6月27日(土)、前回に続き、やはり40km程のランニングの長旅をした。今回のコースは、自宅近くの野川に沿う遊歩道。
野川は、東京都国分寺市の日立研究所敷地内の池を源とし、小金井市、調布市、などを通り、世田谷区玉川で多摩川と合流する一級河川である。その行程のうち、小金井市の武蔵野公園を起点とし二子玉川の手前の道が尽きる地点を往復とする約40kmが今回の長旅のコース。遊歩道は樹木や植栽が整備され散策やジョギングをする人が多い。
実を言うと、前回紹介した、玉川上水のランニング練習コースを知る前に、フルマラソンの練習コースとして使っていた。僕の足が元気で、フルマラソンのサブスリー(3時間を切るタイム)の頃はほとんどここが練習コースだった。
今回、本当に久しぶりに、このコースの長旅を思いついた理由は、
① 現在の僕は、フルマラソン大会(42.195km)を走るのがキツクなり距離を短くしている。
② 今まで100回以上フルマラソンを走り、自分として満足できる結果を出せたのは、この野川のコースのおかげ。
③ これが最後と思い、記念にもう一度走っておこう。
ところで、昔この野川のコースで好きだった景色は、折り返し手前、2~3kmあたり。
キレイな街並みが途絶えがちになり、質素な家々と、小さな工場、作業場など生活感、人の匂いを感じる風景だ。そして道が終わる。折り返し点に立ち前方を眺めると、遠くに多摩川と二子玉川の街が見渡せる。「旅の果て、家並み途絶え、道尽きぬ。心空(から)にし、対岸を臨む。あ~思えば遠くに来たもんだ。」そんな旅愁気分が僕は好きなんですね。
そして今回、そんな風景に再会することを楽しみにしていたが、懐かしその風景は変わっていた。再開発で家も工場もなくなり、総合運動公園へ変わろうとしている。
長い旅も終盤になったころ、足はしびれて重いが、心は軽い。
「フルマラソンの大会で出るのは周囲に迷惑もかかるだろうが、自分のコース40kmをのんびり走るはいいのではないか。途中で、食事をしたり、休憩できる。」などと、思っていた。今回の長旅でも、フルマラソンにこだわる自分に出会っていた。故障やケガは避けなければならないが。
絵は、折り返し地点から、多摩川、二子玉川の街を臨む。
7月1日 岩下賢治