よし坊のあっちこっち

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地球儀で見る日本とアメリカ

2010年04月21日 | ビジネス横丁こぼれ話
日本とアメリカは近いのか遠いのか。
不幸な戦争の結末は、GHQによる日本統治となり、「ギミー、チョコレート」と共にアメリカ文化の来襲を見ることとなった。それは、マクドナルドの進出を筆頭に、戦後日本を席巻していった。だから、数ある外国の中で、最も親近感のある国だろう。皆、近い国と感じている。なにせ、太平洋を一飛びすれば、海の向こうはアメリカ大陸が出てくるというイメージである。要するに、海を隔ててお隣さん、と思っている。しかし、本当にそれでいいのだろうか、それ程近い国だろうか。ふと、そんな疑問が湧いてくる。

地球儀を前に、正面に日本列島を置いてみよう。確かに右方向は太平洋の大海原だ。しかし、そちら方向に地球儀を回して、世界をみてはいけないだろう。ここは、自然の原理に従った見方をしなければいけないと思う。即ち、地球が自転している方向に世界を見る。その道程は、かつてのシルクロードを西に辿り、東西のクロスロードと言われるシリアを通過して、やがて、ヨーロッパへ到達する。最後に大西洋を越えて漸くアメリカ大陸に辿り着くのである。彼らは、日本を含むアジアを極東と言う。しからば、アメリカは極西である。実は、日本とアメリカは、全てにおいてこの距離感を認識していなければいけないのではないか。

別の方法で見るならば、硬いプラスチック定規の、右端が日本で、左端がアメリカと言ってよい。本来、両極に位置する遠い国同士なのだ。ところが、硬い定規ではなく、一本の紐状の物差の両極に位置する日本とアメリカをくっ付けて、円状にすれば、正にお隣さんになってしまう。ひょっとして、日本人は、こういう風にアメリカを見ているのではないだろうか。本当は、遠い、未知の国と言ってもいいくらいのアメリカを、紐状の物差しで、よく知っている国と錯覚しているように思えてならない。

無理も無い。日本に居ると、アメリカのニュースが途絶える日は無い。知らない小さな町の事件でもニュースになる。近い国と錯覚するのも致し方あるまい。しかし、多くの日本人が社命により、アメリカに赴任して、この錯覚のゆえに、様々な障害にぶち当たっているのは、なんとも忍びない。
ここらで、地球儀の上で外国旅行をしてみては如何だろうか。アメリカを、少し違った目で見る事が出来るかもしれない。