ヤマユリ
このブログを書いていて表記の方法について思うことが、度々ある。
私はもともと誤字脱字が多く、校正とかも苦手だ。とはいえ、本稿を書きながら、誤字脱字が多いのに、自分ながら呆れる。
なぜなのか、考えたことがある。
その一つは、手書きではなく、キーボード入力だからではないか、ということ。キーボードだと、多少表現が曖昧でも、後で修正できると思い、行をずらしたりして、場合には随時、文言を挿入させることもある。その手順の便利さに寄りかかるあまり、前後関係を無視したり、あるいは誤字脱字が生ずる。手書きの場合はそんなことはできない。書いたものは消す以外に修正はできないからだ。
もう一つは、横書きだということ。横書きだと論理というか、筋書きを追うあまり、誤字や脱字が生ずる。特に、助詞の使い方がいい加減になる。例えば、前のブログを例にする。
時には本気になって、フルマラソンを3時間を切ったこともある。
と述べている。通常「を」という助詞を重ねるなどということはあり得ない。サッとただし読みすれば、誤りに気づく。だが、横書きだとこの間違いを飛ばしてしまう。縦書きならば、読まなくとも目で追って気づくはずである。
横書きの書物は読みにくい。これは慣れないからではない。日本語の表記は縦書きとして完成しているからだと思う。縦書きの文章は日本だけである。中国語も漢字を横書きで表現する。漢字由来の中国の人たちは違和感を覚えないのだろうか。
横書きになったのは、おそらく西洋文化の影響だ。縦書きだと数字の表記がママならない。また印刷技術との関係もあるかもしれない。
後日、紹介する機会があると思うが、石川九楊さんが「ひらがなの世界」という書物を上梓した。漢字をいかにひらがなに発展させたか、その経緯の研究である。縦書きはそこから始まる。
誤字脱字の多さを釈明するつもりだったが、行政や解説書などの文書、ぜひ縦書きにしてもらいたい。読みずらくて困っている。できることなら、本ブログにも縦書きソフトを入れてもらいたいものだ。【彬】