ロシアの極東の軍備増強は、日本を通り越えて米国との軍事バランスの復活や、中国の台頭・進出への牽制だと書いてきました。
諸兄もご承知の事ではありますが、今日(9/30)の読売でも取り上げていて、米陸軍大学戦略研究所が報告書を出したり、ロバート・ウィラード米太平洋軍司令官が記者会見で多大な関心を払っていることを示したことなどから、常識化してきている見方となったようですね。
着目点は二つです。
一つ目は、米中を対象に軍備を強化することで、北方四島の軍事的重要性が強まり、返還交渉がますます困難になると言うことです。
もう一つは、民主党政権は、中国に備えた「防衛大綱」で、「動的防衛力」を謳い南西諸島への重点移動を期すと同時に、防衛費削減で北海道の戦車部隊力(配員配備)を削減しています。
中国のみならず、ロシアも日本近辺に向けた軍備を増強している時、防衛費を削減し、韓国も含めた諸国の日本の主権侵害に口先だけの通り一遍の抗議で済ませる日本政府。日米同盟強化と口先では簡単に繰り返すものの無為無策で行動しない日本の民主党政府。
中国も、ロシアも、その動きを真似る韓国も、傍若無人な侵害実績造りを一直線に進めています。
日本を通り越えた露の軍備増強とは、日本が障害にならない踏みにじれると見下された行為でもあるのです。
口先だけでなく、形として見える、世界に無法さがアピールできる行動が、抑止力として必要なのです。総理、外相、防衛相の日本国を護るための数段のテンションアップが望まれます。
メタセコイア街道 (神戸市立森林植物園)
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諸兄もご承知の事ではありますが、今日(9/30)の読売でも取り上げていて、米陸軍大学戦略研究所が報告書を出したり、ロバート・ウィラード米太平洋軍司令官が記者会見で多大な関心を払っていることを示したことなどから、常識化してきている見方となったようですね。
露軍、極東で動き活発 大規模演習 原潜配備へ 日米に対抗狙う 中国台頭に備えも (9/30 読売朝刊)
【モスクワ=貞広貴志、ワシントン=山口香子】ロシア軍が日本周辺を含む極東地域で動きを活発化させている。ソ連崩壊後に弱体化した戦力を立て直し、日米との軍事バランスを取り戻すとともに、中国の台頭に備える狙いとみられる。強国路線をとるプーチン首相の大統領復帰をにらみ、「海洋大国」として再興を図るロシアの戦略が浮き彫りになりつつある。
露軍の戦略爆撃機TU160とTu95は26日までに、カムチャツカ半島で巡航ミサイル発射演習を行った。ウラジオストクに司令部を置く太平洋艦隊も今月、24隻もの艦艇を宗谷海峡経由でカムチャツカ半島に移動させ、総勢1万人規模の大演習を実施した。29日には、演習を終え帰投するとみられる12隻が同海峡を通り日本海に抜けた。
一連の活動に、日米に対抗する意図があるのは明らかだ。8日に戦略爆撃機が行った「哨戒飛行」は、日本領空をかすめて周回し、北方領土西方で空中給油まで行った。その6日前に発足した野田政権の出方を見る挑発だった可能性が高い。最新鋭の戦略原子力潜水艦の年内配備など、米国に対する核抑止力維持の布石も打っている。
露指導部は公言しないが、中国への警戒感もうかがえる。ロシアは対艦ミサイルを備えた巡洋艦を大改装し太平洋艦隊に配備する計画で、中国の海軍力増強に備えた動きとみられる。
米陸軍大学戦略研究所が出した報告書は、露軍の極東での増強を「中国をにらんだもの」と結論付けた。
ロバート・ウィラード米太平洋軍司令官は27日、ワシントンでの記者会見で、日本近辺でのロシア軍の活動について自衛隊の折木良一・統合幕僚長と意見交換したことを明らかにし、米軍も多大な関心を払っていることを示した。
ロシア軍の活動は、プーチン首相が大統領選を経て最高司令官に返り咲けばさらに勢いづきそうだ。プーチン氏は事実上の立候補表明となった24日の演説で、「今後5~10年で陸・海軍の装備を一新しなければならない」とぶち上げた。最近は北極圏での「ロシアの権益確保」を強調し、北極圏に2個旅団を置く構想もある。太平洋から北極までの軍事力の構築は、次期政権の優先課題となりそうだ。
ただロシア極東の通常戦力は、即座に日米の脅威となるものではなさそうだ。カムチャツカ演習では、ミサイルが標的から大きく外れるなどトラブルが続出。「装備や運用で米国に追いつくには20年かかる」(軍事筋)との見方もある。
日本、安保・防衛の影響分析へ
日本周辺でのロシア軍の活動について、日本政府は「中国の海軍力増強や米国をにらんだもので、日本を主な対象とした動きではない」(外務省幹部)と見ているが、米国とも連携し日本の安全保障や防衛態勢への影響を分析する方針だ。
玄葉外相は今月9日のラブロフ・ロシア外相との初の電話会談で、「ここ数日のロシア軍機の動きを受け、日本国民の間でその意図や対応について疑念が生じている。行動の自制を要請する」と懸念を表明した。
野田政権は対露外交について、経済協力拡大を通じて北方領土問題打開につなげる道筋を描くが、ロシアの極東重視の姿勢により、北方領土の軍事的価値が高まる可能性もあるだけに、外務省幹部は「極東でのロシアの軍事力強化は好ましくない」と警戒感を示す。
昨年12月に策定した「防衛計画の大綱(防衛大綱)は、中国の海洋進出をにらみ、南西方面を中心に警戒・監視活動の強化や部隊の機動性を重視する「動的防衛力」の構築を打ち出したが、「ロシア軍は軍事費増大を背景に、空中給油機など装備の更新が盛んだ。長期的な監視が必要だ」(防衛省幹部)との指摘も出ている。(政治部小川聡、黒見周平)
【モスクワ=貞広貴志、ワシントン=山口香子】ロシア軍が日本周辺を含む極東地域で動きを活発化させている。ソ連崩壊後に弱体化した戦力を立て直し、日米との軍事バランスを取り戻すとともに、中国の台頭に備える狙いとみられる。強国路線をとるプーチン首相の大統領復帰をにらみ、「海洋大国」として再興を図るロシアの戦略が浮き彫りになりつつある。
露軍の戦略爆撃機TU160とTu95は26日までに、カムチャツカ半島で巡航ミサイル発射演習を行った。ウラジオストクに司令部を置く太平洋艦隊も今月、24隻もの艦艇を宗谷海峡経由でカムチャツカ半島に移動させ、総勢1万人規模の大演習を実施した。29日には、演習を終え帰投するとみられる12隻が同海峡を通り日本海に抜けた。
一連の活動に、日米に対抗する意図があるのは明らかだ。8日に戦略爆撃機が行った「哨戒飛行」は、日本領空をかすめて周回し、北方領土西方で空中給油まで行った。その6日前に発足した野田政権の出方を見る挑発だった可能性が高い。最新鋭の戦略原子力潜水艦の年内配備など、米国に対する核抑止力維持の布石も打っている。
露指導部は公言しないが、中国への警戒感もうかがえる。ロシアは対艦ミサイルを備えた巡洋艦を大改装し太平洋艦隊に配備する計画で、中国の海軍力増強に備えた動きとみられる。
米陸軍大学戦略研究所が出した報告書は、露軍の極東での増強を「中国をにらんだもの」と結論付けた。
ロバート・ウィラード米太平洋軍司令官は27日、ワシントンでの記者会見で、日本近辺でのロシア軍の活動について自衛隊の折木良一・統合幕僚長と意見交換したことを明らかにし、米軍も多大な関心を払っていることを示した。
ロシア軍の活動は、プーチン首相が大統領選を経て最高司令官に返り咲けばさらに勢いづきそうだ。プーチン氏は事実上の立候補表明となった24日の演説で、「今後5~10年で陸・海軍の装備を一新しなければならない」とぶち上げた。最近は北極圏での「ロシアの権益確保」を強調し、北極圏に2個旅団を置く構想もある。太平洋から北極までの軍事力の構築は、次期政権の優先課題となりそうだ。
ただロシア極東の通常戦力は、即座に日米の脅威となるものではなさそうだ。カムチャツカ演習では、ミサイルが標的から大きく外れるなどトラブルが続出。「装備や運用で米国に追いつくには20年かかる」(軍事筋)との見方もある。
日本、安保・防衛の影響分析へ
日本周辺でのロシア軍の活動について、日本政府は「中国の海軍力増強や米国をにらんだもので、日本を主な対象とした動きではない」(外務省幹部)と見ているが、米国とも連携し日本の安全保障や防衛態勢への影響を分析する方針だ。
玄葉外相は今月9日のラブロフ・ロシア外相との初の電話会談で、「ここ数日のロシア軍機の動きを受け、日本国民の間でその意図や対応について疑念が生じている。行動の自制を要請する」と懸念を表明した。
野田政権は対露外交について、経済協力拡大を通じて北方領土問題打開につなげる道筋を描くが、ロシアの極東重視の姿勢により、北方領土の軍事的価値が高まる可能性もあるだけに、外務省幹部は「極東でのロシアの軍事力強化は好ましくない」と警戒感を示す。
昨年12月に策定した「防衛計画の大綱(防衛大綱)は、中国の海洋進出をにらみ、南西方面を中心に警戒・監視活動の強化や部隊の機動性を重視する「動的防衛力」の構築を打ち出したが、「ロシア軍は軍事費増大を背景に、空中給油機など装備の更新が盛んだ。長期的な監視が必要だ」(防衛省幹部)との指摘も出ている。(政治部小川聡、黒見周平)
着目点は二つです。
一つ目は、米中を対象に軍備を強化することで、北方四島の軍事的重要性が強まり、返還交渉がますます困難になると言うことです。
もう一つは、民主党政権は、中国に備えた「防衛大綱」で、「動的防衛力」を謳い南西諸島への重点移動を期すと同時に、防衛費削減で北海道の戦車部隊力(配員配備)を削減しています。
中国のみならず、ロシアも日本近辺に向けた軍備を増強している時、防衛費を削減し、韓国も含めた諸国の日本の主権侵害に口先だけの通り一遍の抗議で済ませる日本政府。日米同盟強化と口先では簡単に繰り返すものの無為無策で行動しない日本の民主党政府。
中国も、ロシアも、その動きを真似る韓国も、傍若無人な侵害実績造りを一直線に進めています。
日本を通り越えた露の軍備増強とは、日本が障害にならない踏みにじれると見下された行為でもあるのです。
口先だけでなく、形として見える、世界に無法さがアピールできる行動が、抑止力として必要なのです。総理、外相、防衛相の日本国を護るための数段のテンションアップが望まれます。
メタセコイア街道 (神戸市立森林植物園)
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