フェイスブックのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は米議会証言で現行の通貨の存在に脅威をもたらしかねない仮想通貨の議論より、仮想通貨を含む先端技術で中国に覇権を奪われることへの危機感を表明したのだそうです。
中国の『一帯一路』構想の一部となる『デジタル人民元』計画に対し、米国が失敗を恐れずイノベーション(技術革新)に果敢に取り組むべきだとの認識を強調したのだそうです。
“中国封じ”が米議会で党派を超えた課題となっているのを見越したザッカーバーグ氏の意図。マネーロンダリングなどに不正流用されることへや、金融界での現行通貨体制の主導権への危機感など米政府をはじめ主要国でのリブラへの根強い警戒感がある中、中国とのハイテク分野の覇権争いを持ち出し、リブラへの理解を求めたとみられると。
ただ、議会証言ではリブラに対する厳しい意見も相次いだのだそうです。
こうした中、ザッカーバーグ氏はリブラを発行する計画について「リスキーだ」と発言。早期の事業化に慎重な考えを示すとともに、「米当局から認可を得られるまで全世界で発行に関与しない」と話し、発行計画の遅延を容認したのでした。
他方、リブラの価値は通貨などの金融資産を組み合わせた「リザーブ」で担保される点にも力をおいて証言し、投機対象となり激しく価値が変動する「ビットコイン」などの仮想通貨との違いを打ち出し、リブラの価値を裏付ける金融資産について「大部分は米ドルによる担保になる」との見通しを明らかにし、「米ドル覇権」を脅かすことのない性格を前面に打ち出したのだそうです。
既存体制側の警戒心による反発緩和も配慮したのですね。
フェイスブックは首都ワシントンで多数のロビイストを雇って政界と接触し、ザッカーバーグ氏も 9月にトランプ米大統領と面会するなど、米政界との距離感を微妙に縮めているようにみえるとも。
ドルの世界通貨としての覇権に迫る中国。「一帯一路」での札束外交での覇権拡大にともなう人民元のシェア拡大の他に、新規技術による仮想通貨での覇権拡大を進める中国。
この国際通貨の主導権争いも、世界の金融の覇権争いのひとつの柱の争いとして、今後も注目が必要な様子ですね。
# 冒頭の画像は、フェイスブックのザッカーバーグCEO
この花の名前は、オキシペタラム
↓よろしかったら、お願いします。
中国の『一帯一路』構想の一部となる『デジタル人民元』計画に対し、米国が失敗を恐れずイノベーション(技術革新)に果敢に取り組むべきだとの認識を強調したのだそうです。
フェイスブックCEO、中国に警戒感 「一帯一路構想の一部となるデジタル人民元」と警鐘 - 産経ニュース 2019.10.24
【ワシントン=塩原永久】米交流サイト大手フェイスブックのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は23日の米議会証言で、暗号資産(仮想通貨)を含む先端技術で中国に覇権を奪われることへの危機感を表明した。証言の中では中国人民銀行(中央銀行)が発行を見据える「デジタル人民元」にも言及。中国の影響力拡大を警戒する米議会に、フェイスブックが発行を計画する仮想通貨「リブラ」の重要性を訴えた。ザッカーバーグ氏はリブラのリスクを認めつつも、米政界との信頼関係構築を狙っているようだ。
「中国は『一帯一路』構想の一部となる『デジタル人民元』計画を、アジアやアフリカで影響力拡大に使おうとしている」
ザッカーバーグ氏は議会証言で、中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」を持ち出して中国の脅威を示してみせた。中国が仮想通貨で先行する可能性に危機感を表明し、リブラをめぐっては「金融分野でのリーダーシップの維持に重要だ」と指摘。米国が失敗を恐れずイノベーション(技術革新)に果敢に取り組むべきだとの認識を強調した。
ザッカーバーグ氏が中国の影響力拡大に言及したのは、“中国封じ”が米議会で党派を超えた課題となっているのを見越したアピールだろう。マネーロンダリング(資金洗浄)などに不正流用される恐れがあるとして、米政府をはじめ主要国でのリブラへの警戒感は根強い。そこで中国とのハイテク分野の覇権争いを持ち出し、リブラへの理解を求めた形だ。
ただ、議会証言ではリブラに対する厳しい意見も相次いだ。この日の米下院金融委員会での証言は約6時間に及び、フェイスブックの交流サイトで大量の個人情報流出が起きたことを受け、議員からは「あなたに対する信用不足が課題だ」などの辛(しん)辣(らつ)な質問も出た。
こうした中、ザッカーバーグ氏はリブラを発行する計画について「リスキーだ」と発言。リブラの通貨としての仕組みが複雑なため「稼働するか私も分からない」とも述べ、早期の事業化に慎重な考えを示した。さらに「米当局から認可を得られるまで全世界で発行に関与しない」と話し、来年前半を目指すとした発行計画の遅延を容認した。
一方でザッカーバーグ氏はリブラの価値は通貨などの金融資産を組み合わせた「リザーブ」で担保される点にも力をおいて証言し、投機対象となり激しく価値が変動する「ビットコイン」などの仮想通貨との違いを打ち出した。またリブラの価値を裏付ける金融資産について「大部分は米ドルによる担保になる」との見通しを明らかにし、「米ドル覇権」を脅かすことのない性格を前面に打ち出した。
フェイスブックは首都ワシントンで多数のロビイストを雇って政界と接触し、包囲網“解除”を働きかけているとされる。ザッカーバーグ氏も9月にトランプ米大統領と面会し、米政界との距離感を微妙に縮めているようにもみえる。
【ワシントン=塩原永久】米交流サイト大手フェイスブックのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は23日の米議会証言で、暗号資産(仮想通貨)を含む先端技術で中国に覇権を奪われることへの危機感を表明した。証言の中では中国人民銀行(中央銀行)が発行を見据える「デジタル人民元」にも言及。中国の影響力拡大を警戒する米議会に、フェイスブックが発行を計画する仮想通貨「リブラ」の重要性を訴えた。ザッカーバーグ氏はリブラのリスクを認めつつも、米政界との信頼関係構築を狙っているようだ。
「中国は『一帯一路』構想の一部となる『デジタル人民元』計画を、アジアやアフリカで影響力拡大に使おうとしている」
ザッカーバーグ氏は議会証言で、中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」を持ち出して中国の脅威を示してみせた。中国が仮想通貨で先行する可能性に危機感を表明し、リブラをめぐっては「金融分野でのリーダーシップの維持に重要だ」と指摘。米国が失敗を恐れずイノベーション(技術革新)に果敢に取り組むべきだとの認識を強調した。
ザッカーバーグ氏が中国の影響力拡大に言及したのは、“中国封じ”が米議会で党派を超えた課題となっているのを見越したアピールだろう。マネーロンダリング(資金洗浄)などに不正流用される恐れがあるとして、米政府をはじめ主要国でのリブラへの警戒感は根強い。そこで中国とのハイテク分野の覇権争いを持ち出し、リブラへの理解を求めた形だ。
ただ、議会証言ではリブラに対する厳しい意見も相次いだ。この日の米下院金融委員会での証言は約6時間に及び、フェイスブックの交流サイトで大量の個人情報流出が起きたことを受け、議員からは「あなたに対する信用不足が課題だ」などの辛(しん)辣(らつ)な質問も出た。
こうした中、ザッカーバーグ氏はリブラを発行する計画について「リスキーだ」と発言。リブラの通貨としての仕組みが複雑なため「稼働するか私も分からない」とも述べ、早期の事業化に慎重な考えを示した。さらに「米当局から認可を得られるまで全世界で発行に関与しない」と話し、来年前半を目指すとした発行計画の遅延を容認した。
一方でザッカーバーグ氏はリブラの価値は通貨などの金融資産を組み合わせた「リザーブ」で担保される点にも力をおいて証言し、投機対象となり激しく価値が変動する「ビットコイン」などの仮想通貨との違いを打ち出した。またリブラの価値を裏付ける金融資産について「大部分は米ドルによる担保になる」との見通しを明らかにし、「米ドル覇権」を脅かすことのない性格を前面に打ち出した。
フェイスブックは首都ワシントンで多数のロビイストを雇って政界と接触し、包囲網“解除”を働きかけているとされる。ザッカーバーグ氏も9月にトランプ米大統領と面会し、米政界との距離感を微妙に縮めているようにもみえる。
“中国封じ”が米議会で党派を超えた課題となっているのを見越したザッカーバーグ氏の意図。マネーロンダリングなどに不正流用されることへや、金融界での現行通貨体制の主導権への危機感など米政府をはじめ主要国でのリブラへの根強い警戒感がある中、中国とのハイテク分野の覇権争いを持ち出し、リブラへの理解を求めたとみられると。
ただ、議会証言ではリブラに対する厳しい意見も相次いだのだそうです。
こうした中、ザッカーバーグ氏はリブラを発行する計画について「リスキーだ」と発言。早期の事業化に慎重な考えを示すとともに、「米当局から認可を得られるまで全世界で発行に関与しない」と話し、発行計画の遅延を容認したのでした。
他方、リブラの価値は通貨などの金融資産を組み合わせた「リザーブ」で担保される点にも力をおいて証言し、投機対象となり激しく価値が変動する「ビットコイン」などの仮想通貨との違いを打ち出し、リブラの価値を裏付ける金融資産について「大部分は米ドルによる担保になる」との見通しを明らかにし、「米ドル覇権」を脅かすことのない性格を前面に打ち出したのだそうです。
既存体制側の警戒心による反発緩和も配慮したのですね。
フェイスブックは首都ワシントンで多数のロビイストを雇って政界と接触し、ザッカーバーグ氏も 9月にトランプ米大統領と面会するなど、米政界との距離感を微妙に縮めているようにみえるとも。
ドルの世界通貨としての覇権に迫る中国。「一帯一路」での札束外交での覇権拡大にともなう人民元のシェア拡大の他に、新規技術による仮想通貨での覇権拡大を進める中国。
この国際通貨の主導権争いも、世界の金融の覇権争いのひとつの柱の争いとして、今後も注目が必要な様子ですね。
# 冒頭の画像は、フェイスブックのザッカーバーグCEO
この花の名前は、オキシペタラム
↓よろしかったら、お願いします。