世界保健機関(WHO)は、新型肺炎を「COVID(コビッド)-19」と名付けたのだそうですね。
「武漢肺炎」という言葉が用いはじめられていましたが、「武漢」の地名が付くことには中国が強く反発していたようですね。
日本に着岸中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では日ごとに発表される感染者の数がただならぬ数値で船内では「パンデミック(感染爆発)」状態といえ、対策の転換の声が上がっています。
その「パンデミック(感染爆発)」状態が国単位で起きているのが中国。
政敵を汚職追放の御旗の下に追放し、独裁政治体制を固め、毛沢東独裁から反省されてできた集団指導体制と定年制を廃止して専制政治体制を造った習近平でしたが、新型コロナウイルスによってその政権の崩壊危機に面しています。
中国の歴代王朝は、実際には「大飢」や「大疫」によって滅ぼされた場合が多くあり、たとえば明の滅亡については、政治腐敗と、それに蜂起した農民反乱軍によって滅亡したと語られていますが、実は、それだけが要因ではありません。明末には「大疫」や「大飢」が間断なく襲い、餓死者や疫死者が続出。流民、流賊、流寇もあふれていたのです。これもまた、農民が反乱する要因にもなっていたという、黄文雄氏の説を紹介させていただいていましたが、習近平政権が今回の感染への対応につまづきがあったと軍からや国民から批難され政権の崩壊の危機に面している様です。
武漢への視察に李克強首相を行かせ、習近平氏が動かないとの批判のせいか、北京を視察しましたね。
しかし、ネット上では、「どうして、(新型ウイルスが発生した湖北省)武漢市に行かない?」といった批判があるのだそうです。
武漢市では、突貫工事で「火神山医院」と「雷神山医院」が建設されました。運用は人民解放軍の医療部隊があたっているのだそうです。
人民解放軍は、国の軍隊ではなく中国共産党の軍隊であることは諸兄がご承知のことですが、歴史的成り立ちから、軍中央の支配が届きにくい半ば独立した軍閥の集まりなのだそうですね。
そして、習氏に忠誠を誓う軍閥と、習氏と距離を置く軍閥がある。
腐敗政治撲滅の御旗で、政敵を追放した習近平も、人民解放軍の軍改革も進めていますが、未だ途上。
評論家の宮崎正弘氏は「習政権となって、解放軍は弱体化させられ、機能を奪われている。不満がかなり鬱積しているはずだ。習氏が最も恐れるのは、人数が多く、軍事的にも充実している『北部戦区』だろう」と。
人民解放軍で最精強とされた旧瀋陽軍区と、旧北京軍区の内モンゴル自治区、旧済南軍区の山東省を統合して誕生した北部戦区は、反習派の牙城とされるのだそうですね。
石平氏は「新型肺炎の感染拡大阻止に解放軍が駆り出されているが、『解放軍内で感染拡大』という事態に陥れば、軍人も自分たちを守るために命令に背いたり、独自の道を進む可能性もあるだろう。習氏の『個人崇拝』は崩れつつある。最悪の場合、中国全土で暴動が起き、共産党体制が揺らぎかねない」と推察されている。
その時の、北部戦区の動きが注目されます。
国民の習近平政権への怒りも増しているのですね。
米国スタンフォード大学フーバー研究所のマイケル・オースリン研究員が、WSJに「ワシントンから武漢まで、すべての視線が習近平に」と題する論説記事を発表したのだそうです。
新型コロナウイルスの爆発的な感染は中国共産党政権の独裁の弱点の露呈であると断じるとともに、感染拡大は習近平政権に内外での危機を招き、同政権の存続が問われるにも至りかねない、と主張しているのです。
1911年に武漢で辛亥革命の第一段階となる武昌蜂起が起きたという歴史上の事実を挙げて、今回の武漢でのウイルス拡散も同様に中国の時の支配権力を倒し得るとする大胆な指摘。
オースリン氏の習近平政権のウイルス拡散への対応の不手際の指摘の骨子は以下。
・武漢の感染症の広がりについて警告を発した李医師の死は、習近平政権がこの疾患を隠して、国民の生命よりも社会の支配を優先した結果であり、国民を激怒させた。
・今回の感染症の急拡大は、共産党政権が習体制下で弾圧、秘密、排外を強めてきたことが大きな原因。
・感染症拡大は政権の対応の欠陥や閉鎖性に対する国民の怒り、政府の統治能力への国民の軽蔑を招いた。習氏はそのことを認識し、実際の革命が迫ってきたような切迫感や懸念を強めている。
・国際的には、中国との経済取引の安全性の欠落を印象づけた。多くの国は中国を国際秩序への脅威とみなすようになる。
習氏については、自身、現状を中国の現体制の危機であり、脅威が迫っているとみなし、革命が起きかねないとまでみている。しかし、公式の場から後退し、責任を逃れるかのような言動をみせていると厳しい評価。
そして、論文の最後で「感染症の広がりは習政権にとって、より不吉な効果を引き起こしかねない。第2の『武漢革命』の可能性も否定すべきではない」と結んでおられるのだそうです。
黄文雄氏も指摘される、疫病による政権崩壊の歴史が今繰り返されようとしているのでしょうか。
安倍政権も、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」での感染対策での後手後手の無策ぶりや、厚労省との検診見解の閣内不一致見解などのポロポロの対応をしています。
ミニ中国版とも見え、政権への信頼は、国内にとどまらず、国際的にも揺らぎかねない状況です。
重篤者も発生しています。
乗客、乗員の命を護るため、国内の感染拡大対策も含めた、特命大臣の設置による、全省庁、全国総合力を結集した超法規的政治決断もふくむ体制の構築が望まれます。
クルーズ船の感染者を入れると、世界では、中国に次いで、突出した感染者を抱える国となっているのですから。
# 冒頭の画像は、北京の視察をした習近平氏
この花の名前は、フェイジョア
1953年6月、島根県が竹島に建てた日本の領土であることを示す標柱
竹島に関する動画 / 政府広報 - YouTube
↓よろしかったら、お願いします。
「武漢肺炎」という言葉が用いはじめられていましたが、「武漢」の地名が付くことには中国が強く反発していたようですね。
日本に着岸中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では日ごとに発表される感染者の数がただならぬ数値で船内では「パンデミック(感染爆発)」状態といえ、対策の転換の声が上がっています。
その「パンデミック(感染爆発)」状態が国単位で起きているのが中国。
政敵を汚職追放の御旗の下に追放し、独裁政治体制を固め、毛沢東独裁から反省されてできた集団指導体制と定年制を廃止して専制政治体制を造った習近平でしたが、新型コロナウイルスによってその政権の崩壊危機に面しています。
中国の歴代王朝は、実際には「大飢」や「大疫」によって滅ぼされた場合が多くあり、たとえば明の滅亡については、政治腐敗と、それに蜂起した農民反乱軍によって滅亡したと語られていますが、実は、それだけが要因ではありません。明末には「大疫」や「大飢」が間断なく襲い、餓死者や疫死者が続出。流民、流賊、流寇もあふれていたのです。これもまた、農民が反乱する要因にもなっていたという、黄文雄氏の説を紹介させていただいていましたが、習近平政権が今回の感染への対応につまづきがあったと軍からや国民から批難され政権の崩壊の危機に面している様です。
新型肺炎“無策”で…習政権に人民解放軍が暴発寸前か 反習派の牙城「北部戦区」動く!? 識者「習氏の『個人崇拝』は崩れつつある」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト 2020.2.12
新型コロナウイルスの感染拡大が、中国共産党の一党独裁支配を揺るがす可能性が出てきた。12日朝時点で、中国本土での感染者は4万4000人を超え、死者は計1110人となった。世界保健機関(WHO)は、新型肺炎を「COVID(コビッド)-19」と名付けた。事実上、中国国内は「パンデミック(感染爆発)」状態といえ、最前線に立つ、人民解放軍の医療部隊も疲弊しつつある。「政権は銃口から生まれる」(毛沢東)という国柄だけに、「死のウイルス」が解放軍内にまで広がれば、初動対応に失敗した習近平政権への怒りが爆発しかねない。もともと、習政権に不満を抱えていた最精強の「北部戦区」などの動きが注目されている。
◇
「依然として非常に厳しい」「大規模な措置が必要だ」
習国家主席は10日、北京市内の医療施設などを視察し、新型コロナウイルスをめぐる状況について、こう語った。中国国営中央テレビ(CCTV)が伝えた。
今回の感染拡大以降、習氏は公の場にほぼ姿を現しておらず、「最高権力者の身に何かが起きているのでは」との憶測も流れた。日本でも、福島原発事故後、一時行方不明となった大物政治家がいたが、マスクに白衣姿で登場したことで、新型肺炎を心底警戒していることをうかがわせた。
ネット上では、「どうして、(新型ウイルスが発生した湖北省)武漢市に行かない?」といった批判も見られるという。
その武漢市では、突貫工事で「火神山医院」と「雷神山医院」が建設され、人民解放軍の医療部隊が運用している。病床が足りず、体育館などに簡易ベッドを大量に設置して、感染者らを集中収容する方針が出されたが、これは解放軍の「野戦病院」の手法だ。
人民解放軍は、国の軍隊ではなく中国共産党の軍隊である。「党が鉄砲を指揮する」というのが、中国のシビリアン・コントロール(文民統制)であり、軍を指揮する「最高実力者」は党中央軍事委員会主席である。
一方で、人民解放軍は歴史的成り立ちから、軍中央の支配が届きにくい半ば独立した軍閥の集まりとされる。習氏に忠誠を誓う軍閥と、習氏と距離を置く軍閥がある。背景に、利権と政争が複雑に絡み合う。
習氏は2012年、党総書記と党中央軍事委員会主席に選出された後、「軍の腐敗撲滅」や「統合作戦能力の向上」などを掲げて、軍改革を進めてきた。「7大軍区」から「5大戦区」に再編し、軍人を30万人削減した。狙いの1つは、軍閥と一体化した反習派の軍区の解体といわれる。
『チャイナチ(CHINAZI) 崩れゆく独裁国家 中国』(徳間書店)など、中国関連の著書が多い評論家の宮崎正弘氏は「習政権となって、解放軍は弱体化させられ、機能を奪われている。不満がかなり鬱積しているはずだ。『隙さえあれば何かやってやろう』というのが軍の特性といえる。習氏が最も恐れるのは、人数が多く、軍事的にも充実している『北部戦区』だろう」と語った。
北部戦区は16年2月、人民解放軍で最精強とされた旧瀋陽軍区と、旧北京軍区の内モンゴル自治区、旧済南軍区の山東省を統合して誕生した。ロシアと朝鮮半島に接するため、軍事費が優遇され、最新兵器が集積されてきた。司令部は瀋陽市に置かれている。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権と近く、北朝鮮利権の見返りに、武器やエネルギー、食糧などを極秘支援しているとの見方もある。反習派の牙城とされる。
北朝鮮は1月下旬、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、中国人観光客の入国を無期限で禁止した。盟友関係にある北部戦区から連絡でもあったのか。
新型肺炎の感染拡大で、中国国内では武漢市をはじめ、「70都市以上」「4億人」が封鎖・隔離されているという報道がある。封鎖都市の中には、北部戦区の管轄区域である山東省臨沂市(人口約1140万人)や、黒竜江省ハルビン市(同約960万人)も含まれている。
習政権の初期対応の遅れが、中国全土から世界各国に「死のウイルス」をバラまく結果となっている。軍人にも被害者が続出する出る事態となれば、解放軍、特に北部戦区はどう動くか。
中国情勢に詳しい評論家の石平氏は「新型肺炎の感染拡大阻止に解放軍が駆り出されているが、軍人は集団生活をしているため、集団感染してもおかしくはない。『解放軍内で感染拡大』という事態に陥れば、軍人も自分たちを守るために命令に背いたり、独自の道を進む可能性もあるだろう。習氏の『個人崇拝』は崩れつつある。最悪の場合、中国全土で暴動が起き、共産党体制が揺らぎかねない」と推察している。
新型コロナウイルスの感染拡大が、中国共産党の一党独裁支配を揺るがす可能性が出てきた。12日朝時点で、中国本土での感染者は4万4000人を超え、死者は計1110人となった。世界保健機関(WHO)は、新型肺炎を「COVID(コビッド)-19」と名付けた。事実上、中国国内は「パンデミック(感染爆発)」状態といえ、最前線に立つ、人民解放軍の医療部隊も疲弊しつつある。「政権は銃口から生まれる」(毛沢東)という国柄だけに、「死のウイルス」が解放軍内にまで広がれば、初動対応に失敗した習近平政権への怒りが爆発しかねない。もともと、習政権に不満を抱えていた最精強の「北部戦区」などの動きが注目されている。
◇
「依然として非常に厳しい」「大規模な措置が必要だ」
習国家主席は10日、北京市内の医療施設などを視察し、新型コロナウイルスをめぐる状況について、こう語った。中国国営中央テレビ(CCTV)が伝えた。
今回の感染拡大以降、習氏は公の場にほぼ姿を現しておらず、「最高権力者の身に何かが起きているのでは」との憶測も流れた。日本でも、福島原発事故後、一時行方不明となった大物政治家がいたが、マスクに白衣姿で登場したことで、新型肺炎を心底警戒していることをうかがわせた。
ネット上では、「どうして、(新型ウイルスが発生した湖北省)武漢市に行かない?」といった批判も見られるという。
その武漢市では、突貫工事で「火神山医院」と「雷神山医院」が建設され、人民解放軍の医療部隊が運用している。病床が足りず、体育館などに簡易ベッドを大量に設置して、感染者らを集中収容する方針が出されたが、これは解放軍の「野戦病院」の手法だ。
人民解放軍は、国の軍隊ではなく中国共産党の軍隊である。「党が鉄砲を指揮する」というのが、中国のシビリアン・コントロール(文民統制)であり、軍を指揮する「最高実力者」は党中央軍事委員会主席である。
一方で、人民解放軍は歴史的成り立ちから、軍中央の支配が届きにくい半ば独立した軍閥の集まりとされる。習氏に忠誠を誓う軍閥と、習氏と距離を置く軍閥がある。背景に、利権と政争が複雑に絡み合う。
習氏は2012年、党総書記と党中央軍事委員会主席に選出された後、「軍の腐敗撲滅」や「統合作戦能力の向上」などを掲げて、軍改革を進めてきた。「7大軍区」から「5大戦区」に再編し、軍人を30万人削減した。狙いの1つは、軍閥と一体化した反習派の軍区の解体といわれる。
『チャイナチ(CHINAZI) 崩れゆく独裁国家 中国』(徳間書店)など、中国関連の著書が多い評論家の宮崎正弘氏は「習政権となって、解放軍は弱体化させられ、機能を奪われている。不満がかなり鬱積しているはずだ。『隙さえあれば何かやってやろう』というのが軍の特性といえる。習氏が最も恐れるのは、人数が多く、軍事的にも充実している『北部戦区』だろう」と語った。
北部戦区は16年2月、人民解放軍で最精強とされた旧瀋陽軍区と、旧北京軍区の内モンゴル自治区、旧済南軍区の山東省を統合して誕生した。ロシアと朝鮮半島に接するため、軍事費が優遇され、最新兵器が集積されてきた。司令部は瀋陽市に置かれている。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権と近く、北朝鮮利権の見返りに、武器やエネルギー、食糧などを極秘支援しているとの見方もある。反習派の牙城とされる。
北朝鮮は1月下旬、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、中国人観光客の入国を無期限で禁止した。盟友関係にある北部戦区から連絡でもあったのか。
新型肺炎の感染拡大で、中国国内では武漢市をはじめ、「70都市以上」「4億人」が封鎖・隔離されているという報道がある。封鎖都市の中には、北部戦区の管轄区域である山東省臨沂市(人口約1140万人)や、黒竜江省ハルビン市(同約960万人)も含まれている。
習政権の初期対応の遅れが、中国全土から世界各国に「死のウイルス」をバラまく結果となっている。軍人にも被害者が続出する出る事態となれば、解放軍、特に北部戦区はどう動くか。
中国情勢に詳しい評論家の石平氏は「新型肺炎の感染拡大阻止に解放軍が駆り出されているが、軍人は集団生活をしているため、集団感染してもおかしくはない。『解放軍内で感染拡大』という事態に陥れば、軍人も自分たちを守るために命令に背いたり、独自の道を進む可能性もあるだろう。習氏の『個人崇拝』は崩れつつある。最悪の場合、中国全土で暴動が起き、共産党体制が揺らぎかねない」と推察している。
武漢への視察に李克強首相を行かせ、習近平氏が動かないとの批判のせいか、北京を視察しましたね。
しかし、ネット上では、「どうして、(新型ウイルスが発生した湖北省)武漢市に行かない?」といった批判があるのだそうです。
武漢市では、突貫工事で「火神山医院」と「雷神山医院」が建設されました。運用は人民解放軍の医療部隊があたっているのだそうです。
人民解放軍は、国の軍隊ではなく中国共産党の軍隊であることは諸兄がご承知のことですが、歴史的成り立ちから、軍中央の支配が届きにくい半ば独立した軍閥の集まりなのだそうですね。
そして、習氏に忠誠を誓う軍閥と、習氏と距離を置く軍閥がある。
腐敗政治撲滅の御旗で、政敵を追放した習近平も、人民解放軍の軍改革も進めていますが、未だ途上。
評論家の宮崎正弘氏は「習政権となって、解放軍は弱体化させられ、機能を奪われている。不満がかなり鬱積しているはずだ。習氏が最も恐れるのは、人数が多く、軍事的にも充実している『北部戦区』だろう」と。
人民解放軍で最精強とされた旧瀋陽軍区と、旧北京軍区の内モンゴル自治区、旧済南軍区の山東省を統合して誕生した北部戦区は、反習派の牙城とされるのだそうですね。
石平氏は「新型肺炎の感染拡大阻止に解放軍が駆り出されているが、『解放軍内で感染拡大』という事態に陥れば、軍人も自分たちを守るために命令に背いたり、独自の道を進む可能性もあるだろう。習氏の『個人崇拝』は崩れつつある。最悪の場合、中国全土で暴動が起き、共産党体制が揺らぎかねない」と推察されている。
その時の、北部戦区の動きが注目されます。
国民の習近平政権への怒りも増しているのですね。
米国スタンフォード大学フーバー研究所のマイケル・オースリン研究員が、WSJに「ワシントンから武漢まで、すべての視線が習近平に」と題する論説記事を発表したのだそうです。
新型コロナウイルスの爆発的な感染は中国共産党政権の独裁の弱点の露呈であると断じるとともに、感染拡大は習近平政権に内外での危機を招き、同政権の存続が問われるにも至りかねない、と主張しているのです。
国民は怒り心頭、習近平政権は持ち堪えられるのか? 防げなかった新型コロナウイルス拡散、「革命」勃発の可能性も | JBpress(Japan Business Press) 2020.2.12(水) 古森 義久
「中国における新型コロナウイルス感染症の大流行は、習近平政権にとって清朝が倒された辛亥(しんがい)革命ともなりかねない」――。
米国の著名な学者が、全世界に感染が広まる新型コロナウイルスの習政権への潜在的な重大影響についてこんな見解を発表した。新型コロナウイルス感染症は習近平政権の意外な弱さを露呈して、政権自体の危機をも招きつつあるという見解である。
政権の存続が問われる事態に
米国スタンフォード大学フーバー研究所のアジア問題の権威、マイケル・オースリン研究員は、米国の大手紙ウォール・ストリート・ジャーナル(2月7日付)に「ワシントンから武漢まで、すべての視線が習近平に」と題する論説記事を発表した。
オースリン氏はアジアの歴史や政治を専門とし、エール大学の教授やワシントンの大手研究機関AEIのアジア担当主任研究員などを務めてきた。著作も多く、日本を含む東アジアの研究では全米的に知られる学者である。
記事の副題は「習近平氏は自分の能力への評価が危機に瀕したことを知っている」である。オースリン氏はこの記事で、新型コロナウイルスの爆発的な感染は中国共産党政権の独裁の弱点の露呈であると断じるとともに、感染拡大は習近平政権に内外での危機を招き、同政権の存続が問われるにも至りかねない、と主張している。
露呈した中国共産党独裁の弱点
同記事は冒頭で、1911年に武漢で辛亥革命の第一段階となる武昌蜂起が起きたという歴史上の事実を挙げて、今回の武漢でのウイルス拡散も同様に中国の時の支配権力を倒し得るとする大胆な「歴史上の類似」を記していた。
そのうえでオースリン氏は習近平政権のウイルス拡散への対応の不手際を指摘する。骨子は以下のとおりである。
・李文亮医師は武漢の感染症の広がりについて警告を発し、そのために政府から懲罰を受けた。その李医師の死は、習近平政権がこの疾患を隠して、国民の生命よりも社会の支配を優先した結果であり、国民を激怒させた。
・今回の感染症の急拡大は、共産党政権が習体制下で弾圧、秘密、排外を強めてきたことが大きな原因となった。習氏は権力の独占を強め、カルト的な独裁体制を固めてきた。だが今回の感染症拡散で意外な弱点を暴露した。
・中国の国内で、感染症拡大は政権の対応の欠陥や閉鎖性に対する国民の怒り、政府の統治能力への国民の軽蔑を招いた。習氏はそのことを認識し、実際の革命が迫ってきたような切迫感や懸念を強めている。
・国際的にみると、今回の感染症は中国での居住や留学、そして中国との経済取引の安全性の欠落を印象づけた。その結果、中国のグローバルなイメージは決定的に低下し、多くの国は中国を国際秩序への脅威とみなすようになるだろう。
革命が起きかねないと危惧?
オースリン氏は以上のように、今回のコロナウイルスの感染症が、中国の国家としてのあり方への根本的な疑問を突きつけただけでなく、習近平主席自身の統治能力の不足の証明となったことを強調する。
そして、習近平氏が置かれている状況について以下のような諸点を述べていた。
・習近平氏自身は現状を中国の現体制の危機であり、脅威が迫っているとみなし、革命が起きかねないとまでみている。そのため武漢だけでなく湖北省全体の約5000万の住民を事実上封鎖する措置をとった。
・習主席は、これまで国内での自らの地位を固め、対外的には米国と対決するなどきわめて野心的な言動をとってきた。しかし、今回の事件でその基盤となる中国国家の弱さが露呈し、世界の対中観が変わりつつある。その間、習氏は公式の場から後退し、責任を逃れるかのような言動をみせている。
オースリン氏はこのように習近平氏と同政権に厳しい評価を下しながら、論文の最後で「感染症の広がりは習政権にとって、より不吉な効果を引き起こしかねない。第2の『武漢革命』の可能性も否定すべきではない」と結んでいた。
米国で中国共産党政権の今後に対するこうした深刻な分析と警鐘が出てきたことは注視せざるをえないだろう。
「中国における新型コロナウイルス感染症の大流行は、習近平政権にとって清朝が倒された辛亥(しんがい)革命ともなりかねない」――。
米国の著名な学者が、全世界に感染が広まる新型コロナウイルスの習政権への潜在的な重大影響についてこんな見解を発表した。新型コロナウイルス感染症は習近平政権の意外な弱さを露呈して、政権自体の危機をも招きつつあるという見解である。
政権の存続が問われる事態に
米国スタンフォード大学フーバー研究所のアジア問題の権威、マイケル・オースリン研究員は、米国の大手紙ウォール・ストリート・ジャーナル(2月7日付)に「ワシントンから武漢まで、すべての視線が習近平に」と題する論説記事を発表した。
オースリン氏はアジアの歴史や政治を専門とし、エール大学の教授やワシントンの大手研究機関AEIのアジア担当主任研究員などを務めてきた。著作も多く、日本を含む東アジアの研究では全米的に知られる学者である。
記事の副題は「習近平氏は自分の能力への評価が危機に瀕したことを知っている」である。オースリン氏はこの記事で、新型コロナウイルスの爆発的な感染は中国共産党政権の独裁の弱点の露呈であると断じるとともに、感染拡大は習近平政権に内外での危機を招き、同政権の存続が問われるにも至りかねない、と主張している。
露呈した中国共産党独裁の弱点
同記事は冒頭で、1911年に武漢で辛亥革命の第一段階となる武昌蜂起が起きたという歴史上の事実を挙げて、今回の武漢でのウイルス拡散も同様に中国の時の支配権力を倒し得るとする大胆な「歴史上の類似」を記していた。
そのうえでオースリン氏は習近平政権のウイルス拡散への対応の不手際を指摘する。骨子は以下のとおりである。
・李文亮医師は武漢の感染症の広がりについて警告を発し、そのために政府から懲罰を受けた。その李医師の死は、習近平政権がこの疾患を隠して、国民の生命よりも社会の支配を優先した結果であり、国民を激怒させた。
・今回の感染症の急拡大は、共産党政権が習体制下で弾圧、秘密、排外を強めてきたことが大きな原因となった。習氏は権力の独占を強め、カルト的な独裁体制を固めてきた。だが今回の感染症拡散で意外な弱点を暴露した。
・中国の国内で、感染症拡大は政権の対応の欠陥や閉鎖性に対する国民の怒り、政府の統治能力への国民の軽蔑を招いた。習氏はそのことを認識し、実際の革命が迫ってきたような切迫感や懸念を強めている。
・国際的にみると、今回の感染症は中国での居住や留学、そして中国との経済取引の安全性の欠落を印象づけた。その結果、中国のグローバルなイメージは決定的に低下し、多くの国は中国を国際秩序への脅威とみなすようになるだろう。
革命が起きかねないと危惧?
オースリン氏は以上のように、今回のコロナウイルスの感染症が、中国の国家としてのあり方への根本的な疑問を突きつけただけでなく、習近平主席自身の統治能力の不足の証明となったことを強調する。
そして、習近平氏が置かれている状況について以下のような諸点を述べていた。
・習近平氏自身は現状を中国の現体制の危機であり、脅威が迫っているとみなし、革命が起きかねないとまでみている。そのため武漢だけでなく湖北省全体の約5000万の住民を事実上封鎖する措置をとった。
・習主席は、これまで国内での自らの地位を固め、対外的には米国と対決するなどきわめて野心的な言動をとってきた。しかし、今回の事件でその基盤となる中国国家の弱さが露呈し、世界の対中観が変わりつつある。その間、習氏は公式の場から後退し、責任を逃れるかのような言動をみせている。
オースリン氏はこのように習近平氏と同政権に厳しい評価を下しながら、論文の最後で「感染症の広がりは習政権にとって、より不吉な効果を引き起こしかねない。第2の『武漢革命』の可能性も否定すべきではない」と結んでいた。
米国で中国共産党政権の今後に対するこうした深刻な分析と警鐘が出てきたことは注視せざるをえないだろう。
1911年に武漢で辛亥革命の第一段階となる武昌蜂起が起きたという歴史上の事実を挙げて、今回の武漢でのウイルス拡散も同様に中国の時の支配権力を倒し得るとする大胆な指摘。
オースリン氏の習近平政権のウイルス拡散への対応の不手際の指摘の骨子は以下。
・武漢の感染症の広がりについて警告を発した李医師の死は、習近平政権がこの疾患を隠して、国民の生命よりも社会の支配を優先した結果であり、国民を激怒させた。
・今回の感染症の急拡大は、共産党政権が習体制下で弾圧、秘密、排外を強めてきたことが大きな原因。
・感染症拡大は政権の対応の欠陥や閉鎖性に対する国民の怒り、政府の統治能力への国民の軽蔑を招いた。習氏はそのことを認識し、実際の革命が迫ってきたような切迫感や懸念を強めている。
・国際的には、中国との経済取引の安全性の欠落を印象づけた。多くの国は中国を国際秩序への脅威とみなすようになる。
習氏については、自身、現状を中国の現体制の危機であり、脅威が迫っているとみなし、革命が起きかねないとまでみている。しかし、公式の場から後退し、責任を逃れるかのような言動をみせていると厳しい評価。
そして、論文の最後で「感染症の広がりは習政権にとって、より不吉な効果を引き起こしかねない。第2の『武漢革命』の可能性も否定すべきではない」と結んでおられるのだそうです。
黄文雄氏も指摘される、疫病による政権崩壊の歴史が今繰り返されようとしているのでしょうか。
安倍政権も、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」での感染対策での後手後手の無策ぶりや、厚労省との検診見解の閣内不一致見解などのポロポロの対応をしています。
ミニ中国版とも見え、政権への信頼は、国内にとどまらず、国際的にも揺らぎかねない状況です。
重篤者も発生しています。
乗客、乗員の命を護るため、国内の感染拡大対策も含めた、特命大臣の設置による、全省庁、全国総合力を結集した超法規的政治決断もふくむ体制の構築が望まれます。
クルーズ船の感染者を入れると、世界では、中国に次いで、突出した感染者を抱える国となっているのですから。
# 冒頭の画像は、北京の視察をした習近平氏
この花の名前は、フェイジョア
1953年6月、島根県が竹島に建てた日本の領土であることを示す標柱
竹島に関する動画 / 政府広報 - YouTube
↓よろしかったら、お願いします。