中国の南シナ海への派遣拡大に対しては、ベトナムがリーダーシップをとって関係国や、ASEAN各国に呼びかけて対抗していることは、ご承知の通りです。
この連携する動きに対し、中国は二国間交渉をかかげ、札束攻勢をかけ多国間の連携を分断する戦術で対抗していますね。
ベトナムに呼応し、対抗姿勢や警戒姿勢が強いのは、フィリピン、インドネシア、シンガポールが上げられますが、海域での衝突もあるフィリピンは米国との連携も強めるなどして、ベトナムに次いで対抗姿勢を強めていました。
ところが今回、中国を訪問したアキノ大統領は、中国の札束攻勢を受け入れることにしたのだそうですね。
低下する支持率の回復・拡大の為、国家の主権を主張する「強い大統領」を強調するより、中国マネーを呼び込む経済実利を優先した行動とのことです。
ただし、胡錦濤主席の主張する二国間交渉を丸呑みして受け入れた発言ではない様に聞こえます。
ベトナムにしても、他の国々にしても、外交ですから単調に突っ走ることはありません。行きつ戻りつしながら情勢変化に対応しつつ国益で最善の結果を出せるようフレキシブルな態度を示してきています。
この記事では、ベトナムが最近対中デモを取り締まり、中国への配慮を強めているとされていますが、デモを取り締まるのは、そのデモが共産党政府批判につながるのを警戒する面もあってのことで、南シナ海については、こことは異なるアップで別途触れていますが、米国のほかにインドとの連携強化を図り中国への牽制を強めようとしていますね。
【南シナ海問題】大国巻き込み狙うベトナム、インドにも秋波 - MSN産経ニュース
国家の主権を、主張すべき時には主張する。このことで、中国もやみくもに侵略は出来なくなり、作戦を考えてくる。単調に反発しあうだけでなく、国益の効果が出る外交取引を、双方が尽くす。特に奇異なことではなく、利害の主張が反する国と国の間では、あってしかるべきフレキシビィリティと言えるでしょう。
けっして、菅(胡錦濤主席との面談では、目もろくに合わせられず、メモに目を合わせて喋ってた)や仙谷が犯した歴史的失政とは比べ物にならない話です。
フィリピンも困っているのなら日本に投資を頼ればよいのにと考えますが。でも、かつては実績もあり言えたのでしょうが、今の経済の力関係では、中国に魅力を感じてしまうのでしょうね。
# 冒頭の写真は、今年5月にフィリピンを訪問した中国の梁光烈国防相と会談したアキノ大統領(この時は多国間交渉を主張)
この花の名前は、オミナエシ
↓よろしかったら、お願いします。
この連携する動きに対し、中国は二国間交渉をかかげ、札束攻勢をかけ多国間の連携を分断する戦術で対抗していますね。
ベトナムに呼応し、対抗姿勢や警戒姿勢が強いのは、フィリピン、インドネシア、シンガポールが上げられますが、海域での衝突もあるフィリピンは米国との連携も強めるなどして、ベトナムに次いで対抗姿勢を強めていました。
ところが今回、中国を訪問したアキノ大統領は、中国の札束攻勢を受け入れることにしたのだそうですね。
「南シナ海」対立避ける 中比首脳会談 経済実利を優先 (9/1 読売)
【北京=大木聖馬、バンコク=深沢淳一】フィリピンのアキノ大統領は就任後初めて中国を訪問し、31日、北京で胡錦濤国家主席と会談した。今年5月に南シナ海の領有権を巡って対立が先鋭化して以来初の首脳会談となったが、両首脳は、この問題に踏み込まず、経済協力強化で一致するなど関係改善に努めた。背景には、南シナ海情勢を巡り東南アジア諸国連合(ASEAN)で強硬姿勢が最も突出したフィリピンを「経済力ード」で懐柔したい中国と、国内経済上の理由から中国依存を強めざるを得ないフィリピンの事情がある。
会談の冒頭、胡主席が「今回の訪問で両国の伝統的な友情が一層深まると信じている」と笑顔で語りかけたのに対し、大統領も「両国関係をさらに発展、深化させたい」と応じた。
国際問題専門紙「環球時報」などによると、フィリピン側は今回の訪中で、造船、採鉱、エネルギーなどの分野で70億ドル(約5400億円)の投資を呼び込む方針という。両国は、貿易額を2016年に10年の約2倍にあたる600億ドル(約4兆6000億円)に引き上げることで合意した。
華僑向け通信社「中国新聞社」(電子版)によると、南シナ海問題では、胡主席は「当事国同士が協議を通じて解決すべきだ」と従来の立場を繰り返し、大統領も「両国関係の発展に影響を与えるべきではない」と穏やかな表現にとどめた。
中国側には、11月にインドネシアで開かれる東アジア首脳会議を前に、フィリピンとの関係を改善させて、「今回から正式参加する米国に介入する余地を与えない」(外交筋)狙いがある。
一方、フィリピンは、7月のASEAN地域フォーラム(ARF)では、「(南シナ海問題を巡る)中国の主張には法的根拠がない」(デルロサリオ外相)と真っ向から批判するなど、強硬姿勢が際立っていた。だが、大統領は今回、貿易・投資の拡大を主眼に置き、約300人の財界人を引き連れて北京入りした。
フィリピンは産業構造が弱く、ASEAN内で成長から取り残されつつある事情がある。景気の減速傾向が確認され、国民は物価上昇にも不満を強めており、大統領支持率は徐々に低下。南シナ海問題で「強い大統領」を強調するより、中国マネーを呼び込む経済実利を優先し、支持率回復につなげる思惑があるようだ。
フィリピンと同様に中国と対立しているベトナムも、最近は対中配慮の姿勢がうかがえる。ハノイで6月以来、毎週日曜日に行われでいた反中デモも、当局が8月中旬に中止を命じていた。
【北京=大木聖馬、バンコク=深沢淳一】フィリピンのアキノ大統領は就任後初めて中国を訪問し、31日、北京で胡錦濤国家主席と会談した。今年5月に南シナ海の領有権を巡って対立が先鋭化して以来初の首脳会談となったが、両首脳は、この問題に踏み込まず、経済協力強化で一致するなど関係改善に努めた。背景には、南シナ海情勢を巡り東南アジア諸国連合(ASEAN)で強硬姿勢が最も突出したフィリピンを「経済力ード」で懐柔したい中国と、国内経済上の理由から中国依存を強めざるを得ないフィリピンの事情がある。
会談の冒頭、胡主席が「今回の訪問で両国の伝統的な友情が一層深まると信じている」と笑顔で語りかけたのに対し、大統領も「両国関係をさらに発展、深化させたい」と応じた。
国際問題専門紙「環球時報」などによると、フィリピン側は今回の訪中で、造船、採鉱、エネルギーなどの分野で70億ドル(約5400億円)の投資を呼び込む方針という。両国は、貿易額を2016年に10年の約2倍にあたる600億ドル(約4兆6000億円)に引き上げることで合意した。
華僑向け通信社「中国新聞社」(電子版)によると、南シナ海問題では、胡主席は「当事国同士が協議を通じて解決すべきだ」と従来の立場を繰り返し、大統領も「両国関係の発展に影響を与えるべきではない」と穏やかな表現にとどめた。
中国側には、11月にインドネシアで開かれる東アジア首脳会議を前に、フィリピンとの関係を改善させて、「今回から正式参加する米国に介入する余地を与えない」(外交筋)狙いがある。
一方、フィリピンは、7月のASEAN地域フォーラム(ARF)では、「(南シナ海問題を巡る)中国の主張には法的根拠がない」(デルロサリオ外相)と真っ向から批判するなど、強硬姿勢が際立っていた。だが、大統領は今回、貿易・投資の拡大を主眼に置き、約300人の財界人を引き連れて北京入りした。
フィリピンは産業構造が弱く、ASEAN内で成長から取り残されつつある事情がある。景気の減速傾向が確認され、国民は物価上昇にも不満を強めており、大統領支持率は徐々に低下。南シナ海問題で「強い大統領」を強調するより、中国マネーを呼び込む経済実利を優先し、支持率回復につなげる思惑があるようだ。
フィリピンと同様に中国と対立しているベトナムも、最近は対中配慮の姿勢がうかがえる。ハノイで6月以来、毎週日曜日に行われでいた反中デモも、当局が8月中旬に中止を命じていた。
低下する支持率の回復・拡大の為、国家の主権を主張する「強い大統領」を強調するより、中国マネーを呼び込む経済実利を優先した行動とのことです。
ただし、胡錦濤主席の主張する二国間交渉を丸呑みして受け入れた発言ではない様に聞こえます。
ベトナムにしても、他の国々にしても、外交ですから単調に突っ走ることはありません。行きつ戻りつしながら情勢変化に対応しつつ国益で最善の結果を出せるようフレキシブルな態度を示してきています。
この記事では、ベトナムが最近対中デモを取り締まり、中国への配慮を強めているとされていますが、デモを取り締まるのは、そのデモが共産党政府批判につながるのを警戒する面もあってのことで、南シナ海については、こことは異なるアップで別途触れていますが、米国のほかにインドとの連携強化を図り中国への牽制を強めようとしていますね。
【南シナ海問題】大国巻き込み狙うベトナム、インドにも秋波 - MSN産経ニュース
国家の主権を、主張すべき時には主張する。このことで、中国もやみくもに侵略は出来なくなり、作戦を考えてくる。単調に反発しあうだけでなく、国益の効果が出る外交取引を、双方が尽くす。特に奇異なことではなく、利害の主張が反する国と国の間では、あってしかるべきフレキシビィリティと言えるでしょう。
けっして、菅(胡錦濤主席との面談では、目もろくに合わせられず、メモに目を合わせて喋ってた)や仙谷が犯した歴史的失政とは比べ物にならない話です。
フィリピンも困っているのなら日本に投資を頼ればよいのにと考えますが。でも、かつては実績もあり言えたのでしょうが、今の経済の力関係では、中国に魅力を感じてしまうのでしょうね。
# 冒頭の写真は、今年5月にフィリピンを訪問した中国の梁光烈国防相と会談したアキノ大統領(この時は多国間交渉を主張)
この花の名前は、オミナエシ
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