かつてニッチな存在だったHVは今や米国で最も人気のある車になっている。
米自動車関連サービス会社コックス・オートモーティブの推計によると、米国で販売されているHVの車種数は5年間で40%増え、2024年モデルでは約70車種となった。
今年1~2月の米国のHV販売台数は前年同期比50%増となり、伸び率でも台数でもEVを上回った(EVの販売台数は13%増)。
販売店やメーカー幹部によると、EVに興味を持って販売店に来る客の中には、電池のみを動力源とするEVへの乗り換えを思いとどまってHVを選ぶ人もいる。EVと比べると宣伝が控えめで、ガソリン価格が比較的落ち着いているにもかかわらず、HVへの需要は高まっていると、WSJ。
EV人気もHVへの関心を強める要因になっている。販売店やメーカー幹部によると、EVに興味を持って販売店に来る客の中には、電池のみを動力源とするEVへの乗り換えを思いとどまってHVを選ぶ人もいる。EVと比べると宣伝が控えめで、ガソリン価格が比較的落ち着いているにもかかわらず、HVへの需要は高まっていると、WSJ。
「EVからのハロー効果があると思う」。カリフォルニア州エルモンテの販売店「ロンゴ・トヨタ」のダグ・エロー社長はこう話す。エロー氏によると、顧客はEVについて尋ねてくることが多いが、航続距離や充電設備の利用のしやすさを気に掛けているのだそうです。
ウォール街がEVをもてはやす中、多くの自動車メーカー幹部は長い間HVを軽視し――HV技術を一切避けるケースさえあり――電池のみを動力源とするEVモデルに重点的に投資してきた。
ゼネラル・モーターズ(GM)は積極的なEV戦略を優先し、HVに関心を示さなかった時期があったが、現在は北米で複数のPHVモデルの導入を計画している。日産自動車は、米国以外で販売しているHVを米市場に投入する方法を検討中だ。
フォルクスワーゲン(VW)北米部門のパブロ・ディ・シ最高経営責任者(CEO)によると、同社は米国での販売ラインアップにPHVを追加することを検討している。
HV需要の急回復はトヨタにとって朗報だ。同社はHV技術に固執していると環境保護グループから批判されてきた。これに対し同社は、多くの顧客にとってEVは実用的ではなく、HVは二酸化炭素(CO2)排出量の削減に寄与すると主張してきたと、WSJ。
HVの販売は伸び続けたが、ディーラーによると、HVは環境問題に関心がある層向けの車だと見なされていた。
トヨタは、こうした見方を変える試みを始めた。2018年ごろから、外観をより良くして馬力を大きくした新しいタイプのHVを導入し始めた。例えば22年に発表された新型プリウスでは、ガソリン1ガロン当たりの走行距離が57マイルと従来タイプとほぼ同等の燃費性能を維持しながら、出力を従来比70馬力引き上げた。
デザイナーらはプリウスの外観をよりスポーティーにしようと努めた。燃費を多少犠牲にしてでも、大きなタイヤや空気抵抗が増える形状を採り入れた。トヨタのデザイン部門責任者のサイモン・ハンフリーズ氏によれば、見た目が美しいという理由でプリウスを購入してほしいと同社は考えていたのだそうです。
他の自動車メーカーもHVに力を入れていると、WSJ。
ジープは2021年から、人気車種「ラングラー」のPHVを展開し、泥沼のような川を走る車のコマーシャルを流して宣伝している。
フォードは今後5年間でPHVの販売台数を4倍に増やす計画を明らかにしている。21年終盤に発売した小型ピックアップトラック「マーベリック」のHVモデルは、供給が需要に追い付かない状態。
ディーラーや自動車メーカーの幹部らによると、消費者にとっては、HVの方がEVより金銭面の利点が分かりやすいという。EVの購入者は、家庭用充電器の費用や売却価格の不透明性、メンテナンスや修理にかかる費用など考慮すべきことがより多い。
「HVなら顧客はこれまでの習慣を変える必要がない」。
また、ガソリン車やディーゼル車とHVの価格差も縮小している。
プライベートエクイティ(PE)投資会社モビリティ・インパクト・パートナーズのデータによると、24年式のHVの平均店頭表示価格は、同等のガソリン車より約9%割高だが、43%割高だった07年より価格差は縮まっているのだそうです。
毎年冬季に生じる積雪時の大交通渋滞。ガス欠車に自衛隊が出動しガソリン配布していますすが、電気不足には、どうするのか不安です。保険会社のCMで見かける充電車が出動するのでしょうか。その充電車は渋滞の中どうやってたどり着くのか?
EV車化は、日本メーカーは最初は先行していたのに、現状では大きく遅れをとっています。
しかし、ここへきてトヨタが拘ったHV車の利点が見直され、EV車の伸びをHV車が上回る様に逆転現象が生じているのですね。
先行きが案じられていた日本の自動車メーカー。主導権を保てるといいですね。
# 冒頭のグラフは、米国での車種タイプ別売上推移
この花の名前は、チオノドクサ・ルシリエ
↓よろしかったら、お願いします。
米自動車関連サービス会社コックス・オートモーティブの推計によると、米国で販売されているHVの車種数は5年間で40%増え、2024年モデルでは約70車種となった。
今年1~2月の米国のHV販売台数は前年同期比50%増となり、伸び率でも台数でもEVを上回った(EVの販売台数は13%増)。
販売店やメーカー幹部によると、EVに興味を持って販売店に来る客の中には、電池のみを動力源とするEVへの乗り換えを思いとどまってHVを選ぶ人もいる。EVと比べると宣伝が控えめで、ガソリン価格が比較的落ち着いているにもかかわらず、HVへの需要は高まっていると、WSJ。
EVよりハイブリッド車、米で人気急上昇 ラインアップ拡大も奏功 - WSJ By Sean McLain and River Davis (WSJと表示) 2024年3月19日
自動車メーカーは長年、面白みのない低燃費車というハイブリッド車(HV)のイメージからの脱却に取り組んでおり、よりスポーティーなデザインと高い馬力を持つように作り直してきた。かつてニッチな存在だったHVは今や米国で最も人気のある車になっている。
HVは、ガソリンエンジンと電池で動くモーターを組み合わせて燃費を向上させた車のことだ。トヨタ自動車の「プリウス」が20年以上前にこの技術を導入して以来、HVは米国の自動車市場で小さいながらも安定したシェアを占めてきた。近年では、自動車メーカー各社が米テスラに対抗するために多くの電気自動車(EV)を導入する中で、HVは電気のみを動力源とするEVの後塵(こうじん)を拝してきた。
しかし各メーカーは、排ガス規制強化に対応する必要もあってHVのラインアップを系統的に拡大しており、一部のメーカーにとってはHVが競争上の強みとなっている。例えばHVのけん引役であるトヨタは、米国で販売するガソリン車のほぼ全車種のHV版をそろえている。トヨタのセダン「カムリ」やミニバン「シエナ」の新型車のように、HVが唯一の選択肢であるケースもある。
米自動車関連サービス会社コックス・オートモーティブの推計によると、米国で販売されているHVの車種数は5年間で40%増え、2024年モデルでは約70車種となった。現在は過去数年と比べ、より多くの車両サイズやボディータイプでHVが販売されている。大型のスポーツ用多目的車(SUV)、ピックアップトラック、小型四輪駆動車に加え、スポーツカーさえもある。
フォード・モーターのガソリン車・HV部門を率いるアンドリュー・フリック氏は「HVには今やガソリン車と比較して妥協しなければならない部分がほとんどない」と述べた。例えば、ピックアップトラック「F-150」のHVモデルは、同車種のガソリンモデルの大半より馬力がある。
今年1~2月の米国のHV販売台数は前年同期比50%増となり、伸び率でも台数でもEVを上回った(EVの販売台数は13%増)。調査会社エドマンズによると、HVが販売店に入荷してから売れるまでの平均日数は25日で、EVのほぼ3倍、ガソリン車の2倍の速度で売れている。
EV人気もHVへの関心を強める要因になっている。販売店やメーカー幹部によると、EVに興味を持って販売店に来る客の中には、電池のみを動力源とするEVへの乗り換えを思いとどまってHVを選ぶ人もいる。EVと比べると宣伝が控えめで、ガソリン価格が比較的落ち着いているにもかかわらず、HVへの需要は高まっている。
「EVからのハロー効果があると思う」。カリフォルニア州エルモンテの販売店「ロンゴ・トヨタ」のダグ・エロー社長はこう話す。エロー氏によると、顧客はEVについて尋ねてくることが多いが、航続距離や充電設備の利用のしやすさを気に掛けているという。
HVを押し上げているもう一つの要素に、ボルボ・カー、BMW、現代自動車、起亜のほか、ステランティス傘下のジープが近年、プラグインモデルを投入していることがある。プラグインハイブリッド車(PHV)は、ガソリンエンジンが起動する前に通常20~40マイル(32~64キロ)を電気だけで走行できる。
ウォール街がEVをもてはやす中、多くの自動車メーカー幹部は長い間HVを軽視し――HV技術を一切避けるケースさえあり――電池のみを動力源とするEVモデルに重点的に投資してきた。
HV分野での遅れを取り戻そうとしているメーカーもある。ゼネラル・モーターズ(GM)は積極的なEV戦略を優先し、HVに関心を示さなかった時期があったが、現在は北米で複数のPHVモデルの導入を計画している。日産自動車は、米国以外で販売しているHVを米市場に投入する方法を検討中だ。
フォルクスワーゲン(VW)北米部門のパブロ・ディ・シ最高経営責任者(CEO)によると、同社は米国での販売ラインアップにPHVを追加することを検討している。
HV需要の急回復はトヨタにとって朗報だ。同社はHV技術に固執していると環境保護グループから批判されてきた。これに対し同社は、多くの顧客にとってEVは実用的ではなく、HVは二酸化炭素(CO2)排出量の削減に寄与すると主張してきた。
トヨタはHV導入後の早い段階で、俳優のレオナルド・ディカプリオさんやナタリー・ポートマンさんなどの有名人を含む、環境意識の高い顧客の間でファン層を築いた。HVの販売は伸び続けたが、ディーラーによると、HVは環境問題に関心がある層向けの車だと見なされていた。
トヨタは、こうした見方を変える試みを始めた。2018年ごろから、外観をより良くして馬力を大きくした新しいタイプのHVを導入し始めた。例えば22年に発表された新型プリウスでは、ガソリン1ガロン当たりの走行距離が57マイルと従来タイプとほぼ同等の燃費性能を維持しながら、出力を従来比70馬力引き上げた。
デザイナーらはプリウスの外観をよりスポーティーにしようと努めた。燃費を多少犠牲にしてでも、大きなタイヤや空気抵抗が増える形状を採り入れた。トヨタのデザイン部門責任者のサイモン・ハンフリーズ氏によれば、見た目が美しいという理由でプリウスを購入してほしいと同社は考えていた。
他の自動車メーカーもHVに力を入れている。
ジープは2021年から、人気車種「ラングラー」のPHVを展開し、泥沼のような川を走る車のコマーシャルを流して宣伝している。
フォードは今後5年間でPHVの販売台数を4倍に増やす計画を明らかにしている。21年終盤に発売した小型ピックアップトラック「マーベリック」のHVモデルは、供給が需要に追い付かない状態だ。
ディーラーや自動車メーカーの幹部らによると、消費者にとっては、HVの方がEVより金銭面の利点が分かりやすいという。EVの購入者は、家庭用充電器の費用や売却価格の不透明性、メンテナンスや修理にかかる費用など考慮すべきことがより多い。
「HVなら顧客はこれまでの習慣を変える必要がない」。フォードのジム・ファーリーCEOは先月開催した投資家向け説明会でこう述べた。「すぐに計算ができる」
また、ガソリン車やディーゼル車とHVの価格差は縮小している。プライベートエクイティ(PE)投資会社モビリティ・インパクト・パートナーズのデータによると、24年式のHVの平均店頭表示価格は、同等のガソリン車より約9%割高だが、43%割高だった07年より価格差は縮まっている。
カリフォルニア州オレンジ郡に住む退職者ランドール・スナイダーさんは昨年、ガソリン車のピックアップトラックとSUVの2台を下取りに出し、マーベリックのHVを2台購入した。スナイダーさんは「私が考えたのは『何が最も経済的か』ということだった」と述べた。
EVも検討したが、追加コストに納得がいかなかったという。「マーベリックとテスラの価格差でバカンスに2回行けるかもしれない」
自動車メーカーは長年、面白みのない低燃費車というハイブリッド車(HV)のイメージからの脱却に取り組んでおり、よりスポーティーなデザインと高い馬力を持つように作り直してきた。かつてニッチな存在だったHVは今や米国で最も人気のある車になっている。
HVは、ガソリンエンジンと電池で動くモーターを組み合わせて燃費を向上させた車のことだ。トヨタ自動車の「プリウス」が20年以上前にこの技術を導入して以来、HVは米国の自動車市場で小さいながらも安定したシェアを占めてきた。近年では、自動車メーカー各社が米テスラに対抗するために多くの電気自動車(EV)を導入する中で、HVは電気のみを動力源とするEVの後塵(こうじん)を拝してきた。
しかし各メーカーは、排ガス規制強化に対応する必要もあってHVのラインアップを系統的に拡大しており、一部のメーカーにとってはHVが競争上の強みとなっている。例えばHVのけん引役であるトヨタは、米国で販売するガソリン車のほぼ全車種のHV版をそろえている。トヨタのセダン「カムリ」やミニバン「シエナ」の新型車のように、HVが唯一の選択肢であるケースもある。
米自動車関連サービス会社コックス・オートモーティブの推計によると、米国で販売されているHVの車種数は5年間で40%増え、2024年モデルでは約70車種となった。現在は過去数年と比べ、より多くの車両サイズやボディータイプでHVが販売されている。大型のスポーツ用多目的車(SUV)、ピックアップトラック、小型四輪駆動車に加え、スポーツカーさえもある。
フォード・モーターのガソリン車・HV部門を率いるアンドリュー・フリック氏は「HVには今やガソリン車と比較して妥協しなければならない部分がほとんどない」と述べた。例えば、ピックアップトラック「F-150」のHVモデルは、同車種のガソリンモデルの大半より馬力がある。
今年1~2月の米国のHV販売台数は前年同期比50%増となり、伸び率でも台数でもEVを上回った(EVの販売台数は13%増)。調査会社エドマンズによると、HVが販売店に入荷してから売れるまでの平均日数は25日で、EVのほぼ3倍、ガソリン車の2倍の速度で売れている。
EV人気もHVへの関心を強める要因になっている。販売店やメーカー幹部によると、EVに興味を持って販売店に来る客の中には、電池のみを動力源とするEVへの乗り換えを思いとどまってHVを選ぶ人もいる。EVと比べると宣伝が控えめで、ガソリン価格が比較的落ち着いているにもかかわらず、HVへの需要は高まっている。
「EVからのハロー効果があると思う」。カリフォルニア州エルモンテの販売店「ロンゴ・トヨタ」のダグ・エロー社長はこう話す。エロー氏によると、顧客はEVについて尋ねてくることが多いが、航続距離や充電設備の利用のしやすさを気に掛けているという。
HVを押し上げているもう一つの要素に、ボルボ・カー、BMW、現代自動車、起亜のほか、ステランティス傘下のジープが近年、プラグインモデルを投入していることがある。プラグインハイブリッド車(PHV)は、ガソリンエンジンが起動する前に通常20~40マイル(32~64キロ)を電気だけで走行できる。
ウォール街がEVをもてはやす中、多くの自動車メーカー幹部は長い間HVを軽視し――HV技術を一切避けるケースさえあり――電池のみを動力源とするEVモデルに重点的に投資してきた。
HV分野での遅れを取り戻そうとしているメーカーもある。ゼネラル・モーターズ(GM)は積極的なEV戦略を優先し、HVに関心を示さなかった時期があったが、現在は北米で複数のPHVモデルの導入を計画している。日産自動車は、米国以外で販売しているHVを米市場に投入する方法を検討中だ。
フォルクスワーゲン(VW)北米部門のパブロ・ディ・シ最高経営責任者(CEO)によると、同社は米国での販売ラインアップにPHVを追加することを検討している。
HV需要の急回復はトヨタにとって朗報だ。同社はHV技術に固執していると環境保護グループから批判されてきた。これに対し同社は、多くの顧客にとってEVは実用的ではなく、HVは二酸化炭素(CO2)排出量の削減に寄与すると主張してきた。
トヨタはHV導入後の早い段階で、俳優のレオナルド・ディカプリオさんやナタリー・ポートマンさんなどの有名人を含む、環境意識の高い顧客の間でファン層を築いた。HVの販売は伸び続けたが、ディーラーによると、HVは環境問題に関心がある層向けの車だと見なされていた。
トヨタは、こうした見方を変える試みを始めた。2018年ごろから、外観をより良くして馬力を大きくした新しいタイプのHVを導入し始めた。例えば22年に発表された新型プリウスでは、ガソリン1ガロン当たりの走行距離が57マイルと従来タイプとほぼ同等の燃費性能を維持しながら、出力を従来比70馬力引き上げた。
デザイナーらはプリウスの外観をよりスポーティーにしようと努めた。燃費を多少犠牲にしてでも、大きなタイヤや空気抵抗が増える形状を採り入れた。トヨタのデザイン部門責任者のサイモン・ハンフリーズ氏によれば、見た目が美しいという理由でプリウスを購入してほしいと同社は考えていた。
他の自動車メーカーもHVに力を入れている。
ジープは2021年から、人気車種「ラングラー」のPHVを展開し、泥沼のような川を走る車のコマーシャルを流して宣伝している。
フォードは今後5年間でPHVの販売台数を4倍に増やす計画を明らかにしている。21年終盤に発売した小型ピックアップトラック「マーベリック」のHVモデルは、供給が需要に追い付かない状態だ。
ディーラーや自動車メーカーの幹部らによると、消費者にとっては、HVの方がEVより金銭面の利点が分かりやすいという。EVの購入者は、家庭用充電器の費用や売却価格の不透明性、メンテナンスや修理にかかる費用など考慮すべきことがより多い。
「HVなら顧客はこれまでの習慣を変える必要がない」。フォードのジム・ファーリーCEOは先月開催した投資家向け説明会でこう述べた。「すぐに計算ができる」
また、ガソリン車やディーゼル車とHVの価格差は縮小している。プライベートエクイティ(PE)投資会社モビリティ・インパクト・パートナーズのデータによると、24年式のHVの平均店頭表示価格は、同等のガソリン車より約9%割高だが、43%割高だった07年より価格差は縮まっている。
カリフォルニア州オレンジ郡に住む退職者ランドール・スナイダーさんは昨年、ガソリン車のピックアップトラックとSUVの2台を下取りに出し、マーベリックのHVを2台購入した。スナイダーさんは「私が考えたのは『何が最も経済的か』ということだった」と述べた。
EVも検討したが、追加コストに納得がいかなかったという。「マーベリックとテスラの価格差でバカンスに2回行けるかもしれない」
EV人気もHVへの関心を強める要因になっている。販売店やメーカー幹部によると、EVに興味を持って販売店に来る客の中には、電池のみを動力源とするEVへの乗り換えを思いとどまってHVを選ぶ人もいる。EVと比べると宣伝が控えめで、ガソリン価格が比較的落ち着いているにもかかわらず、HVへの需要は高まっていると、WSJ。
「EVからのハロー効果があると思う」。カリフォルニア州エルモンテの販売店「ロンゴ・トヨタ」のダグ・エロー社長はこう話す。エロー氏によると、顧客はEVについて尋ねてくることが多いが、航続距離や充電設備の利用のしやすさを気に掛けているのだそうです。
ウォール街がEVをもてはやす中、多くの自動車メーカー幹部は長い間HVを軽視し――HV技術を一切避けるケースさえあり――電池のみを動力源とするEVモデルに重点的に投資してきた。
ゼネラル・モーターズ(GM)は積極的なEV戦略を優先し、HVに関心を示さなかった時期があったが、現在は北米で複数のPHVモデルの導入を計画している。日産自動車は、米国以外で販売しているHVを米市場に投入する方法を検討中だ。
フォルクスワーゲン(VW)北米部門のパブロ・ディ・シ最高経営責任者(CEO)によると、同社は米国での販売ラインアップにPHVを追加することを検討している。
HV需要の急回復はトヨタにとって朗報だ。同社はHV技術に固執していると環境保護グループから批判されてきた。これに対し同社は、多くの顧客にとってEVは実用的ではなく、HVは二酸化炭素(CO2)排出量の削減に寄与すると主張してきたと、WSJ。
HVの販売は伸び続けたが、ディーラーによると、HVは環境問題に関心がある層向けの車だと見なされていた。
トヨタは、こうした見方を変える試みを始めた。2018年ごろから、外観をより良くして馬力を大きくした新しいタイプのHVを導入し始めた。例えば22年に発表された新型プリウスでは、ガソリン1ガロン当たりの走行距離が57マイルと従来タイプとほぼ同等の燃費性能を維持しながら、出力を従来比70馬力引き上げた。
デザイナーらはプリウスの外観をよりスポーティーにしようと努めた。燃費を多少犠牲にしてでも、大きなタイヤや空気抵抗が増える形状を採り入れた。トヨタのデザイン部門責任者のサイモン・ハンフリーズ氏によれば、見た目が美しいという理由でプリウスを購入してほしいと同社は考えていたのだそうです。
他の自動車メーカーもHVに力を入れていると、WSJ。
ジープは2021年から、人気車種「ラングラー」のPHVを展開し、泥沼のような川を走る車のコマーシャルを流して宣伝している。
フォードは今後5年間でPHVの販売台数を4倍に増やす計画を明らかにしている。21年終盤に発売した小型ピックアップトラック「マーベリック」のHVモデルは、供給が需要に追い付かない状態。
ディーラーや自動車メーカーの幹部らによると、消費者にとっては、HVの方がEVより金銭面の利点が分かりやすいという。EVの購入者は、家庭用充電器の費用や売却価格の不透明性、メンテナンスや修理にかかる費用など考慮すべきことがより多い。
「HVなら顧客はこれまでの習慣を変える必要がない」。
また、ガソリン車やディーゼル車とHVの価格差も縮小している。
プライベートエクイティ(PE)投資会社モビリティ・インパクト・パートナーズのデータによると、24年式のHVの平均店頭表示価格は、同等のガソリン車より約9%割高だが、43%割高だった07年より価格差は縮まっているのだそうです。
毎年冬季に生じる積雪時の大交通渋滞。ガス欠車に自衛隊が出動しガソリン配布していますすが、電気不足には、どうするのか不安です。保険会社のCMで見かける充電車が出動するのでしょうか。その充電車は渋滞の中どうやってたどり着くのか?
EV車化は、日本メーカーは最初は先行していたのに、現状では大きく遅れをとっています。
しかし、ここへきてトヨタが拘ったHV車の利点が見直され、EV車の伸びをHV車が上回る様に逆転現象が生じているのですね。
先行きが案じられていた日本の自動車メーカー。主導権を保てるといいですね。
# 冒頭のグラフは、米国での車種タイプ別売上推移
この花の名前は、チオノドクサ・ルシリエ
↓よろしかったら、お願いします。