遊爺雑記帳

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安倍&トランプ、2人の仲が良すぎる理由

2019-05-02 01:56:00 | 米国 全般
 安倍晋三首相と、ドナルト・トランプ大統領の日米両首脳。4月26、27日の両日の会談で、顔を合わせての会談が10回目、電話での会談を含めればもう40回ほどになるのだそうです。
 そして、トランプ大統領の批判に徹するワシントン・ポストが、安倍首相について「世界各国の指導者のなかでも安倍首相はトランプ大統領との緊密な個人的関係を築いた、きわめて珍しい人物である」と論評しているのだそうです。
 2018年の前半ごろまでは、米国の主要メディアでも安倍・トランプ関係を批判的に評する論調も珍しくなく、トランプ政権を支持することの多いウォール・ストリート・ジャーナルでさえ、「トランプ・安倍は相棒関係」という見出しの記事で、安倍氏がトランプ氏に追随しすぎるのでは、という批判的な論調だった。
 ところが今回の日米首脳会談では、米側メディアに批判的論調はみられず、安倍首相とトランプ大統領の緊密さを、むしろ安倍首相の外交手腕の成果のように前向きに伝える報道がほとんどだったのだそうです。
 なぜ日米両首脳はここまで緊密な間柄となったのか、トランプ政権をいつも糾弾する民主党勢力やメディアが安倍首相のことを評価するのは何故か。
 産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森氏が解説しておられます。
 
安倍&トランプ、2人の仲が良すぎる理由 反トランプメディアも批判できなくなった日米首脳の緊密な関係(1/4) | JBpress(日本ビジネスプレス) 2019.5.1(水) 古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授

 安倍晋三首相が4月末に訪米し、ドナルト・トランプ大統領と首脳会談を行った。5月と6月にも会談の予定があるという。日米両首脳の関係はきわめて親密に見える。両首脳は一体どんな絆で結ばれているのか。また、米国側の反トランプ勢力は「敵」の友に等しい安倍首相をなぜ批判しないのか
 安倍・トランプ関係について、ワシントンを拠点にここ2年半ほど考察を続けてきた体験を基に論じてみたい。

■批判されなくなった親密すぎる関係
 安倍首相はこの
4月26、27日の両日、トランプ大統領と長い時間をともに過ごした。公式会談に始まり、食事会、ゴルフ、メラニア大統領夫人の誕生パーティーでの懇談と、異例なほどの緊密な交流だった。
 
 トランプ大統領と他国の首脳との関係をみると、この交流がいかに特別かが分かる。
つい最近の韓国の文在寅大統領の訪米では、首脳同士が1対1で過ごす時間はほんの数分だった。他の主要同盟国の最高指導者たちのトランプ大統領との接触をみても、安倍首相がどれほど特別かが歴然とする。なにしろ安倍首相はトランプ大統領との顔を合わせての会談が今回で10回目、電話での会談を含めればもう40回ほどになるというのだ。
 「世界各国の指導者のなかでも安倍首相はトランプ大統領との緊密な個人的関係を築いた、きわめて珍しい人物である」――
トランプ大統領の批判に徹するワシントン・ポストも、安倍氏のトランプ氏との仲をごく客観的な論調で強調した。この論評には、トランプ大統領は他国の首脳とは容易に親しげな関係にはならない、という前提があった。だから安倍氏の外交手腕への礼賛だともいえよう。

 しかし2018年の前半ごろまでは、米国の主要メディアでも安倍・トランプ関係を批判的に評する論調も珍しくなかった。日ごろトランプ政権を支持することの多いウォール・ストリート・ジャーナルでさえ、「トランプ・安倍は相棒関係」という見出しの記事で、安倍氏がトランプ氏に追随しすぎるのでは、という批判的なトーンをにじませていた。ニューヨーク・タイムズも「安倍首相はトランプ大統領の政策にすべて賛成する」という趣旨の記事を掲載し、パリ協定から離脱するトランプ大統領の決断に安倍首相が反対を述べなかったことを、とくに批判的に報じていた。

 ところが
今回の日米首脳会談では、米側メディアに批判的論調はみられない。安倍首相とトランプ大統領の緊密さを、むしろ安倍首相の外交手腕の成果のように前向きに伝える報道がほとんどだった。

■なぜここまで親密なのか? 4つの要因
 では、
なぜ日米両首脳はここまで緊密な間柄となったのだろうか
 両首脳が緊密になるためには、個人レベルでウマが合うこと、国家同士が良好な関係を保っていること、といった条件をクリアする必要があるだろう。いくら個人的な関係がうまくいっていても、その関係は周囲の外的要因によって突然変わりうる。また「個人」といっても、その土台にはそれぞれの国家が存在する。個人同士の相性とともに、国家同士の関係の質こそが、首脳同士の関係を大きく規定するというわけだ。

 こうした諸条件を考慮したうえで、
安倍・トランプ両氏の親密さの理由を考えてみよう。少なくとも4つほどの要因が挙げられる。

【1】安倍首相の一貫したトランプ支持
 
第1の要因は、安倍首相の一貫した努力である。
 
この努力は長期で一貫した綿密な計算に基づいてきたといえよう。安倍首相が2016年11月、選挙で当選したばかりのトランプ氏をトランプタワーに訪ね、最初から親しく懇談したことは広く知られている。しかもこの会合は安倍首相にとって、各国指導者たちのなかで最初の次期米国大統領との顔合わせとなった。
 安倍首相はトランプ大統領が就任してからも、節目節目でトランプ政策支持を表明し、同大統領と顔合わせの機会を持つことの継続を怠らなかった。
トランプ大統領に対しては、米国内でも日本国内でも非難めいた論調が多い。そのなかで、安倍首相は公式、非公式の場でトランプ支持を鮮明にしてきた。日本側のいわゆる識者たちがトランプ叩きをエスカレートさせ、大統領を非難していた時期にも、首相はトランプ支持の姿勢を変えなかった。こうした動きは当然トランプ大統領のもとにも届くこととなる。

 安倍氏のこうした努力については、米側でも
ウォール・ストリート・ジャーナルが「安倍首相は、日本がいま直面する東アジアの厳しい国際情勢に対して、米国との同盟の堅持と強化がなにより必要なことを十二分に意識していた。それゆえのトランプ大統領への接近だった」と論評していた。

【2】個人レベルで互いに好感
 
第2は、トランプ大統領が個人レベルで安倍首相に好感を抱いたことである。
 好感や嫌悪感というのは客観的な定義が難しい言葉である。だがトランプ氏が、最初の面会から安倍氏と語ること、時間をともに過ごすことに快適さを覚えたという事実は明白だった。

 私自身、安倍・トランプ会談の場にいて、その様子を目撃した日米双方の当事者たちから、
「トランプ氏は安倍氏と一緒にいると気分が良いことは明白」という話を何度も聞いた。今回の両首脳の顔合わせでも、一緒にゴルフをして長い時間をともに過ごしたこと、トランプ氏が中西部での遊説からの帰途、安倍首相との会談に遅れないよう専用機の飛行を急がせたこと、首脳会談途中に自分専用のトイレを使うよう安倍氏に奨めたことなど、トランプ大統領の安倍首相への「好感」を表わすエピソードが多い。
 そのうえ、大統領が自分の夫人の誕生日会に外国の首脳夫妻を招き入れるというのも、破格の扱いだといえよう。この種のもてなしは、トランプ大統領にとっては普通ならしなくてよい異端の優遇なのである。同大統領の個人的な心情や気持ちがあるからこそ安倍夫妻を招待したのだろう。

 一方、安倍首相の側にもこの種の個人レベルの好感があることは否定できない。そもそも
トランプ、安倍両氏はトランプ氏の「アメリカ第一」という政策標語に象徴されるように、国家の主権や独立、歴史や伝統を重んじる点でかなり共通度がかなり高いといってよい。

【3】きわめて良好な日米関係
 
第3の要因は、日米関係全体の現在の良好さである。

 首脳同士がいくら親密になろうと願っても、国家同士が対立や敵対の関係にあっては限度がある。その点、近年の日米関係はきわめて良好な状態にある。とくに私自身がワシントンに駐在していて実感する
米側の国政、そして草の根での日本観は、ここ数年、かつてないほど良好なのである。
 米国側の一連の世論調査では、日本は「信頼できる国」「好ましい国」「重要な国」といったカテゴリーで常にトップに近い数字を集める。その結果、米国の安全保障政策においては、対日同盟関係の堅持という政策オプションへの支持が顕著に高くなる。トランプ大統領が問題視する、日本に対する貿易赤字や日本の市場閉鎖性への非難も、米国の一般国民レベルではきわめて穏やかである。

 国政レベルでみても、米国歴代政権の対日政策はきわめて広範な超党派の支持を得てきた。日本とは同盟を保ち、経済関係を緊密にして、国民レベルでは友好や交流を深める、という基本路線が、共和党からも民主党からも堅固な支持を得てきたのだ。だから
トランプ政権をいつも糾弾する民主党勢力も、政権や大統領の日本重視の基本姿勢は決して批判しない。トランプ氏が安倍氏に特別に親しく接しても、そのこと自体を批判する民主党勢力はほとんどいないのである。

【4】危険な東アジア情勢
 
第4には、東アジアの国際情勢である。

 
米国は中国との対立を鮮明にするようになった北朝鮮に対しても、かつての米国政権にはない厳しさで核兵器の破棄を要求し対決しようとしている。トランプ政権のこうした姿勢の帰結として、日本との同盟関係の重要性がますます浮かび上がっている

 また、中国が南シナ海や東シナ海で軍事攻勢を強め、台湾に対しても軍事手段をちらつかせての恫喝を繰り返している。
トランプ政権はそんな中国の膨張的な動きに対して、軍事面での対決も辞さずという姿勢で反発する。その際の軍事抑止力保持のための最も重要なポイントとして日米同盟の存在が一段とクローズアップされる。

 トランプ政権にとって、
対中政策でも対北朝鮮政策でも、最悪の事態を想定して、軍事力の行使を考えておかざるを得ないその際に最も重要となり、最も頼りになるのが日米同盟であり、その結果としての在日米軍の抑止力である。だからこそ日本との良好で緊密な関係の保持が改めて不可欠となってくる。いまの米国にとって、日本を取り巻く東アジアの危険な情勢が、日本との絆の再強化を不可欠にしているというわけだ。

 こうみてくると、安倍・トランプ両首脳の、ときには異様にみえるほどの緊密さも、それなりに正当な理由があっての現象だということが分かる。日本にとっては、首脳同士の緊密さを日本の政策に前向きに活用することが十分に可能だし、積極的に活用すべきであろう。


 安倍・トランプ両氏の親密さの理由には、4つほどの要因が挙げられると。
 第1の要因は、安倍首相の一貫した努力。
 トランプ大統領に対しては、米国内でも日本国内でも非難めいた論調が多い。そのなかで、安倍首相は公式、非公式の場でトランプ支持を鮮明にしてきた。
 ウォール・ストリート・ジャーナルは「安倍首相は、日本がいま直面する東アジアの厳しい国際情勢に対して、米国との同盟の堅持と強化がなにより必要なことを十二分に意識しトランプ大統領へ接近してきた」と論評。
 安倍首相の、長期で一貫した綿密な計算に基づいてのトランブ接近努力があったと。

 第2は、トランプ大統領が個人レベルで安倍首相に好感を抱いたこと。
 トランプ氏も「安倍氏と一緒にいると気分が良いことは明白」という評判。
 トランプ、安倍両氏は、国家の主権や独立、歴史や伝統を重んじる点で共通度がかなり高いと古森氏。

 第3の要因は、日米関係全体の現在の良好さ。
 米側の国政、そして草の根での日本観は、ここ数年、かつてないほど良好なのだそうです。
 米国側の一連の世論調査では、日本は「信頼できる国」「好ましい国」「重要な国」といったカテゴリーで常にトップに近い数字を集めているのだと。
 トランプ政権をいつも糾弾する民主党勢力も、政権や大統領の日本重視の基本姿勢は決して批判しない。

 第4には、東アジアの国際情勢。
 米国は中国との対立を鮮明にするようになった。北朝鮮に対しても、かつての米国政権にはない厳しさで核兵器の破棄を要求し対決しようとしている。この流れに伴い、日本との同盟関係の重要性がますます浮かび上がっている。
 トランプ政権にとって、対中政策でも対北朝鮮政策でも、最悪の事態を想定して、軍事力の行使を考えておかざるを得ない。その際に最も重要となり、最も頼りになるのが日米同盟であり、在日米軍の抑止力。
 東アジアの危険な情勢が、日本との絆の再強化を不可欠にしていると古森氏。

 両首脳の密接な関係は、個人的な政見の一致と、日米を取り巻く環境の同盟強化のニーズの両輪からなっているのですね。

 ルーピー鳩が厄介をかけ、二次政権時にはパンダハガーが主力となったオバマ政権の日米関係は、いまひとつでしたし、ニクソン・キッシンジャー時代の頭越し米朝関係の危険性をはらんでいました。
(キッシンジャーの影響を受けているクシュナー氏の存在は、要注意ですが、最近は音沙汰がない。)

 4つの要因で首脳同志のつながりも、両国を取り巻く環境も関係強化に必然性がある今。両首脳の際立つ親密さを産んでいるのですね。

 約2年余りの後、任期満了を迎える両首脳。
 米国の対中警戒指向は、与野党を問わず一致しているので、米国側のこの流れは一貫しているのでしょうが、日本はどうでしょう。
 中国の世論戦で、沖縄県知事は、翁長前知事以降、在福岡中国領事館の支援を得る候補が当選を続けています。
 媚中の二階氏は、欠陥議員も抱き込み数の論理で自民党幹事長の座に座りつづけ、媚中政策を推進しようとしています。
 ポスト安倍で、安倍氏に匹敵する国際世論の支持を得られる人材が選ばれる可能性があるのか。
 安倍 4選論が否定できませんね。



 # 冒頭の画像は、米ワシントン郊外でゴルフを楽しむ安倍首相と、トランプ大統領
  【日米首脳会談】トランプ氏と安倍首相がゴルフ - 産経ニュース
 



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