尖閣の報道が連日盛んです。 中国は、覇権拡大・進出を公言しています。 仙石氏が実質仕切ることとなった新政権。経済・金融政策と共に、緊急かつ重要案件が山積し迅速かつ重大決断を迫られるなか、自己保身に走り、無為無策です。
中国の触手に警鐘を鳴らしておられる方々は、遊爺のレベルではなくもっと深く研究されている方々を含め多くいらっしゃいます。ここへきて、スマップの公演中止に至るなど、国内のあらゆる層の人々にまで中国の傍若無人なふるまいと裏の脅威が広く知られることとなり、かえってよかったと思っています。
仙石氏のあやつり人形に堕落した「カンカラ菅」は、閣僚を集めて会議をしても、一刻を争う外交政治ジャブの応酬が求められる中、国連での挨拶案作りに没頭しこの件での話し合いはなしだとか。結果、閣内不一致の発言が飛び出し、3流政治政権振りを暴露する始末です。
今日午後、ニューヨークへ向け出発しましたが、早くから日中首脳会談は拒否され、その後外相会談も拒否されています。鳩山氏は日米首脳会談を拒否されていて(菅氏はまだ何もしていないので会えているけど、今後の普天間の進展しだいではどうなるものやら?)、オバマ大統領と会談できなかった時も、胡錦濤主席に会ってもらって体面を保っていましたが、逆転現象が起きています。
今回の漁船の件は、人民軍の勇み足ともとれなくはありませんが、沖縄本島と宮古島の間を艦隊が示威行為を伴い往来するなど、第二列島線確保の進出が始まっている今は、そろそろ発生することが予測されていたことでもあります。
南シナ海で成果を挙げた手法に則り、漁船保護のための軍の艦船の常駐による、自分勝手な主張の制海権を確立させ、領土・領海としてしまう戦略です。
民主党政権の、政治不在の空白を狙いすまして、矢継ぎ早に大小の戦術を繰り出し、反応を確かめると共に、既成事実を積み重ねるというもので、多くの諸兄がご承知のものですね。
これに対抗するには、日本政府単独では歴史問題というカードに弱く困難が想定され、国際世論の支持獲得や同盟や連携が必要です。
日本が安全保障関連で同盟を結んでいる国は、米国と豪州です。が、両国との関係は、民主党への政権交代(豪は先方の交代の影響もある)で、かつての太いパイプはぶち壊されてしまっています。
ところが、幸いにも前回のベトナムでのASEAN会議で、ベトナムが主導し、南シナ海の中国の覇権拡大に対抗しようと、二国間交渉ではなく、ASEAN全体と中国、更には米国の支援をとりつけたのでした。
その南シナ海の手法が、東シナ海へ、更には太平洋の第二列島線へと再現されようとしているのですから、ASEAN + 米国の動きと一体となり対抗する道が開かれているのです。
しかも米国で、ASEAN首脳会議が開催されるのだそうです。
【バンコク=深沢淳一】24日にニューヨークで行われる米・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で採択される共同声明の原案が21日、明らかになった。
南シナ海のスプラトリー.(南沙)諸島を巡る中国とベトナム、フィサピンなどASEAN加盟国の間の領有権問題では、国際法を尊重した平和的解決の重要性を改めて強調。ただ、表現は草案段階より緩やかになっており、中国を過度に刺激したくないとのASEAN側の思惑もうかがえる。
首脳会議は昨年に続いて2回目。南シナ海で活発化する中国の軍事活動けん制も狙いの一つだ。原案は、国連海洋法条約などを尊重し、「南シナ海を含む地域の紛争は平和的な解決が重要だ」として、対話による冷静な対応を中国側に暗に求めた。
草案段階では、中国とASEANが法的拘束力のある「南シナ海における行動規範」で合意するよう、米国が強く関与する姿勢が示されていた。
原案は、11月のミャンマー総選挙を巡っては、「自由、公平、透明な総選挙の実施が重要」との指摘にとどめ、選挙制度が民主化勢力に不平等だとの米側の主張には触れていない。
【香港=槙野健】中国系香港紙・文淮報(20日付)は、中国政府が近く発行する2010年版の外交白書が、海洋戦略の重要性を強調する内容になると報じた。
最新の白書は、国境管理や、周辺国との海洋権益問題に関する章を初めて設け、尖閣諸島(中国名・釣魚島)については、日本と「主権の帰属を巡る争いがある」と指摘。南シナ海などでの海洋権益問題についても記述があり、「国境と海洋の戦略は国家主権や安全保障、発展にかかわる中国外交の重要な部分だ」と強調している。
菅氏の訪米も、国連もさることながら、ASEAN会議にも首を突っ込み連携を深めるべきです。
米国をはじめ多くの国が憂慮し、日中の対話を求めています。日本はいつでも対話の用意があると、国連の中やロビーで大々的にPRすべきなのです。
今から勉強します、いや勉強会でもとりあげないなどはありえない話です。(秘中の秘なので公言しないと善意に考えることにしていますが...。)
国家の主権にかかわることで、まして日本の領土を後から勝手に自分の領土と言い出したことに、対等に話し合いもないものではありますが、ここは歯止めが必須です。
ベトナムが主導している、南シナ海の対中戦線と、しっかり手を組んで、米国、更には一時の親中から後退した豪州も巻き込んで、連合軍を組み対抗するのが、最も効果的でしょう。もしかしたら、この道しかないかも知れないと考えますが、いかがでしょう。
ベトナム海軍に尻をたたかれる日本 - 遊爺雑記帳
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南シナ領有「平和的解決を」米・ASEAN首脳会議声明で強調へ (9/22 読売朝刊)
中国外交白書で海洋権益に言及 (9/22 読売朝刊)
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賛同いたします。
しかし、方向性が示されているにも関わらず
一向に対中政策が改善・進展されないのは
なぜでしょうか?
> 賛同いたします。
ありがとうございます。
> 一向に対中政策が改善・進展されないのはなぜでしょうか?
米国でのAEEAN + 米国の会議の声明は、当初案より後退したしたものとなったのだそうですね。
日中の対立激化のなか、中国への刺激を避けたのかもかも知れませんね。だとすると、民主党政府の罪は、ここまで及んでいることになります。
ASEANでのこの話は、ベトナムが主導していますが、米国は中国との極度な対立を望んでおらず、かといって、中国と同等の人口となる中国以外のアジア諸国を中国の覇権内に収められるのも阻止したいと、中途半端に悩んでいますね。今一歩の米国の肩入れと、日本の態度が、今後の進展の鍵となるのではないでしょうか。