トランプ米前政権で大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)を務めたマシュー・ポッティンジャー氏が極めて興味深い発言を行ったと、ジャーナリストの歳川隆雄氏。
その内容と阻止策は。
昨年 5月、ポッティンジャー氏の名を在ワシントン外交団に知らしめたことがあったと、歳川氏。
米バージニア大学において講演し、中国の「五・四運動」(=1919年 5月 4日に北京で発生した反日抗議運動)に触れるなかで、当時の知識人、魯迅や胡適らが中国の伝統的文化と西洋思想の融合を訴えて、政府に基本的人権を尊重させ、専制と戦争防止を強く求めたことを想起すべきだ、とアピールしたのだそうです。
講演の肝は2つあった。1つは、香港民主化勢力に対する全面的な支持。2つ目が、台湾断固防衛であったと歳川氏。
ポッティンジャー氏は、文武両道に通じる政策テクノクラートで、ワシントン政界では民主、共和党支持を問わず、同氏への評価は極めて高いのだそうです。
ブリンケン国務長官は、ポッティンジャー氏と元上司のH・R・マクマスター元大統領補佐官(現フーバー研究所シニア・フェロー)が連名で発表した対中戦略を“教科書”にしているほどだと歳川氏。
ポッティンジャー氏が抱く危機感とは何なのか。
習近平指導部の「完全統一」戦略(=2050年までの台湾統一と香港・マカオの統合)に揺らぎは微塵もないと判断しているのだそうです。
南シナ海における米中軍事力の差は大きく、机上軍事シミュレーションでは米インド太平洋軍が台湾攻防で惨敗する結果が出ているのだと。
この話は初耳です。中国が追い上げていて、危機感は、前太平洋軍現司令官のデービッドソン海軍大将、新任のアキリーノ海軍大将が共に警鐘を鳴らしていることは、諸兄がご承知のことではありますね。
CNN.co.jp : 次期米太平洋軍司令官、中国軍増強に警鐘 台湾有事「大方の想定より近い」
惨敗する理由は、以下の阻止策の裏返しということなのでしょう。
その阻止策とは、
(1)第1列島線内での中国の制空・制海権を認めない
(2)台湾を含む同線に位置する国・地域を防衛する
以外の選択肢はないと歳川氏。
ポッティンジャー氏は、ロサンゼルス郊外のオレンジ郡ヨーバリンダにあるニクソン大統領図書館・博物館主催のセミナーで、「自衛隊には『台湾の防衛は日本の防衛』という格言があり、日本はそれに応じて行動すると思う」と語ったのだそうですが、その格言の存在や、日本はそれに応じて行動すると言うのも初耳です。
勿論、中国の台湾への軍事侵攻は、尖閣諸島への侵攻とセットだと言う声が広まっていることは認識していますが。
ポッティンジャー氏が1日に語った「クアッド(日米豪印)連携が、日本の生命線」は理にかなっていると歳川氏。
G7では、対中包囲が、各国の認識レベルに差があるものの議論され、初めて台湾について盛り込まれました。
クアッドは、インドの消極姿勢はあるものの、「自由で開かれたインド太平洋戦略」の基軸国連携として、今後の連携強化が望まれますね。
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この花の名前は、ハナビシソウ
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その内容と阻止策は。
【歳川隆雄 永田町・霞が関インサイド】「台湾の防衛は日本の防衛」前米大統領副補佐官が注目発言 南シナ海の攻防で米軍が中国に“惨敗”の衝撃シミュレーション - zakzak:夕刊フジ公式サイト 2021.6.15
ドナルド・トランプ米前政権で大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)を務めたマシュー・ポッティンジャー氏が極めて興味深い発言を行った。
ポッティンジャー氏は1日、リチャード・ニクソン元大統領の出身地であるロサンゼルス郊外のオレンジ郡ヨーバリンダにあるニクソン大統領図書館・博物館主催のセミナーで、「自衛隊には『台湾の防衛は日本の防衛』という格言があり、日本はそれに応じて行動すると思う」と語った。
昨年5月、同氏の名を在ワシントン外交団に知らしめたことがあった。
米バージニア大学において中国語で講演し、中国の「五・四運動」(=1919年5月4日に北京で発生した反日抗議運動)に触れるなかで、当時の知識人、魯迅や胡適らが中国の伝統的文化と西洋思想の融合を訴えて、政府に基本的人権を尊重させ、専制と戦争防止を強く求めたことを想起すべきだ、とアピールしたのだ。
同氏講演の肝は2つあった。1つは、香港民主化勢力に対する全面的な支持。2つ目が、台湾断固防衛であった。
ポッティンジャー氏は、英ロイター通信と米紙ウォールストリート・ジャーナル記者を経て米海兵隊に入隊。イラク、アフガン戦争に情報将校として従軍(=青銅星賞授与で少佐に昇進)した、文武両道に通じる政策テクノクラートである。
従って、ワシントン政界では民主、共和党支持を問わず、同氏への評価は極めて高い。
ジョー・バイデン政権の外交・安保政策のキーマンであるアントニー・ブリンケン国務長官は、実は、ポッティンジャー氏と元上司のH・R・マクマスター元大統領補佐官(現フーバー研究所シニア・フェロー)が連名で発表した対中戦略を“教科書”にしているほどだ。
ポッティンジャー氏は昨年の講演で「今日の台湾が、まさに『五・四精神』の生きた証人である」と語っていたのである。
では、ポッティンジャー氏が抱く危機感とは何なのか。
習近平指導部の「完全統一」戦略(=2050年までの台湾統一と香港・マカオの統合)に揺らぎは微塵もないと判断しているのだ。
南シナ海における米中軍事力の差は大きく、机上軍事シミュレーションでは米インド太平洋軍が台湾攻防で惨敗する。
その阻止には、(1)第1列島線内での中国の制空・制海権を認めない(2)台湾を含む同線に位置する国・地域を防衛する-以外の選択肢はない。ポッティンジャー氏が1日に語った「クアッド(日米豪印)連携が、日本の生命線」は理にかなっている。
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歳川隆雄
1947年、東京に生まれる。上智大学文学部英文学科中退。週刊誌記者を経て81年からフリージャーナリストに。現在は情報誌「インサイドライン」編集長。ニューヨークで発行する「The Oriental Economist Report」の東京支局長も務めている。日本外国特派員協会(FCCJ)、日本記者クラブ、日本ペンクラブ、外国特派員協会(OPC、ニューヨーク)正会員。国際関係では日米問題やアジア問題、また国内政治問題や国際金融問題などについても多くの論文、著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ドナルド・トランプ米前政権で大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)を務めたマシュー・ポッティンジャー氏が極めて興味深い発言を行った。
ポッティンジャー氏は1日、リチャード・ニクソン元大統領の出身地であるロサンゼルス郊外のオレンジ郡ヨーバリンダにあるニクソン大統領図書館・博物館主催のセミナーで、「自衛隊には『台湾の防衛は日本の防衛』という格言があり、日本はそれに応じて行動すると思う」と語った。
昨年5月、同氏の名を在ワシントン外交団に知らしめたことがあった。
米バージニア大学において中国語で講演し、中国の「五・四運動」(=1919年5月4日に北京で発生した反日抗議運動)に触れるなかで、当時の知識人、魯迅や胡適らが中国の伝統的文化と西洋思想の融合を訴えて、政府に基本的人権を尊重させ、専制と戦争防止を強く求めたことを想起すべきだ、とアピールしたのだ。
同氏講演の肝は2つあった。1つは、香港民主化勢力に対する全面的な支持。2つ目が、台湾断固防衛であった。
ポッティンジャー氏は、英ロイター通信と米紙ウォールストリート・ジャーナル記者を経て米海兵隊に入隊。イラク、アフガン戦争に情報将校として従軍(=青銅星賞授与で少佐に昇進)した、文武両道に通じる政策テクノクラートである。
従って、ワシントン政界では民主、共和党支持を問わず、同氏への評価は極めて高い。
ジョー・バイデン政権の外交・安保政策のキーマンであるアントニー・ブリンケン国務長官は、実は、ポッティンジャー氏と元上司のH・R・マクマスター元大統領補佐官(現フーバー研究所シニア・フェロー)が連名で発表した対中戦略を“教科書”にしているほどだ。
ポッティンジャー氏は昨年の講演で「今日の台湾が、まさに『五・四精神』の生きた証人である」と語っていたのである。
では、ポッティンジャー氏が抱く危機感とは何なのか。
習近平指導部の「完全統一」戦略(=2050年までの台湾統一と香港・マカオの統合)に揺らぎは微塵もないと判断しているのだ。
南シナ海における米中軍事力の差は大きく、机上軍事シミュレーションでは米インド太平洋軍が台湾攻防で惨敗する。
その阻止には、(1)第1列島線内での中国の制空・制海権を認めない(2)台湾を含む同線に位置する国・地域を防衛する-以外の選択肢はない。ポッティンジャー氏が1日に語った「クアッド(日米豪印)連携が、日本の生命線」は理にかなっている。
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歳川隆雄
1947年、東京に生まれる。上智大学文学部英文学科中退。週刊誌記者を経て81年からフリージャーナリストに。現在は情報誌「インサイドライン」編集長。ニューヨークで発行する「The Oriental Economist Report」の東京支局長も務めている。日本外国特派員協会(FCCJ)、日本記者クラブ、日本ペンクラブ、外国特派員協会(OPC、ニューヨーク)正会員。国際関係では日米問題やアジア問題、また国内政治問題や国際金融問題などについても多くの論文、著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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昨年 5月、ポッティンジャー氏の名を在ワシントン外交団に知らしめたことがあったと、歳川氏。
米バージニア大学において講演し、中国の「五・四運動」(=1919年 5月 4日に北京で発生した反日抗議運動)に触れるなかで、当時の知識人、魯迅や胡適らが中国の伝統的文化と西洋思想の融合を訴えて、政府に基本的人権を尊重させ、専制と戦争防止を強く求めたことを想起すべきだ、とアピールしたのだそうです。
講演の肝は2つあった。1つは、香港民主化勢力に対する全面的な支持。2つ目が、台湾断固防衛であったと歳川氏。
ポッティンジャー氏は、文武両道に通じる政策テクノクラートで、ワシントン政界では民主、共和党支持を問わず、同氏への評価は極めて高いのだそうです。
ブリンケン国務長官は、ポッティンジャー氏と元上司のH・R・マクマスター元大統領補佐官(現フーバー研究所シニア・フェロー)が連名で発表した対中戦略を“教科書”にしているほどだと歳川氏。
ポッティンジャー氏が抱く危機感とは何なのか。
習近平指導部の「完全統一」戦略(=2050年までの台湾統一と香港・マカオの統合)に揺らぎは微塵もないと判断しているのだそうです。
南シナ海における米中軍事力の差は大きく、机上軍事シミュレーションでは米インド太平洋軍が台湾攻防で惨敗する結果が出ているのだと。
この話は初耳です。中国が追い上げていて、危機感は、前太平洋軍現司令官のデービッドソン海軍大将、新任のアキリーノ海軍大将が共に警鐘を鳴らしていることは、諸兄がご承知のことではありますね。
CNN.co.jp : 次期米太平洋軍司令官、中国軍増強に警鐘 台湾有事「大方の想定より近い」
惨敗する理由は、以下の阻止策の裏返しということなのでしょう。
その阻止策とは、
(1)第1列島線内での中国の制空・制海権を認めない
(2)台湾を含む同線に位置する国・地域を防衛する
以外の選択肢はないと歳川氏。
ポッティンジャー氏は、ロサンゼルス郊外のオレンジ郡ヨーバリンダにあるニクソン大統領図書館・博物館主催のセミナーで、「自衛隊には『台湾の防衛は日本の防衛』という格言があり、日本はそれに応じて行動すると思う」と語ったのだそうですが、その格言の存在や、日本はそれに応じて行動すると言うのも初耳です。
勿論、中国の台湾への軍事侵攻は、尖閣諸島への侵攻とセットだと言う声が広まっていることは認識していますが。
ポッティンジャー氏が1日に語った「クアッド(日米豪印)連携が、日本の生命線」は理にかなっていると歳川氏。
G7では、対中包囲が、各国の認識レベルに差があるものの議論され、初めて台湾について盛り込まれました。
クアッドは、インドの消極姿勢はあるものの、「自由で開かれたインド太平洋戦略」の基軸国連携として、今後の連携強化が望まれますね。
# 冒頭の画像は、台湾に到着した日本からのワクチン
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