先のヤブツバキの下絵に色をつけてみました。絵になっているでしょうか。
非難の余地のないところで語られる正義や倫理が、欠陥と障害の表出であり、皮膚のすぐ裏側のところで亀裂している退廃と停滞への加担だという文学の本質的な感受性から逃れていってしまうのだろうか? 『反核異論』
いつも「永遠」で「不変」の底辺があって、そこに身を寄せれば、表層の文化現象が軽薄にみえ、じぶんの方の表現の理念が、本ものだと保証されるなどというのは、「現在」ではとんだ喰わせものの理念だとおもう。 『読書の方法』
これらは吉本隆明さんの、金言だと思う。ツイッターのbotから引用しました。私は吉本さんの古くからの読者だが、その言辞をいつも意識して参照しているつもりでいるが、今話題の森オリンピック組織委員会会長の女性蔑視をめぐる風潮など、全く上記その通りだと思う。正義や倫理を振り回すことは、逆に欠陥や障害の表出であること、あるいは特定の理念が西洋などの実証付きの「本物」だという言い分は、喰わせものだということ。
私たちは、自らの体験と日々の生活実感を踏まえないマスコミや評論家風情の言辞や風評に惑うことはない。【彬】