遊爺雑記帳

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米大統領選 中国の工作機関が大量の誤情報で人々の言動をコントロール

2020-11-12 01:16:08 | 米中新冷戦時代
 米国大統領選挙は、史上最高の得票数でバイデン氏が当選確実となり、トランプ氏は史上第二位の得票数(=落選者としては史上最多得票数で過去の当選者数を上回る)でしたが落選確実となりました。
 ただ、トランプ氏が選挙に不正があったとし訴訟をおこし、敗北宣言をしていないので、いまだ確定には至っていないことは衆知のことです。
 今回の選挙は、両者の政策の選択ではなく、トランプ氏の支持か不支持かの闘いであると同時に、自由主義か社会主義かの闘いでもあり、米国社会が大きく分断されたと言われていることは、諸兄がご承知の通りです。
 そして、米国社会の分断には、中国の工作機関が大量の誤情報で人々の言動をコントロールする影響工作(Influence Operation)を駆使し一役かったと、元陸上自衛隊東部方面総監の渡部悦和氏。
 
【米中新冷戦】米大統領選で分断加速させた中国工作機関 SNS駆使しプロパガンダや誤情報を大量送信、人の言動をコントロール - zakzak:夕刊フジ公式サイト 2020.11.11

 2020年の米大統領選に際して、大量のメール送信やSNS(=ツイッター、フェイスブック、ユーチューブなど)に偽情報を流すなどの工作がなされた。米誌ニューズウィーク(11月5日付)によると、工作に関わったのは中国共産党の工作機関である中共中央統一戦線工作部(=統戦部)などの中国関連の組織だといわれている。

 習近平国家主席が
「魔法の武器」と呼ぶ統戦部は、中国の国内外で情報戦、特に影響工作(Influence Operation)を行っている。影響工作は、SNSなどを通じてプロパガンダ、偽情報、誤情報を大規模に拡散することにより、人間の認知領域に影響を及ぼし、その人の言動をコントロールする工作のことだ。

 この影響工作が一躍有名になったのは、16年の米大統領選において、ロシアが民主党のヒラリー・クリントン元国務長官を落選させるために行い、目的を達成したためだ。

 米国の諜報機関と密接に連携している
「オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)」の分析によると、20年米大統領選における影響工作は、「米国社会の分断を深めるという中国当局の政治的目的のために、中国にルーツを持つ個人や組織が行った多面的な不正活動」の一環だ

 つまり、
中国による影響工作の目的は、特定の陣営に露骨に加担したり、特定の主張を支持するというよりも、米国内の政策形成に影響を及ぼし、中国の利益に反する政治家などに圧力をかけ、米国社会の亀裂を深めることにある。

 大統領選に関連した影響工作は、統戦部の活動のほんの一部だ。中国共産党にルーツを持つ約600の組織が米国社会に浸透し、さまざまな活動を実施している。米国での統戦部の活動は、日本でもなされていることをわれわれは認識すべきだ。

 統戦部の関与する国内外での活動資金は昨年実績で26億ドル(約2686億円)を超え、
6億ドル(約620億円)近くが海外在住の中国人社会と外国人に向けた活動に充てられている。その総額は中国外務省の予算を上回るという。その一部の工作資金は日本にも投入されている。

 
米大統領選の結果、民主党のジョー・バイデン前副大統領が当選に必要な選挙人270票以上を確保したが、共和党のドナルド・トランプ大統領が敗北を認めず法廷闘争に訴えている。米国は2つに分断され、世界中の民主主義国は米国の大混乱に懸念を示している

 
中国は、統戦部の工作が効果的であったと満足しているであろう。中国にとって、強敵のトランプ氏の落選は望むところであり、バラク・オバマ政権時代のスタッフが多いバイデン政権はくみしやすいであろう。

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 ■渡部悦和(わたなべ よしかず) 元陸上自衛隊東部方面総監、元富士通システム統合研究所安全保障研究所長、元ハーバード大学アジアセンター・シニアフェロー。1955年、愛媛県生まれ。78年東京大学卒業後、陸上自衛隊に入隊。その後、外務省安全保障課出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学、第28普通科連隊長(函館)、防衛研究所副所長、陸上幕僚監部装備部長、第2師団長、陸上幕僚副長を経て2011年に東部方面総監。13年退職。著書に『自衛隊は中国人民解放軍に敗北する!?』(扶桑社新書)、『中国人民解放軍の全貌』(同)など。

 米誌ニューズウィーク(11月 5日付)によると、米大統領選に際して、中国共産党の工作機関である中共中央統一戦線工作部(=統戦部)などの中国関連の組織によって、大量のメール送信やSNSに偽情報を流すなどの工作がなされたと。
 
 習近平国家主席が「魔法の武器」と呼ぶ、統戦部が使った影響工作(Influence Operation)は、SNSなどを通じてプロパガンダ、偽情報、誤情報を大規模に拡散することにより、人間の認知領域に影響を及ぼし、その人の言動をコントロールする工作なのだそうです。
 影響工作は、'16年の米大統領選において、ロシアが民主党のヒラリー・クリントン元国務長官を落選させるために実施し成功したことで有名になったのだそうです。

 「オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)」の分析によると、今回の米大統領選における影響工作は、「米国社会の分断を深めるという中国当局の政治的目的のために、中国にルーツを持つ個人や組織が行った多面的な不正活動」の一環だと。
 中国による影響工作の目的は、米国内の政策形成に影響を及ぼし、中国の利益に反する政治家などに圧力をかけ、米国社会の亀裂を深めることにあると渡部氏。
 大統領選に関連した影響工作は、統戦部の活動のほんの一部だ。中国共産党にルーツを持つ約600の組織が米国社会に浸透し、さまざまな活動を実施している。米国での統戦部の活動は、日本でもなされていることをわれわれは認識すべきだとも。

 習近平にとって、(「米中新冷戦」に突入も負勢で)強敵のトランプ氏の落選は望むところであり、バラク・オバマ政権時代のスタッフが多いバイデン政権はくみしやすいであろうと渡部氏。
 習近平が南シナ海で人口島建設を始め、軍事基地化し、不法領有化を開始した時、ハリス太平洋軍司令官(当時)が、オバマ大統領(当時)、バイデン副大統領(当時)の政府に対処を提言しましたが、話し合いで解決すると首脳会談をしましたが、習近平の「太平洋二分割統治」論で押し切られ沈没。今日の南シナ海の軍事基地化と不法領有を許していまったことは、諸兄がご承知の通りです。

 中国は、統戦部の工作が効果的であったと満足しているであろうと渡部氏。

 米国民は、まんまと中国の工作に嵌った?
 おまけに、冒頭で触れた様に、反トランプかトランプ支持かが問われたと同時に、社会主義と自由主義の選択ともなっていた今回の選挙。社会主義を前面に出さないために人畜無害のバイデン氏を立てて政権を奪取した民主党内では、バイデンをまつりあげて、民主党左派(≒社会主義勢力)が主導する政府となる様相のようですね。
 民主党内で多数派を占めつつあるサンダース派が、オカシオコルテス下院議員を中心として主導権を握る動きは当ブログでも取り上げさせていただきましたし、認知症の傾向がみられ、チャイナゲートの弱みを中国に握られているバイデン氏に代わって、ハリス副大統領が政権を主導するとの声も聴かれますね。

 バイデンを神輿に担いだ民主党政権。米中の「新冷戦時代」に突入している今日、どんな方向に向かうのか。日本や世界にどんな影響を及ぼすのか。要注目ですね。

 バイデンの民主党政府は、どんな政策を行うのか - 遊爺雑記帳



 # 冒頭の画像は、勝利宣言をしたバイデン候補




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