NHK朝ドラ「スカーレット」。信楽を舞台とした女性陶芸家の草分けである、ヒロインの生涯を描くドラマ。年が明け、ようやく面白くなってきた。自分の目指す作品を創り出す中での、苦悩や喜びがよく描かれている。
以前、僕は茨城に住んでいたころ、笠間や、栃木の益子が近いので、陶芸には親しみを持っていた。また、地元、常陸大宮市御前山地区の「御前山焼」の陶芸家とも親しくしたこともあった。今、趣味で絵を描いていて、年2~3回展示会を開くが、いつも、陶芸グループとコラボになるので、彼らから陶芸について話を聞くことがある。朝ドラで、ヒロインや同じく陶芸家の夫が演じる、創作する過程での苦労、と似たようなものが多い。
僕の眼から見ると、陶芸は奥が深い。形(デザイン)、色、肌触り、完成品の出来栄えは焼いてみないとわからない、のだそうだ。茨城時代入手した、「御前山焼」をいくつか眺めてみる。茨城・御前山地域の、里山、田畑、河川、土や空気の匂いが、懐かしく思い出される。作品はその土地の味わいを表すものなのかな。
さて、よく言われることだが、レベルは様々違うのだろうが、「人は皆芸術家」。そして、何か創ろうとすると、何を、どのように、と悩むこともあるだろう。僕は、今、3月の展示会の作品をどうするか迷い、思案している。だから、朝ドラ「スカーレット」に親しみを感じるのかもしれない。
絵は、手元にある「御前山焼」のいくつか。
2020年1月8日 岩下賢治