よし坊のあっちこっち

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ひれ酒

2016年01月10日 | アメリカ通信
日本ではよくお酒を飲んでいたが、アメリカに来てからは車社会の影響で激減し、通風をやってからは更に減り、今では週二回飲むのを日常としている。飲む日は、最初にビールを一缶。次は夏場ならウィスキーか焼酎の水割り1~2杯、あるいは冷酒を飲む。これが冬場だと当然熱燗となる。

冬の酒は熱燗に限るが、これにひれ酒が加わると言うことがない。

今から二十年前、アメリカに赴任するというので、取引商社の方々が浅草橋の割烹居酒屋で送別会をしてくれた。活きのいい魚料理を堪能させていただき、大きなヒレが入ったひれ酒を思う存分ご馳走になった。そして帰りがけにひれがどっさり入った袋をお土産にいただいたのである。関西にいるときもスーパーなどで袋入りのひれを買ってきては家でひれ酒を楽しんでいたが、ひれの大きさが違う。いただいたのは立派なひればかりであった。

以来アメリカでも冬の一時、毎年少しづつではあるが、ひれ酒を楽しんできたのだが、さすがに今から十年前の痛風の一件以来、どういうわけか、ひれ酒を飲むのをすっかり忘れていた。昨年の晦日近くになって突然ワイフが年末くらいひれ酒を飲んだら、と言ってくれて思い出したようなことである。

しまってあったひれは貰った時そのままで、今でも袋の中で健在だった。こういうものは二十年経っても変わらないものなのか、といささか驚き、そして顔が思わず緩んだ。これで当分また飲めるわい。

昨日もひれ酒だった。残りから推定してあと3年くらいは楽しめそうな量である。アメリカで飲むひれ酒はまた格別だ。ひれ酒はなぜか悪酔いしないのが頗るよい。