけを作ったのが、女子サッカーだ。殊に、ミシェル・エイカーとミア・ハムの出現が大きい。瞬く間に小中高にサッカーが広がり、試合に行くと、皆ミア・ハムのジャージーばかりと言う現象だ。サッカー熱は小中高の男子にも広がった。サッカー不毛地帯だったアメリカが女子ワールドカップでは常に世界をリードしているのだから、面白い。
アメリカは、今や、世界ランキングでベスト10まであと一歩の所まできている。過去、何故「不毛地帯」と言われてきたのか、分かったようで分からなかったのだが、いろいろな人のコメントから、最近漸く見えてきた。
1)サッカーはイギリスが故郷みたいなもので、そこから脱出してきたイギリス人の末裔たるアメリカ人としては、独立戦争を戦った如く、決して彼らの真似だけはしたくないという心情。
2)アメリカ人は弱いものには見向きもしない。
3)物事全てダイナミックに動くものしか興味ない。ヘトヘトになりながら漸く1点を取るスポーツなんか見たくもないのだ。アメフト、バスケ、ホッケーはシーソーーゲームの如く点が入り続ける。野球は引き分けの試合もあるが、ヘトヘトにはならない。
4)観るスポーツは、リラックスして、適度の休憩があって、食べたり飲んだりできないとアメリカ人は満足しない。そう言えば4大スポーツは全てこの条件を満たしている。
以上は、今までよし坊の中でも既に理由付けていたが、極めつけに出会って積年の課題が解けたような気がする。
アメリカのサッカー関係者の言葉だが、「アメリカ人というのは、長い時間緊張感を維持することが出来ない民族だ。45分間も、何時その1点が入るか緊張し続けて観るなんて出来ない」。
確かに、サッカーを観戦すると分かるのだが、決定的なシュートが何時出るか、試合中は席を立つことが出来ない。最後の10秒で入ることがある。日本の、あの「ドーハの悲劇」は正にそれだ。
アメリカも、そんな最後の10秒に酔う楽しさを覚え始めたということだろうか。移民のDNAが息づいているから、大ブレークするかもしれない。そうなった時のアメリカは怖い。