世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

2006・9・21 北海道厚岸 その2(諸国漫遊編集記)

2006年09月29日 13時15分29秒 | 【北海道】漫遊編集記

【厚岸にて・・・牡蠣】


引き続き 厚岸(あっけし)にて牡蠣(かき)を視察・・・。
厚岸の牡蠣の美味しさはすごく論理的なんですよ~!

北海道厚岸の牡蠣は日本一と言われています。
その理由は実に科学的。生き物は産卵によってパワーを使います。

産卵の回数を重ねれば、身自体が細り、美味しくなくなる。
これは人間も同じではないでしょうか?(たくさん出産しても
綺麗なご婦人もいらいしゃいますが・・・・・。)

牡蠣は水温10℃を基準に積算600℃で産卵します。
つまり、水温が20℃だと、
600℃÷(20℃-10℃)=60

60日で産卵し、年間6回産卵する計算になります。

北海道は水温が低い為、年一回しか産卵しません。だから、
身がぷっくり太って美味しい。 科学的。納得でしょ!



厚岸(あっけし)はアイヌ語で「牡蠣のたくさん獲れる地」と
言う意味だそうです。



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次回は根室に移動・・・根室で、秋刀魚と秋鮭に出会えました~!



美味しいお魚が食べたくなってしまったらここ


秋刀魚・旬真っ只中! (号外・おさらい偏)

2006年09月29日 07時50分17秒 | Weblog
北海道出張報告、ちょっと休憩・・・秋刀魚のおさらい・・・・!
秋本番!いよいよ秋刀魚の季節になりました。

さて、今年のサンマ漁について大きく変った事があります。
それは・・・・・・、



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昨年までは、船上である程度選別していました。小さいサンマは船上で
海にかえし(捨てると言った方が良いかも)、大きく価値あるものをだけを
水揚していました。船の燃料費・人件費を考えるとこちらの方が効率的だっ
たのです。

しかし、今年からは、獲れたサンマは船上選別せず、すべて水揚すると言う
決まりができました。これは、資源保護の為です。

これにより、例年より小さいサイズのサンマがそれなりの値段で流通する事
が予想されます。また、大サイズは希少価値が出、価格が高騰するかもしれ
ません。
その辺を認識した上で、食したいものですね。


美味しい秋刀魚が食べたくなってしまったら


ちなみに、昨年までは、4㌔23尾~25尾が主流でしたが、今年は4㌔25尾~
27尾位が主力になっている様です。





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   秋刀魚(さんま)

【語源】
体が細長い事から狭真魚(サマナ)と呼ばれていたものがサンマに変化したと言われている。

【旬】
地球温暖化、冷凍・養殖技術の向上により魚の旬があいまいになる中、これほど季節を感じさせる魚はない。秋刀魚の旬は文句なく秋である。

【うんちく】
秋刀魚は黒潮周辺の海で生まれ、成長しながら北上し、初夏になると餌のプランクトンが豊富な親潮水域に移動します。8月頃には千島列島の東方海域に達し、そこから南下を始めます。北海道から三陸ー伊豆ー紀州ー四国ー九州へと下っていきますが、北海道東沖に長く留まる年もあり、サンマ魚群は気まぐれです。

「秋刀魚の塩焼きは腹がうまい」とツウは言いますが、その通り。しかし、腹がうまい時期と身がうまい時期は、この回遊が大きく影響をおよぼします。

まず、7~8月の秋刀魚は餌を大量に食べながら北上しています。よって「腹がうまい」。料理方法も塩焼きをお勧めします。一方、9月以降の秋刀魚はたくさん食べた餌を消化しながら南下します。
よって脂がのり、「身がうまい」。塩焼きも良いですが刺身をお勧めします。
特に南下し始め、北海道東沖であがる秋刀魚は最高です。秋刀魚も他の動物と同じ。エネルギーを使いながら南下していきます。よって、南に行くほど脂ののりが薄くなっていきます。

秋刀魚の鮮度の見分け方は「くちばし」です。あざやかな黄色のものが最高です。
また、脂が最高潮にのると、尻尾の付け根が黄色に変色する物もあります。これを幻の「花さんま」としてブランド化している魚屋さんもあるとか・・・・。

 まぼろしの「花さんま」  尻尾が薄っすら黄色みがかっている。


秋刀魚漁は例年7月初旬に解禁となり、8月中旬(お盆過ぎ)より大型船で大量捕獲します。
このため、7月の出だしは「はつもの」として高値で流通し、お盆過ぎから価格が安値安定します。



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【ブランド・産地】
秋刀魚の美味しい産地は北海道東沖。その中でも特別にうまいのは厚岸(あっけし)の秋刀魚。
獲れたばかりの秋刀魚の中から、特大のものだけを船上で選別し、紫外線殺菌冷却海水と共に出荷します。鮮度・脂ののりはピカイチ。お刺身が最高です。この秋刀魚を厚岸では「大黒(だいこく)さんま」の名でブランド化しています。

その他ブランドでは釧路の「青刀(せいとう)さんま」、根室の「舞(まい)さんま」などがブランド化されています。

【産地ならではの漁師料理】
漁師さんも、やっぱりお刺身が一番と言います。しかし、北海道の漁師さんは、この刺身を生姜や山葵醤油ではなく、一味唐辛子を醤油にといて食べます。
「なぜ?」と聞くと「難しいことを聞くな、これが一番うまいからだ」と・・・。
ビリッと刺激的で、秋刀魚の甘みを引き出し、確かに美味しかったです。


             秋刀魚の姿造り




もう一つのお勧めは「秋刀魚の辛子酢味噌和え」です。「青魚特有の臭みがなくなり、刺身よりも飽きがこない・・・」と、漁師さんも大好物です。

秋刀魚の辛子酢味噌和え

【栄養と効果・健康】
典型的な青魚である秋刀魚は、生活習慣病を予防すると注目されている不飽和脂肪酸を豊富に含んでいます。秋刀魚1尾でDHAを1,400㎎、IPAを850㎎も摂取でき、血液中のコレステロールや中性脂肪を減らし、脳卒中や心臓病予防になると言われています。



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