遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

学生の反日デモは、各大学の政府系学生会が組織

2010-10-21 00:51:06 | EEZ 全般
 「5中総会」開催時に行われた中国の反日デモが、何故学生主体なのか、何故「5中総会」開催時なまかの考察で一応結論づけを前回までに行いました。
 この反日デモで利益に与る者が仕掛けた犯人ということで、江沢民とその一派がそうだと。胡錦濤氏の後継争いで、江沢民派が勝利するための現政権への揺さぶりのデモだったのですね。
 デモの仕掛けで烽火をげ、先導させるには、各大学の政府系=共産党&人民解放軍の指示の元の学生会が使われたとの記事が出てきました。
 胡錦濤主席は、最後まで江沢民を超えることができず、敗北したことになります。
 
時事ドットコム:反日デモ、実は官製=政府系学生会が組織-香港紙

 【香港時事】17日付の香港各紙は16日に中国各地で起きた尖閣諸島問題をめぐる反日デモについて、各大学の政府系学生会が組織したものだったと伝えた。中国政府は「一部の大衆が日本側の誤った言動に義憤を表明した」(外務省スポークスマン)と説明しているが、実際には官製デモだったことになる。
 中国系香港紙・文匯報によると、四川省成都市のデモ参加者たちは「各大学の学生会が1カ月前から準備を開始した」「校内で日本製品ボイコットの署名活動も行った」と話した。
 また、リンゴ日報も「デモに参加したある大学生がインターネット上で、デモは学生会が組織したことを明らかにした」と報じた。
 中国の大学学生会はすべて政府や共産党の指導下にあり、自主的な政治活動は一切認められていない。

  江沢民の傀儡としての習近平氏は、格差の拡大による社会不安が増大し、人権の自由を求める勢力が台頭するなかを、一党独裁体制を強めることで乗り切ろうとしている様子です。その結果、江沢民がやった「愛国・反日」を多用することとなるのです。
 我が国日本は、これまでにない脅威にさらされることとなりますので、これまでにない国防体制の構築・強化が必要となります。

 今回の騒動で、中国の派遣拡大の脅威は、世界中で認識を新たにしました。同時に、日本政府の腰の折れる速さには信望を失うことともなりました。
 そこて、世界の国々が同情や憐みの目で日本を見ることはあっても、味方になってくれたりする国が増える訳ではありません。
 いつもの世界の主要紙の評価では、BBC、ロイター通信、AP通信、ロサンゼルスタイムズ、アイリッシュ・タイムズなど多くの記事は、日本と中国で行われた両方のデモをとりあげ、どっちもどっちといった扱いが多いそうですが注目は以下。
 
英語メディアが第三者の目で見た日中のデモ、浮かび上がるのは(gooニュース・JAPANなニュース) - goo ニュース
<前略>
さらに新華社通信の英語版にも、「中国大使館における日本の右翼デモに、中国が深く憂慮」という16日付記事が載りました。 記事は、「中国は日本に対し、『外交関係に関するウィーン条約』が定めた関連義務を確実に履行し、中国駐日大使館・領事館、関連機構及び人員の安全を確保する効果的な措置を採るよう要求した」という馬報道局長の談話を伝え、さらに、「中国が主権を主張する東シナ海の釣魚島沖で9月7日に、日本海上保安庁の巡視船2隻と中国漁船が衝突して以来、中・日関係はこじれている。東京では、右翼団体が『日本側の態度を明確にするため』、中国大使館の前に 3000人を動員しようと計画していた」と書いています。
新華社としてはこれを英語版に載せて世界に発信するというのが、ポイントなのだろうなと思います。それはともかくとしても、
英語メディアの多くはこうして「中国と日本の両国でデモ」と書いています。中立の第三者の目で眺めるならば、中国の学生たちが一方的にデモ行動をして日本企業や商店や日本車を襲っているだけではない――という情勢です。 ○なぜ学生たちはデモできたのか その一方でAP通信は 18日になると、「中国、荒っぽい反日デモを容認(China allows rowdy anti-Japanese protests)」という記事を配信しました。という分析です。同じことは2005年の反日活動の時も、さかんに言われま「国民の不満が中国政府そのものに向いてしまうのを防ぐため(中略)当局は荒っぽい反日デモを容認した」した。
「中国当局が容認する中、各地の抗議行動は平和的に始まったが、次第に制御不能になっていたようだ。参加者の一部は下品で人種差別的な横断幕を掲げていたし、中国人女性の服が日本の着物に似ているからと公衆の面前で脱がせようとまでした。政府は後に国民に対し、愛国心を表現する際には法律を守るよう警告した」と記事は書いています。 学生たちが「中国女性の服を脱がせようとした」とは、いったい何事か。記事によると、成都にあるコーヒー・チェーン「Dicos」で食事をしていた女性は、実は伝統的な中国服を着ていたのだが、それを日本の着物と間違ったデモ隊は「むりやり服を脱がせた」とAP通信は書きます。女性はトイレで服を着替え、ほかの人から服を借りる羽目になったのだと店長が話しているそうです。
記事によると、「
成都のデモが当局の許可を得ていたか不明だが、政府支援を受けている大学組織が主催していたと、香港の『蘋果日報(アップルデイリー)』は書いている。成都の西南民族大学の学生は(中略)デモの計画はネットのチャットグループを通じて広まったが、主催者が誰かは分からないと話した」とのこと。
「北京の中国人民大学で国際関係論を教える時殷弘教授は、
政府がデモに反対していたなら、学生たちが参加できたはずはないと話す」とAP通信は書き、さらに北京の中国社会科学院政治学研究所のアナリスト、リュウ・シャンイン氏にも取材。デモは中国人の怒りが中国政府への不満に変化する前に、日本への怒りとして発散させるための場なのだとリュウ氏は指摘します。「国民感情を抑圧すれば、不満が高まるだけだと政府は承知している。国内での政府の評判は、腐敗に汚職、住宅費の高騰、年金問題などと、ただでさえ悪い。国民が外国に抱く不満を発散させてやらなければ、国民は政府の正当性を疑うようになってしまう」と。
中国国務院直属にして最高峰のシンクタンクともいえる中国社会科学院の研究者が、外国メディアに対して、ここまではっきり政府批判をするのに驚きました。これもまた、中国のひとつの側面なのでしょう。開かれていると捉えるべきか、メディア戦術に優れていると捉えるべきか。
しかしそれにしても。「伝統的な中国服」と「日本の着物」の区別もつかずに、女性にその場で服を脱がせようと、いきりたつ学生の集団というのは……。AP通信が伝えたこの出来事が本当なら(疑う理由もありませんが)、非常に象徴的な場面だったように思います。胸が悪くなるほど。
かつて自分も長いこと学生でしたし、大学生だから無知で愚かなわけでも、大学生の集団だから愚かなわけでも、学生運動だから愚かなわけでもないというのは承知しています。それでも、AP通信が伝えたこの場面には、なにか本質的な、暗澹たる既視感を覚えます。今の社会に居場所や仕事が見つけられず、不満に満ちた若者集団、政府や権力者にいいように利用される、教条的でファナティックな若者集団というのは……。ヒトラー・ユーゲントを持ち出すまでもなく、中国にはかつて文化大革命があり、紅衛兵という集団がいたわけですから。
今の中国政府には、21世紀的な経済力と1960年代的な統治術が共存している(1960年代的というのは中国においてであって、欧米基準からすればそれは1930年代的)。それが、私が抱いている違和感の根本なのではないかと思えてきました。
中国政府に対する違和感。ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏は『ニューヨーク・タイムズ』紙のコラムで、中国のレアアース輸出規制を取り上げて、「非常に不穏な感じがする(I find this story deeply disturbing)」と書きました。
「世界最新の経済超大国は、その地位に伴う責任を担う用意がないようだ。残念ながら、漁船事件に対する中国の反応はこのことを更に裏付けるものだった」と。
「主な経済大国は通常、国際システムにとっての利害は自分にとっての利害でもあると認識しているので、経済戦争を選ばない。ひどい挑発を受けても。中国によるひどく保護主義的な為替レート政策について、アメリカの政策担当者がどれだけ呻吟と逡巡を重ねてきたかを見れば、それは明らかだ。しかし中国は、政治紛争を意のままにするため、通商上の力関係を何のためらいもなく駆使した。国際通商法にあからさまに違反しているのに(そんなことはしていないと否定するが)。レアアースのエピソードを中国のほかの国際商取引の行動と足し合わせると(中略)、そこに浮かび上がるのは、ルールを守ろうとしない、ならず者の経済超大国 (rogue economic superpower) の姿だ。問題は、では私たちはそれについてどうするつもりなのか、ということだ」

 繰り返しますが、中国の覇権拡大の脅威の認識は高まっています。たからといって、日本の味方になってくれているとは言い難いのです。
 我が国が、積極的に動いて、認識の高まった脅威に対し、連携、連合して対応するよう組織づくりをするときです。
 民主党にできなければ、野党であっても動くべきでしょう。
 
 与野党を問わず、今こそ政治家の外交政治力が求められています。力が発揮できない。能力がない。その時は、日本は中国の属国になってしまうときです。


 


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暴かれた中国の極秘戦略―2012年台湾乗っ取り、そして日本は…?
 
中国人民解放軍の正体―平和ボケ日本人への警告!!


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2 コメント

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Unknown (一般人)
2010-10-23 00:01:58
やっぱりでしたね。

ちなみに、そのまんま知事が都知事に立候補するのでしょうか。

総理になってほしいですけど、今の制度では無理なんでしょうね。
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政府系学生会 (遊爺)
2010-10-23 11:12:20
一般人さん、こんにちは。

>やっぱりでしたね。

 「5中総会」開催時に合わせて、いったん収まったものが復活し、デモの参加者の層がそれまでと異なり、逆行して学生と蟻族(学生の先導にあおられて参加)に絞られたところから、怪しさがにおいましたね。

 江沢民&人民解放軍の傀儡誕生となると、日本への覇権拡大の脅威は、一段と強まり加速されますね。
 尖閣の一連の動きへの海外の評価が、どっちもどっちといったものであることは、PR合戦で日本が負けているということですね。
 官房長官が売国奴の民主党は、身内の権力争い(反小沢の次の、ポスト管へ向けた)に忙しく、外交で手腕をふるう時間も人材もいないようで、領土問題の中国、為替・国際金融では欧米に圧倒され放題ですね。

 新しいリーダーの出現が望まれますね。
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