遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

豪が眼醒めた?

2009-06-15 00:50:24 | EEZ 全般
 豪は、ハワード政権から知中派の労働党ラッド政権に交代し、中国からも親中政権誕生を期待されて、ハワード政権も中国優先の行動を示していました。
 しかしながら、中国の軍事力拡大や、強引なお金にものを言わせた資源の買い占めしせいなどから、その覇権拡大の脅威に、毫の国民のみなさんもようやく目醒めたようですね。眼醒めたなどと失礼なとおしかりをうける言葉を使用して恐縮ですが、ハワード政権時代には、日豪(あるいは日豪米)での同盟関係をつよめ、環太平洋およびアジアの平和と発展に進もうとしていましたが、中国との経済利益を考えられたのかどうか、親中のラッド政権が誕生しましたが、いつか中華思想の覇権拡大意欲の脅威に気がついて頂ける日が来ることを願って待っていたのです。
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豪、親中路線転換か資源「囲い込み」懸念 (6/12 読売朝刊)

【シドニi11岡崎哲】「親中派」と見られてきた豪州のラッド政権と中国の関係が急速に冷え込んでいる。中国が資源確保戦略の→環として期待した国営中国アルミと英豪系資源大手リオ・ティントの提携計画が白紙撤回される→方、豪政府は中国の海軍力増強に対抗して、潜水艦の倍増計画を打ち出すなど、中国側を刺激する動きが相次いでいるためだ。

海軍力増強にも対抗
◆提携撤回
「(中国企業は)市場が一好転したら契約を破棄され、はしごを外された。目通しの甘さや政治的な偏目に基づくものだ」「(豪メディアなどは)中国の脅威をあおり、政府に中国との協力を控えるよう圧力をかけている」――。新華社通信は10日、ラッド政権や豪州の政治家、メディアを強く批判する論調を展開した。
発端は、リオと中国アルミの「破談」だ。豪州で鉄鉱石鉱山などを保有するリオは資源安で経営が悪化し、中国アルミから195億ドル(約1兆8700億円)の出資を仰ぐ計画を2月に発表した。資源の囲い込み戦略を強める中国にとっても、鉄鉱石などの安定調達につながるメリツトがあった。
だが、豪州では「中国共産党が背後にある国営企業に豪州の資源を押さえられれば、国益を損ねる」(最大野党自由党のマルコム・ターンブル党首)などと反発が噴出し、世論調査では国民の59%が提携に反対した。
そうした中でリオは今月5日、中国アルミとの契約を解消し、英豪系の資源最入手BHPビリトンと提携すると発表した。国内では矢然の方針転換に対し、ラッド政権が世論を踏まえ、「リオに自主的に手を引かせたのではないか」との憶測が広がっている。

◆元々は親中派
外交官出身で中国語が堪能なラッド首相は、昨年4月の初の本格的な外遊で日本を外して中国を訪問するなど、「親中派」とされてきた。だが、最近は「反中」的な姿勢も目立つようになった。
5月に発表されたラッド政権初の防衛白書では、中国の軍事拡張の動きに明確な「懸念」を表明し、潜水艦隊を現在の6隻から新型12隻に増強するなどして中国に対抗する方針が示された。中国側は「客観的に偏見を持たずに見るべきだ」(馬朝旭・中国局長)と反発している。
中国と距離を置こうとするような姿勢は、中国の資源各社が豪州で鉱山などの買収に走り、自由党から「中国のセールスより豪州の国益を優先すべきだ」と突き上げられる中、国民に高まる中国への懸念や脅威観に配慮したためとの見方がある。
中国外交筋は最近、匿名で豪州メディアに対して、「ラッド首相は中国と米国の懸け橋になるとみられていたいたが、今や米国の対中政策のために動いている」と失望感を漏らした。


 先に国防計画で、中国の軍事力拡大に対抗し、潜水艦の増強を決めたというニュースに接したころから、遊爺のみならず諸兄も気づいておられたことと存じますが、今度は、中国共産党の支配下の国営企業にお金で重要な資源を抑えられることの重大さに、国民の約60%が反対し、急遽契約を破棄し、提携先を変更したのです。
 ラッド首相の判断というより、野党となった自由党の批判もあるかもしれませんが、国民の多くが中国の覇権の脅威に眼醒めたという聡明さで国の方向をを動かしているのです。長年続く政権に「イッツ・タイム症候群」で政権交代を選んだと言われていますが、世界中が親中国でなびく流れの中で、思いとどまる思考には、尊敬の念をいだきます。

 政権交代当時には、反捕鯨とカンガルー駆除の話題が取りざたされていましたが、今日ではカンガルーの他に、ウサギやラクダによる被害も広がっていて、政府はラクダの肉の普及にも力を入れているのだそうです。オージービーフの他に、豪産ラクダ肉がスーパーの店頭で見られる日も来ることでしょう。余談ですが、LNGとセットで安定購入というのは、日豪双方にメリットが大きいのでは...?

 日本では、政権が短すぎて迷走し、与野党の議員先生もメディアも政権交代ムード一色です。失政もなく長く続きすぎて政権交代ムードが出来て後退した豪州とは逆の政権交代ムードです。
 豪で親中派首相が選ばれた一因に、中国系移民の増加が注目されていましたが、この移民は国籍を移した国民の話です。日本では、外国人に投票権を与えようという野党がいますが、この野党に政権を交代させようと言うメディアや評論家が多く、多くの国民は気づかないまま中国の戦略にはまろうとしています。民主党が言っているのは、直接には中国人のことではありませんが、中国は虎視眈々とその実現を狙っています。

 豪国民の皆様が、聡明に目醒められたように、日本国民のみなさんも、早く気づいていただかねば、共産党一党独裁国家の属国民になってしまいますよ...。老い先短い遊爺でもそれはご免こうむりたいのですが、人生、先の長い人ほど考えていただかねばならないのでは...?






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 中国の戦略的海洋進出 続 中国の海洋戦略


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