タイム誌の12月24日、31日合併号の、今年のperson of the year(世界に最も影響を与えた人)に、the guardians(守る人達)が選ばれた。真実を伝えるため身の危険を冒しても活動した(真実を守る)ジャーナリストや組織で、
① ジャマル カショギ氏:サウジアラビアのジャーナリスト
② マリア レッサ氏:フィリピンのニュースサイトを設立運営する人
③ ワ ロウン氏、と、クワウ スー オー氏:ミャンマー人でロイター社の記者
① キャピタルガゼット (アメリカ、メインランド州の地方新聞社)
を選んでいる。ここで、詳細を書くのは控えるが、彼らは真実を伝えようとして活動するなかで、殺害され、また、テロ攻撃を受け、または、投獄されている。
タイム誌は、38ページを使い、現在のジャーナリズム全体にかかわる現状を載せている。
重要なところを整理すると、
1.ジャーナリズムの、正確性、公平性、専門性、は米国と英国で根付き世界中に広まり標準化された。
2.民主主義の旗印(人権と自由)を掲げる米国が、今混迷している。
3.世界中の民主主義はこの10年危機に直面している。
4.世界中で、2017年、ジャーナリスト262人が投獄され、52人が活動中死亡。
5.報道は常に、判断ミス、見落とし、正確性の誤り、などに直面し格闘する。
6.アメリカ人の2/3は、ソーシャルメディアからニュースを得ていると言いながら、ニュースの65%は誤った報道だとみている。
7.アメリカの地方新聞の発行部数が減少している。
さて、この記事を読んで思うことは、
・ジャーナリズム、正しい報道、がなければ、我々はどう行動したらよいか判らない。
・ジャーナリズムの、質、自由、は世界の中では国ごとにレベルが異なる。
・民主主義の質の高さは、報道の質と自由の高さに比例している。
・民主主義と言っても国によって目指す形は異なり、また変化していくものだろう。
絵は、サウジアラビアのジャーナリスト、カショギ氏。記事の中の写真からスケッチした。
2018年12月25日 岩下賢治