遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

慰安婦問題研究の韓国の教授 学術書の内容で名誉棄損罪

2015-11-20 23:58:58 | 慰安婦問題
 韓国・世宗大の朴裕河(パクユハ)教授が、著書で慰安婦の強制連行を否定したとして名誉殿損罪でソウル東部地検に在宅起訴されたのだそうです。
 産経新聞の加藤支局長の朴大統領に関する引用記事での長期身柄拘束では、国境なき記者団をはじめ、世界各国のメディアから報道の自由に反する行為と多くの非難を浴びたばかりの韓国社会ですが、またまた研究・学問の自由について物議をかもしています。
 法律より感情が上位にある国で、憲法裁判所は国民感情を日韓両国間の課題解決させた日韓基本条約より優先させ、慰安婦問題の交渉を政府に指示しましたが、今回は検察当局が国民感情を優先させ、学問の自由も制限しようとしているのですね。
 「法治国家」とは程遠い「情ち(治 or 痴)国家です。良識のある方々は、暮らし辛いでしょうね。
 

「慰安婦」研究異例の措置 教授を在宅起訴 韓国、名誉毀損罪で (11/20 読売朝刊)

 【ソウル=豊浦潤一】著書の学術書で慰安婦の強制連行を否定したことで元慰安婦の名誉を傷つけたとして、ソウル東部地検は18日、世宗大の朴裕河(パクユハ)教授(58)を名誉殿損罪で在宅起訴した。慰安婦を巡る学術的な研究が刑事事件の対象となるのは極めて異例だ。韓国政府の主張や国内の市民団体の訴えを検察当局が後押しした形で、韓国での歴史研究のあり方も問われそうだ

 問題となったのは、朴教授が韓国で2013年に出版した学術書「帝国の慰安婦~植民地支配と記憶の闘い」。ソウル近郊の元慰安婦ら11人が14年6月に刑事告訴していた。同地検は、学術書の中で慰安婦たちが「日本軍と同志の関係にあった」などと指摘したことを「虚偽」と認定した。
 同地検は、1993年の河野洋平官房長官談話(
河野談話)や96年に国連人権委員会で採択され、慰安婦を旧日本軍に強制連行された「性奴隷」と決めつけた「クマラスワミ報告」などを「客観的資料」として列挙。朴教授の学術書は「被害者たちの人格権や名誉権を重大に侵害し、学間の自由を逸脱
した」と断定した。
 元慰安婦の女性9人は昨年6月、朴教授側を相手取りソウル東部地裁に総額2億7000万ウオン(約2900万円)の損害賠償を求める訴訟を起こしており、来年1月には判決が出る見通し。今回の在宅起訴が民事訴訟の判決に影響を与える可能性もある。
 元慰安婦側は学術書の出版差し止めを求め、同地裁は今年2月、34か所の削除をしなければ出版を認めないとする仮処分を出している。学術書は日本では朝日新聞出版から14年に発刊され、社会文化と公共の利益に貢献したジャーナリスト個人の活動を顕彰する「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」(早稲田大主催)にも輝いた。

 朴裕河教授の話「(起訴は)あるまじき行為だ。検察は、しっかりと(事実を)検証しているとは言えない」

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ソウル東部地検が「虚偽」と認定した学術書の記述

>朝鮮人慰安婦の苦痛が日本人娼妓(しょうぎ)の苦痛と基本的には変わらないという点をまず知る必要がある。
>日本人、朝鮮人、台湾人慰安婦の場合「奴隷」的ではあったが、基本的に軍人と「同志」的な関係を結んでいた。
>「朝鮮人慰安婦」は被害者だったが、植民地人としての協力者でもあった。
>少なくとも「強制連行」という国家暴力が朝鮮人慰安婦に関して行われたことはない。
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慰安婦研究「制限」に波紋 「曲解だ」朴教授は反論 韓国在宅起訴 (11/20 読売朝刊)

 【ソウル=豊浦潤一、宮崎健雄】著書で慰安婦の強制連行を否定したとして名誉殿損罪でソウル東部地検に在宅起訴された世宗大の朴裕河(パクユハ)教授(58)は検察を批判した。慰安婦問題を巡って自由な議論が制限されることにつながりかねず、韓国国内でも今後、論争が激化するのは必至
だ。

 
朴教授は19日取材に応じ、学術書「帝国の慰安婦」を巡って名誉毀損罪で在宅起訴されたことについて、「ちゃんと検証していないとしか受け止められない。曲解だ」と反論
した。
 朴教授は「(学術書で)彼女たちを非難したことは一度もない」と語り、検察が「客観的資料」だとして虚偽と認定する判断材料にあげた河野談話について、「否定したことはないし、ウソも言っていない」とした。検察に対しても、直接、こうした主張を繰り返してきたという。
 検察が発表した報道資料では、言論・出版、学問の自由は憲法が保障すると触れている一方で、
朴教授の著書が「学問の自由を逸脱した」と指摘したことについて、「あるまじきことだ」と反論。慰安婦問題は自由に議論すべきだと訴えた

 
原告の1人と連絡をとった際、名誉毀損での告訴を知らなかった人もいたと明かし、「当事者である彼女たちの意思、当事者抜きに行われている」
と指摘した。
 検察は慰安婦の強制連行は歴史的事実との前提に立ち、学術書の記述を「虚偽」と断定している。在宅起訴について、日韓関係の専門家は「
検察が、反日ナショナリズムが根強い国民感情を意識した面も否定できない
」と語る。「学問の自由」の領垣に踏み込んだことについては、「生存する元慰安婦たちが韓国社会で『被害者』とみなされていることから、制限できると判断したのではないか」と分析した。

メディア反応様々
 地元メディアでは、
「学問としての主張はどこまで認められるべきか」(ニュース専門テレビYTN)
などと報じ、敏感に反応した。
 慰安婦問題が日韓関係の最重要懸案として浮上する中、朴教授の学術書を巡っては、元慰安婦らが出版差し止めの仮処分を申請した昨年6月から、
慰安婦の歴史研究をめぐる自由をどこまで認めるべきか社会的な論争
になっていた。
 保守系主要紙・
朝鮮日報は昨年8月21日、「慰安婦問題の解決をめぐる韓日の葛藤の責任を韓国側に押しつける朴教授の主張には首をかしげる」と報じた。左派系のハンギョレ新聞は今年3月13日、強制連行された慰安婦が平均的な姿ではないという主張は「著者のものだけでなく常識
になって久しい」と指摘した。
 
韓国日報は昨年7月18日、朴教授の著書が「我々社会の知的寛容と学間の自由を喚起させた」と評価した上で、「異論があれば学問的論争を通じて解消、対比されて当然だ」と主張して刑事訴訟に疑問
を呈した。

法治国家疑問符つく 秦郁彦氏 現代史家

 朴裕河教授の在宅起訴は、2日に約3年半ぶりの日韓首脳会談が実現し、関係改善が期待される日韓関係に水を差す挑戦的な措置だ。
 日本でも出版された「帝国の慰安婦」は、韓国人の朴教授が、冷静に事実関係を踏まえて書いた学術的著作で、日本国内の研究者の評価も高い。
強制連行説については「証拠がない」との立場を示す一方、慰安婦制度が帝国主義時代の産物であり、世界各地で見られたことを説明し、日本も責任を免れるわけではないと指摘
している。
 著書に意図的な反日姿勢は見られない。むしろ、
在韓米軍基地周辺で働かされた
として、昨年6月に韓国政府を提訴した122人の韓国人慰安婦らの問題にも公平に向き合うよう勧めている。韓国では、産経新聞前ソウル支局長も名誉殿損罪で在宅起訴されたが、歴史研究家まで似たような目にあったのは、法治国家として疑問符がつく。

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「帝国の慰安婦」とは
 日韓両国に横たわる「慰安婦問題」を検証した内容で、2013年に韓国で出版された。日本の帝国主義下における女性の人権侵害を描く一方で、元慰安婦を「旧日本軍の性奴隷」という一面的な見方に疑問を呈し、韓国世論を批判した。
 筆者の朴裕河教授はソウル生まれ。慶応大と早稲田大大学院で日本文学を専攻。
 日韓問題を扱った「和解のために」で、2007年度大佛次郎論壇賞を受賞している。
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カナダに慰安婦像 初の設置
 【ニューヨーク=水野哲也】カナダ・トロント郊外にある韓国系団体の施設敷地内で18日、慰安婦を象徴する少女像の除幕式が行われた。設置されたのは公共の場所ではなく私有地。式典を主催した韓国系団体によると、カナダで少女像が設置されるのは初めてだという。少女像設置にあたっては、韓国系団体が資金を負担した。

 朴教授は、「ちゃんと検証していないとしか受け止められない。曲解だ」と反論しておられるのですね。
 ソウル東部地検が「虚偽」と認定した学術書の記述は、慰安婦と売春婦の違い、慰安婦と軍人の関係が奴隷的だが同志でもあった、被害者だが協力者でもあった、強制連行は無かったの4点。
 慰安婦は売春婦であり、当時は売春は合法の商売でしたね。もちろん、人身売買の人権無視の悲劇はありましたが、慰安婦に特定されたものではありません。慰安婦が奴隷的か同志かとか、被害者だが協力者かは、場面毎にこまく切り取ればいろいろな局面があるでしょうが、一般の兵士より慰安婦の方が高給取で、年期明け(借金返済)には自由に帰国できていましたね。
 争点の肝は、軍が強制連行し拘束したかどうかですが、朴教授は軍による強制連行はないとしておられます。朝日新聞も、一連の報道が捏造の虚偽であったと認めていることは衆知の事実ですね。
 検察は、証拠として、「河野談話」と「クマラスワミ報告」をあげていますが、「河野談話」は強制連行の証拠は見つからなかったとしていて、記者会見時に河野氏の発言が強制があったかのごとくのものだったのですね。「河野談話」については検証され、当時の日韓両国政府の取引で造られたに等しいもので、検証もされていないに等しい内容であることが明らかになりました。この「河野談話」等を基にした「クマラスワミ報告」も当然論拠は崩れていて、撤回されるべきものです。
 つまり、検察の検証はなされていないという朴教授の主張は正しい。

 当然、韓国国内でも、良識のある方々は学問の自由を、感情論で封じようとする検察の野蛮な姿勢には異議を唱えておられるのは記事の通り。
 朝鮮日報の、学問の自由に関しては、刑事訴訟ではなく、「異論があれば学問的論争を通じて解消、対比されて当然だ」の言に尽きる話です。
 普通の文明社会では、学問の論争は、学問の世界で行われます。感情が優先し、金銭の訴訟になるのは、知的レベルが低い、未開の野蛮社会です。
 韓国に在られる、良識のある方々の奮起を期待します。

 余談ですが、産経・加藤支局長(当時)の拘束の元となった朴槿恵の空白の時間。再調査されるらしいですね。
 朴氏「空白の7時間」調査も セウォル号沈没で特別委 (産経新聞) - Yahoo!ニュース



 # 冒頭の画像は、世宗大の朴裕河(パクユハ)教授




  セリバオウレンの果実


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