遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

韓国も原発停止で電力不足

2013-07-30 23:28:27 | 韓国全般
 日本の今年の夏の電力不足は、昨年までの様に、節電目標を掲げたり、電気予報がテレビで天気予報と同時に報じられたりといったことはありません。福島の原発事故の前年の猛暑並かそれ以上と言われている暑さが予測されていて、熱中症の心配を朝から晩まで各局が報じ、我慢しないでエアコンを使いましょうと呼びかけています。事故以後の経済停滞環境とは異なり景気が回復傾向で産業活動が活発化し電力需要も伸びているはずなので、電力供給は大丈夫かと心配していますが。
 ところが、お隣の韓国でも、今夏は電力不足が報じられています。原因は、原子炉部品の性能証明書偽造問題。韓国の電力会社は実質国営で寡占状態なのだそうですが、日本も韓国も村社会となっていて、似たような非常識振りですね。
 

韓国、8月電力不安 原発7基停止 点検長期化も (7/30 読売朝刊)

 韓国で今夏、大規模停電など電力不足への危機感が高まっている。原子炉部品の性能証明書を偽造する問題が起きたことなどを受け、全23基の原子力発電所のうち7基が停止中で、電力不足は最大で原発2基分
にのぼると見込まれている。偽造問題などで、日本と同様に原発の安全審査が厳しくなることが予想され、再稼働の遅れから、経済活動に影響が出ることも懸念される。 (ソウルで佐々木鮎彦)

大停電再来
 「大停電を起こすわけにはいかないので、節電には協力するが、
工場の生産は極力維持する」━━。現代自動車
は今夏、事務部門などのエアコン使用を控える一方で、工場は通常の稼働を続ける。減産すれば業績に影響が出るため、「オフィスでは暑さを我慢する」(広報)という。
 
サムスン電子も、本社ビルなど事務所で20%の節電に取り組む代わりに、半導体など24時間稼働の工場は3%の節電
にとどめる。
 韓国は今夏、例年以上の暑さが予想される。7月末から連日30度以上の最高気温が続く見込みのソウルの繁華街・明洞では、屋台で流行のサトウキビのジュースでのどを潤す人の姿が目立つ。
 産業通商資源省が発表した電力需給見通しによると、需要のピーク時となる8月第2週の韓国国内の最大電力需要(7870万キロ・ワット)は供給能力(7672万キロ・ワット)を約3%上回り、原発2基分にあたる198万キロ・ワットの電力が不足する恐れがある。
 韓国では2011年9月、ソウルなど各地で大規模な停電が発生した。複数の火力発電所や原発が定期点検などで停止中に、暑さで電力需要が急増したためだ。市民生活の混乱に加え、各地の工業団地で生産に支障が出るなど、韓国経済に大きな打撃となった。
 政府は
今夏の電力不足を節電で乗り切る方針だ。8月から、節電対策としてオフィスビルや工場を持つ大口需要家に最大15%の電力削減を義務づける
。家庭向けでは、7~8月の使用量を前年より減らすと料金を割り引く制度を導入した。 政府系機関は室温を28度以上に設定し、首都圏の地下鉄は電力使用量が多くなる時間帯に間引き運転をする。

競争力に影響
 仮に今夏を乗り切ったとしても電力不足への懸念は続く。今年5月、原発2基が原子炉のケーブルの性能証明書の偽造が発覚して停止したためで、韓国政府は全23基で該当する部品を検査する方針だ。原発に使われる部品は1基あたり300万個程度あるとされる。通常の検査より数か月長くかかるとの見方もある。
 韓国は、
産業向け電力料金を日本の3分の1程度に抑えている。安い電力料金は、火力などに比べてコストが低いとされる原発が総発電電力量の約3割を占めるという電源構成に支えられており、製造業の輸出竸争力の基盤
となってきた。
 政府系調査機関「対外経済政策研究院」の鄭成春・国際経済室長は、「原発の代わりに火力などを増やせばコストが膨らむ」とし、原発の再稼働が進まなければ、電力料金の引き上げなどにつながる可能性を指摘する。そうなれば、輸出競争力が低下し、経済成長に水を差しかねない。


 似ていないのが、節電のやり方。
 日本では、個人の節電もさることながら、大口使用する企業が工場の夏休みのとり方を工夫したり、使用量の見直しをするなど、業界ぐるみでも取組、率先して節電をしました。これには、節電でのコストダウン効果を狙う目的もありました。
 ところが、韓国では、財閥企業など輸出産業は、輸出競争力の為の電力料金格安政策に加えて、停電順位も優遇される取り決めがなされていて、格安電力料金の為節電効果も薄く、大口消費企業の節電が進められないのだそうです。
 もっぱら、中小企業や個人の家庭へしわ寄せが及ぶ。さすがは、財閥経済に依存した財閥の為の国家。
  
韓国 電力危機、動じないサムスンの「特権」  :日本経済新聞

 韓国の計画停電で停電を免除される順位で優遇されるのは、軍事基地など国家セキュリティーに関係する施設。その次が大都市の官公庁施設なのだそうですが、サムスンの工場はこの二番目のグループなのだそうです。逆に真っ先に供給を打ち切られるのは、日本海側沿岸に点在する人口の少ない漁村で、次に釜山など北朝鮮との国境から離れている南部都市。首都ソウルに波及する場合はアパートなどが密集する一般住宅エリアへの供給を止めるのだと。財閥様の為に庶民が犠牲になる制度なのですね。
 この仕組みには、日本の6重苦から韓国へ脱出した、サムスンへ部品を供給する日本企業も準拠されるのだそうです。

 韓国の電力事情は構造的な欠陥も抱えていて、今夏だけの問題ではないのだそうです。
 財閥企業の輸出競争力を優先するあまりに、電力料金が安価に抑え続けられ、韓国電力公社は巨額の赤字という爆弾を抱えているのだそうです。また、安価な電力料金の為節電が進められておらず、電力使用量は増え続けていて、原発などの更なる発電所の増設が必要とされていますが、赤字ゆえに投資能力が乏しい。
 財閥企業の輸出競争力確保のために、原価割れで電力を供給してきた仕組みが破綻するというのです。
 頼みの輸出先の中国経済の低迷、ウォン高による輸出競争力の低下で低迷する韓国経済。大ピンチです。
 朴槿恵は、就任早々から反日言動の切り札をフルに使用して民意を逸らしていますが、政策は財閥企業優先で生じた格差社会の是正だったはず。
 韓国の国民の皆さんは、朴槿恵の眼晦ましに惑わされず、自国の経済と財閥城下町という国家の格差社会の構造に目をむけるべきでしょう。
 国民の皆さんの犠牲で財閥企業などの富裕層が維持されているのです。過去の捏造した歴史問題を振りかざして日本にたかったりゆすったりの、施しをねだるばかりでなく、国の現状や未来にも目を向けるべきでしょう。
 それが、世界の一流国への仲間入りの道です。

 そういう日本も、電気予報をネットで見てみると、東電で、8/2=88%、8/6=87%で、関西電力の明日は87%。火の車の何時故障するか判らない老朽火力発電頼みのアキレス腱を抱えた、けっして他人事ではない状況。エネルギー政策の突き詰めが急がれます。
 節電・停電 東京電力エリア版 - Yahoo! JAPAN
 電力需給のお知らせ [関西電力]



 # 冒頭の画像は、信頼を失墜させている韓国の原発






  この花の名前は、バイカオウレン  撮影場所;六甲高山植物園 (2013年 2月)


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