世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

北国赤海老(ホッコクアカエビ)・甘海老(アマエビ)

2017年02月01日 21時00分54秒 | Weblog


アマエビ(甘海老)・ホッコクアカエビ

【語源】
甘エビ(アマエビ)で親しまれていますが、正式名は北国赤海老
(ホッコクアカエビ)です。

語源は字のごとく、この海老の甘さから・・呼ばれるようになったと
考えられます。


【旬】
冷凍加工される事が多いため、1年中食べる事ができますが、旬は
冬です。






【うんちく】
寒海性の海老で、水深150~300メートルの泥底に生息する。
日本海での漁獲が多い。産卵期は3月~5月頃。

孵化後、雄として機能し、5年目で交尾を行う。その後6年目頃に
雌へと性転換し、産卵を行う珍しい魚です。一生に2~4回の産卵を
行います。

海老の頭部にはエラがあり、多量の血液があります。この血液に
チロシナーゼという酵素が存在し、これが空気に触れると酸化し、
メラニンが生成され、黒く変色します。
海老の鮮度のバロメーターは頭の部分の変色度合いです。

【ブランド・産地】
ブランド化はされていないようです。国産物の主な産地は富山県
北海道、新潟県。

海外では、グリーンランドなどの北ヨーロッパと、アラスカです。



    アマエビとアマエビの卵のにぎり寿司




       素干し甘海老




【産地ならではの漁師料理】
主な食べ方はお刺身・寿司などの生食です。後は、唐揚げ、塩焼き
などにもされますが、漁師さんは・・・・
「やっぱり刺身でしょ~!でも獲れたての生きた奴は駄目!味も
何もない。1日おいたくらいでないと、甘みが出て来ないんだよ~」
と、魚は、鮮度良ければ全て良しと言うわけではないようです。

そして、刺身の後は、頭をす揚げにし、塩をひとふり・・・
ビールのつまみに最高。もしくは、かるく炙った後、味噌汁へ・・
海老の旨みを食べつくす漁師さん。流石ですね~!





【栄養と効果・健康】
高たんぱく、超低脂肪の食材。
このたんぱく質に含まれるグリシン・プロリン・アラニン・アルギン
などのアミノ酸が、強い甘みを生み出します。

カルシュームとビタミンEを極めて多く含むため、究極の美容食と
いえます。

コレステロールを多く含んでいますが、血中コレステロールを下げる
タウリンも豊富なので、気にする必要はなさそうです。

タウリンは血圧を下げたり、肝臓障害を改善したり、糖尿病を抑制
する効果があります。



        甘海老の塩辛




















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プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】










鰍(カジカ)・鍋コワシ

2017年02月01日 07時48分23秒 | Weblog


かじか(鰍)

【語源】
カジカの語源は『日本釈名』に「河鹿なり、山河にある魚也、夜なき
て其音たかし」とあり、「カワシカ(河鹿)」が「カジカ」になった
と言われています。

河鹿とは「カジカガエル(河鹿蛙)」と呼ばれる蛙の一種で、カジカ
の外見がこのカワシカ蛙に似ている事がそもそもの発端と考えられ
ます。

         カジカ汁

【カジカの種類】
カジカの種類で食用とされているのは、「トゲカジカ(鍋こわし)」
、「ケムシカジカ(トウベツカジカ)」、「ツマグロカジカ(ぎす)
」の3種類です。
その他、「シモフリカジカ」、「ニジカジカ」がいますが、食用とし
ては、流通してません。


     トウベツカジカ(マカジカ)

この中で最も美味しいのが「トゲカジカ(鍋こわし)」。次いで、
「ケムシカジカ(トウベツカジカ)」です。
ケムシカジカは別名「ぼっけ」とも呼ばれ、三陸地方では親しまれて
います。

ただし・・・カジカは海のみならず、川にも存在ます。
淡水魚のカジカはハゼ科の魚で「ゴリ」の名で親しまれ、ゴリの佃煮
は最高級品とされています。金沢の名産で100%ゴリを使ったものは
千歳煮(ちとせに)と呼ばれ、今や貴重品です。

ややこしいですね~!



      トゲカジカ(鍋壊し)
【旬】
「鰍」・・・字のごとく旬は秋と言いたい所ですが、実は違います。

「ケムシカジカ(ぼっけ)」の旬は秋ですが、最も美味しく、高値
で流通する「トゲカジカ(鍋こわし)」の旬は冬です。


      

【うんちく】
水深50~300メートルの海底付近に住み、小型魚類を食します。
産卵期は冬。見た目は悪いですが非常に美味しい魚です。

トゲカジカとケムシカジカは主に鍋や味噌汁で食され、ツマグロカジ
カ(ぎす)は卵が好まれます。この卵は「ぎすこ」と呼ばれ、醤油
漬けにして食べます。
しかし、この卵の醤油漬けもケムシカジカ(ぼっけ)の方が美味。
イクラ以上と言う声もあります。

      ギスコの醤油漬け

産地以外では、なかなかお目にかかれないカジカですが、その理由は
「あまりに美味しいので、漁師さんと地元の人が食べつくしてしまう
から」だそうです。

しかし先日、三越 日本橋店で積極的に販売していく事が新聞記事に
出ていました~!   マグロ君・・・感激!


     カジカの卵(生)

【ブランド・産地】
ほとんどが地場消費なので、ブランド化はされていません。
主な産地は北海道です。



            カジカ鍋





【産地ならではの漁師料理】
現在、産地でしか流通していない為、すべてが漁師料理、郷土料理と
言って良いでしょう。

その中で最高に美味いのが、トゲカジカの鍋です。
別名の「鍋こわし」の由来は、「この鍋があまりに美味しくて、鍋底
をつつき、かき回し、ついには鍋を壊してしまったから」と言われる
ほど・・・!
身もさることながら、オレンジ色の肝は味も見た目も最高です~!

ネギや大根と一緒に味噌味で炊くのが漁師流です~!














          カジカの姿造り(刺身)








          カジカの鍋用










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